チャリング・クロス街84番地 中公文庫

ヘレーン・ハンフ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122070257
ISBN 10 : 4122070252
フォーマット
出版社
発行年月
2021年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
248p;16

内容詳細

ロンドンの古書店に勤める男性と、ニューヨーク在住の女性脚本家。大戦後間もない一九四九年から、本の購入を介して二十年にわたり交わされた手紙には、書物へのつきぬ愛着と、親しみに満ちた対話が綴られていた。発表されるや世界中の読書家を魅了した、心あたたまる書簡集。後日譚「その後」を収録した増補版。

【著者紹介】
ヘレーン・ハンフ : 1916年、アメリカ、フィラデルフィア生まれ。テレビドラマのためのシナリオ執筆に勤しんだ後、雑誌や書籍で活躍。『チャリング・クロス街84番地』発表後に注目を集め、その名を高めた。97年、死去

江藤淳 : 1932(昭和7)年、東京生まれ。文芸評論家。慶應義塾大学文学部英文科卒業。56年刊行の『夏目漱石』で新鋭批評家として一躍脚光を浴びる。69年末から約九年にわたり毎日新聞の文芸時評を担当。主な著書に『漱石とその時代』(菊池寛賞、野間文芸賞)『小林秀雄』(新潮社文学賞)など。99(平成11)年、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    昔愛読していた本が若干の増補版となって再刊されました。ニューヨークに住む古書愛好家の女性脚本家とロンドンの古本屋の番頭のような男性との心温まる書簡のやり取り(古書の探訪・購入とその入手経緯など)を終戦後の時代の状況を絡めながらの内容そのままを掲載されています。食料を送ったりその男性が亡くなったりと起伏があったりします。訳は文藝評論家の江藤淳です。いい本です。

  • シナモン さん

    イギリスの古書店とアメリカのお客さん。実際には会うことのなかった二人の20年にわたる書簡のやり取り。本を介しての語らいは本当に楽しそうだし、お互いを尊重し合ってるのがとても伝わってくる。最後の方はじーんと涙が出そうに。心が温かくなる一冊でした。

  • 夜長月🌙新潮部 さん

    こんなことを言ってはいけませんが、あえてこんな本が読書家を魅了しています。内容はただただ「古書店」と「注文するある特定の個人」の往復書簡です。まさか本人たちもこれが本になるとは思ってもいなかったでしょう。古本を注文して受け取るだけですが、ビジネスを大きく越えた心の交流があります。アメリカからイギリスの古書店に依頼しているのも一つのポイントです。ユーモアたっぷりであたたかい気持ちになりました。

  • つーこ さん

    アメリカの古書を愛する脚本家とイギリスの古書店員の往復書簡。違う国でも本を愛してやまない気持ちは同じだし、ハムや卵を美味しいと思うことも、相手の幸せを望む気持ちも同じだ。そんな当たり前のことが私の心を温めた。メールもなくネット送金もできないこの時代を、めんどくさいと思わず古き良き時代と羨ましく思ってしまうのはなぜだろう。そして無性に誰かに手紙を書きたくなる。

  • アイシャ さん

    1949年10月から20年ほど続いたニューヨークの文筆家の作者へレーン・ハンフ氏と、ロンドンの古書店マークス社の社員フランク・ドエル氏の往復書簡。本の注文依頼から始まりやがて他の社員ドエル氏の家族を巻き込む親しい付き合いになっていく。今では考えられないくらいニューヨークとロンドンは物理的に遠かったはず。でもハンフ氏は『私が座っているここからは17丁目(にある本屋より)ロンドンの方がずっと近い』と感じている。シニカルでユーモアの籠ったハンフ氏の手紙に時として笑わされ、友人の本の読み方を皮肉ってみせて私も反省

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