CD

Brahms:String Quartet Complete

Brahms (1833-1897)

User Review :4.0
(4)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
TOCE13581
Number of Discs
:
2
Label
:
Format
:
CD

Product Description

ブラームス:弦楽四重奏曲全集
アルバン・ベルク四重奏団

第1番が1991年12月、第2番が1991年11月、第3番が1992年4月のレコーディングで、第2番のみライヴ録音のため拍手が収録されています。
 アルバン・ベルク四重奏団は、TELDEC時代の1976年と1977年にすでにブラームスの弦楽四重奏曲全集をレコーディングしており、高い評価を獲得していましたが、それから約15年を経ての再録音は、さらに表情が豊かになり、地味に聴こえがちなブラームスのカルテットから、美しい表情やくつろいだ表情、激しい表情などを自在に繊細に引き出すことに成功しています。
 なお、ブラームスは、交響曲第1番と同様、弦楽四重奏曲にも大変な労力と時間をかけており、第1番と第2番の作曲には約8年が費やされ、それ以前にも習作を20曲ほど書いて破棄していたといいますから、尊敬するベートーヴェンのプレッシャーが大きかったに違いありません。
 しかし、残された3曲の四重奏曲は、ドイツ・ロマン派的な落ち着いた味わいに富みながらもヴィオラが印象的といういかにもブラームスらしい佳作揃いで、特に第3楽章でヴィオラが大活躍する第3番のカルテットは、明るい曲想といい、構造面での魅力といい、申し分のない傑作であると考えられます。
 ヴィオラといえば、TELDECでの全集がハット・バイエルレの担当だったのに対し、こちらはトマス・カクシュカが担当しています。当アルバムでの雄弁な演奏を聴くにつけ、その早過ぎる死(2005年7月4日)が惜しまれてなりません。

ヨハネス・ブラームス:
・弦楽四重奏曲 第1番 ハ短調 作品51-1
 第1楽章 : アレグロ
 第2楽章 : ロマンツェ (ポコ・アダージョ)
 第3楽章 : アレグレット・モルト・モデラート・エ・コモド
 第4楽章 : アレグロ

・弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調 作品67
 第1楽章 : ヴィヴァーチェ
 第2楽章 : アンダンテ
 第3楽章 : アジタート (アレグレット・ノン・トロッポ)
 第4楽章 : ポコ・アレグレット・コン・ヴァリアツィオーニ

・弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 作品51-2
 第1楽章 : アレグロ・ノン・トロッポ
 第2楽章 : アンダンテ・モデラート
 第3楽章 : クワジ・メヌエット
 第4楽章 : フィナーレ (アレグロ・ノン・アッサイ)

 ギュンター・ピヒラー(第1ヴァイオリン)
  ゲルハルト・シュルツ(第2ヴァイオリン)
  トマス・カクシュカ(ヴィオラ)
  ヴァレンティン・エルベン(チェロ)

Track List   

Customer Reviews

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Comprehensive Evaluation

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演奏・録音共に文句なし、だと思います。WA...

投稿日:2018/04/10 (火)

演奏・録音共に文句なし、だと思います。WARNERには、できるだけ早く、アブバンベルクSQの数あるブラームス室内楽CDを、まとめて廉価BOXで販売していただきただきたいものです。

古き良き時代 さん | 大阪府 | 不明

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購入後数年でディスクが劣化し、ノイズが入...

投稿日:2016/03/01 (火)

購入後数年でディスクが劣化し、ノイズが入るようになりました(保管していた環境は良好です)。このベスト盤シリーズではもう1タイトルでも同じことが起こりました。

EH さん | 福井県 | 不明

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3年前に惜しくも解散したアルバン・ベルク...

投稿日:2011/01/15 (土)

3年前に惜しくも解散したアルバン・ベルク弦楽四重奏団。この四重奏団が遺してきた数々の名演を念頭に置いた時、音楽界においてこれほど残念なことはなかったと考える。最近では、カルミナ弦楽四重奏団とかアルカント弦楽四重奏団など、切れ味鋭い、現代的センス溢れる名演を繰り広げる楽団が、全盛期を迎えつつあるとも言えるが、そうした現代的なアプローチの元祖とも言うべき存在は、このアルバン・ベルク四重奏団にあると言える。そして、現代隆盛の四重奏団にないものが、このアルバン・ベルク四重奏団にはある。それは、ウィーン出身の音楽家で構成されていることを強みにした、美しい音色であろう。こうした「美しさ」という強みによって、各楽曲へのアプローチに潤いを与えていることを見過ごしてはならない。それ故に、どの曲を演奏しても、前衛的なアプローチをしつつも、温かみのある血も涙もある演奏に仕上がっていることに繋がっているものと言える。本盤のブラームスの弦楽四重奏曲もそうしたアルバン・ベルク四重奏団の長所が見事にプラスに働いた名演だ。鉄壁とも言うべきアンサンブルを駆使しつつ、楽想を抉り出していくような切れ味鋭い演奏を行っているにもかかわらず、ブラームスならではの枯淡とも言うべき抒情の描出にいささかの不足もない。オビの解説の、ウィーン古典派と新ウィーン楽派をつなぐ結節点としてのブラームスの一面を見事につかみだしたという評価は、本名演の評価として誠に当を得た表現と言える。HQCD化による音質向上効果もめざましいものがある。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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