LPレコード 輸入盤

交響曲第9番 カール・シューリヒト、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (アナログレコード)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
ASD493
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
LPレコード
その他
:
輸入盤

商品説明

シューリヒトのブルックナー第9番の中でもっとも有名な演。
レーベルで長らく在庫切れだった名盤が再発売。第8番の発売にあわせ、第9番も再登場となります。
ブルックナー:交響曲第9 番
カール・シューリヒト(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1961年

(メーカーインフォメーションより)

総合評価

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 私には,名盤と言われているにもかかわら...

投稿日:2012/05/08 (火)

 私には,名盤と言われているにもかかわらず,ピンとこないものが3点ありました。バックハウスのベートーヴェンの最後のソナタ,クライバーのシューベルトの『未完成』,そしてこのシューリヒトのブルックナーの9番です。理由はいずれも同じで,“あっさりしすぎ…”。聴後はいつも「もうちょっと思い入れたっぷりに表現してもいいんじゃないかなぁ…」となってしまうのです。  ベートーヴェン以外はいずれも“未完”…そういえば,ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』も“未完”。この名作を読む時はいつも,最後の章「大審問官」はゆっくり・じっくり読んでしまう。「これがこの大作の締めくくり,ドストエフスキーの最後の表現なんだ…」という意識から,ついじっくり読もう,という気持ちになってしまうのです。  未完成作品を聴く時も同じ心理状態で聴いてしまっていないか…ということに気付きました。「これで終わることになるんだから,ゆっくり・じっくり・荘厳でなければ…!」と。ところが,実はまだ続きがあるはずなのです。『未完成』にしろ,この『9番』にしろ,この後,圧倒的な締めくくりがあったはずなのです。だからこそ,“あっけなく”終わる。『カラマーゾフ』も,もし第3部が完成されていたら,「大審問官」をゆっくり・じっくり読むような気持ちにはならなかったはず…。一刻も早く先を読みたくて,つい急いで読んでしまうかも…。  改めて気付きました。クライバーの『未完成』も,シューリヒトの第9も,最後の音が止んだ時,「あぁ…この続きを聴きたい…!」となる。もしかしたら,この感じこそ“未完作品”の理想なのかもしれない…。ヴァントのように「完全に完成された作品だ!」と感じさせてくれるような演奏,クライバーやシューリヒトのように「あぁ…この続きを…!」と感じさせてしまうような演奏,2通りのスタイル,どちらも素晴らしい。  ベートーヴェンの32番…弟子が「2楽章で終わりですか…?なんで続きがないんですか…?」と尋ねたらしい。この作品も弟子にとっては“未完”だった…。ベートーヴェンが弟子に聴かせた演奏,ベートーヴェンが本当に望んだ最後のソナタの姿は,バックハウスのような表現だったのかもしれない…。

masato さん | 新潟県 | 不明

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シューリヒトはブルックナーを得意中の得意...

投稿日:2012/03/04 (日)

シューリヒトはブルックナーを得意中の得意としており、近年ではシュトゥットガルト放送交響楽団などとのライヴ録音なども数多く発掘されている状況にある。それらは、必ずしも音質に恵まれているとは言い難いものの、いずれもシューリヒトならではの素晴らしい名演に仕上がっていると言える。もっとも、それらの数々の名演が登場してもなお、シューリヒトのブルックナーの代表的な名演との地位がいささかも揺らぐことがない名演が存在している。それこそは、最晩年にウィーン・フィルとともにスタジオ録音を行った交響曲第8番(1963年)及び第9番(1961年(本盤))であると考えられる。このうち、第8番については、近年のヴァントや朝比奈などによって確立された悠揚迫らぬインテンポによる演奏とはかなり様相が異なった演奏であり、早めのテンポと、随所においてアッチェレランドも含むテンポの振幅も厭わないなど、むしろドラマティックな演奏に仕上がっていると言える。シューリヒトがブルックナーの本質をしっかりと鷲掴みしているだけに、名演との評価にはいささかも揺らぎがないが、近年のヴァントや朝比奈によるインテンポによる名演奏の数々に慣れた耳で聴くと、若干の違和感を感じずにはいられないところである。これに対して、本盤におさめられた第9番については、悠揚迫らぬインテンポを基調とした演奏を行っており、第8番の演奏のような違和感などいささかも感じさせないところだ。ブラスセクション、とりわけホルンの朗々たる奥行きのある響きの美しさは、これぞブルックナーとも言うべき崇高な美しさを誇っており、正にウィーン・フィルによる美演をも最大限に活かした神々しいまでの本演奏は、シューリヒトとしても最晩年になって漸く到達し得た至高・至純の境地に達したものとも言えるのかもしれない。 各フレーズに込められたニュアンスの豊かさには尋常ならざるものがあるとともに、その端々から漂ってくる豊かな情感には、最晩年の巨匠シューリヒトならではの枯淡の境地さえ感じさせると言えるところであり、演奏の神々しいまでの奥行きの深さには抗し難い魅力があると言える。第3楽章においては、もう少しスケールの雄大さが欲しい気もするが、第1楽章と第2楽章については文句のつけようがない完全無欠の崇高の極みとも言うべき名演奏であると言えるところであり、後年のヴァントや朝比奈と言えども、第1楽章と第2楽章に限っては、本演奏と同格の演奏を成し遂げるのが精一杯であったと言っても過言ではあるまい。いずれにしても、本演奏は、シューリヒトのブルックナーの交響曲の演奏でも最高峰の名演であるとともに、ブルックナーの交響曲第9番の演奏史上でも、第1楽章及び第2楽章に関しては、現在においてもなおトップの座を争う至高の名演と高く評価したいと考える。音質は、1961年のスタジオ録音であり、従来盤では今一つ冴えない音質であった(それ故に、第3楽章のスケールの小ささと合わせて、かつては★4つの評価としていた。)が、数年前に発売されたHQCD盤は、若干ではあるが音質が鮮明になるとともに、音場が幅広くなったところである。しかしながら、今般、ついに待望のSACD化が行われることによって、見違えるような鮮明な音質に生まれ変わったところだ。音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。いずれにしても、シューリヒト&ウィーン・フィルによる素晴らしい名演を、SACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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シューリヒトは特段好きな指揮者ではないが...

投稿日:2011/12/31 (土)

シューリヒトは特段好きな指揮者ではないが、この演奏には恐れ入る。素晴らしいの一言だ。「まるで神のお告げのよう」とある本に記述してあったが、首肯できる。世評高いヴァント/BPOはよくできている演奏だなと思うことはあっても、感動がそこにはない。何が違うのだろか。スコアをルーペで仔細に観察し、その意味を深く理解して演奏しても、即ちそれが名演奏になるのではないということか。このシューリヒト盤は、間違いなくこの曲の演奏のベスト・ワン候補。個人的には、ハイティクの81年のものが最も好きだ。モノラルでもいいなら、ベイヌム/コンセルトヘボウの名演がある。録音も優秀。是非耳にして欲しい。

若葉マーク さん | 不明 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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