ブライアン・ウォード=パーキンズ

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ローマ帝国の崩壊 文明が終わるということ

ブライアン・ウォード=パーキンズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784560097847
ISBN 10 : 4560097844
フォーマット
出版社
発行年月
2020年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
336p;20

内容詳細

史学・考古学双方の研究を駆使して描く、激動の時代の実態。生産と流通の巨大ネットワークを持つ「文明」が崩壊したとき、人びとの暮らしに何が起きたか。複雑に専門分化した古代ローマ社会の脆弱さを探る。

目次 : そもそもローマは滅んだのか/ 第1部 ローマ帝国の崩壊(戦争の恐怖/ 敗北への道/ 新しい主人のもとで生きる)/ 第2部 文明の終わり(快適さの消滅/ なぜ快適さは消滅したか/ ひとつの文明の死とは/ この最善なる可能世界において、あらゆる物事はみな最善なのか)/ 補遺 陶片から人びとへ

【著者紹介】
ブライアン・ウォード=パーキンズ : イギリスの考古学・歴史学研究者。ローマ生まれ。オクスフォード大学モードリン・カレッジを卒業。2019年9月に同大学トリニティ・カレッジを退職し、現在同カレッジ名誉フェロー。同大学古代末期研究センター元所長。父は建築史家ジョン・ブライアン・ウォード=パーキンズ。『ローマ帝国の崩壊―文明が終わるということ』は2006年に、イギリスで優れた歴史ノンフィクション作品に贈られるヘッセル=ティルトマン賞を受賞した

南雲泰輔 : 山口大学人文学部講師。京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Homo Rudolfensis さん

    ☆4.4 野蛮なゲルマン人の襲来と暗黒の中世→さほど蛮族的ではないゲルマン人とローマ人の融合による、ローマ文化の「変容」→著者の、古代末期にローマ帝国に起きたことは、紛れもなく「衰退」だ、とする考え。こうした、ローマ研究史の流れが本書の背景にあります。ゲルマン人進出の平和的側面を強調する考えを否定した上で、蛮族との不快な衝突と帝国の衰退を論じているため、暗黒の中世的な古い考えより、洗練されていてとても面白いです。

  • ゲオルギオ・ハーン さん

    『ローマ帝国の崩壊』と聞くと、高校の世界史の教科書にあるような「蛮族」の侵入による崩壊、文明の壁が野蛮な力で崩されたというイメージがある。しかし、本書(というかローマ史研究の最前線)ではそうした単純な構図を否定する。なぜ、ゲルマン民族が帝国西方の地方でそれぞれ支配力を発揮したか。帝国の経済や軍事、行政が機能しなくなっており、強力な軍事力を持ったゲルマンなどの諸民族が地方の有力者と結びついて新しい社会づくりをしていくことになった。確かに識字率も下がり、経済も縮小したが決してネガティブな流れではなかった。

  • ようはん さん

    西ローマ帝国の崩壊による古代から中世への転換は色々な解釈があるようだが、全盛期には現代でいう工場において高品質に大量生産され庶民にも行き渡っていた陶器が蛮族の侵入を経た帝国崩壊後には限られた富裕層にしか行き渡らなくなり庶民は低品質の自作の陶器を使用する等明らかに文明レベルが低下していた事が出土品から考察され、末期の蛮族侵入のダメージの影響を伺わせている。古代ローマ末期から崩壊の話を見るたび日本や世界情勢の現状を思い起こし、何となく古代ローマ末期の状態に陥っているのではないかと不安になる。

  • どみとる さん

    ゲルマン民族の侵入によりローマ帝国は衰退したのではなく、一定の共生関係の中でキリスト教に裏打ちされた精神的な発展を遂げたー。著者は80年代に現れたこんな衰退否定論から戦後ドイツの国際復帰に連動した政治の匂いを感じ取る。ローマ帝国の崩壊により間違いなく洗練された快適な文明は失われ、先史時代まで後退した経済水準はその後千年間戻らなかった。誰にとっても経験したくない不快な侵略であり損失であったという事実を正しく認識すべきなのだ。今の快適な生活が続くと信じて疑わないのは、なにも古代ローマ人だけではないのだから。

  • akiakki さん

    ローマ帝国は蛮族の侵入で崩壊したんじゃなくて緩やかに変質したと学説が変わったけどやっぱり崩壊だったんじゃねという本。東西分裂後、西ローマはポストアポカリプスを迎えたが、東ローマは割と繫栄してた。これが世相や時代に影響された結果、ドイツが悪者の時代はゲルマン民族が崩壊させた西ローマを、ドイツがEUに重要になると東ローマをローマ帝国全体に当てはめるように学説が変化したというのは妙に納得感があった。また経済や多様性文化で見れば崩壊であり、キリスト教世界で見れば変化となるように、視点の違いともいえる。

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ブライアン・ウォード=パーキンズ

イギリスの考古学・歴史学研究者。ローマ生まれ。オクスフォード大学モードリン・カレッジを卒業。2019年9月に同大学トリニティ・カレッジを退職し、現在同カレッジ名誉フェロー。同大学古代末期研究センター元所長。父は建築史家ジョン・ブライアン・ウォード=パーキンズ。『ローマ帝国の崩壊―文明が終わるというこ

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