フランシス・レイ
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フランシス・レイ プロフィール

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”男と女”や”第三の男”などクロード・ルルーシュ監督との20年にも渡る素晴らしいコラボレイト作品を残したフランスの作曲家フランシス・レイ。同じフランスでもミシェル・ルグランほど洒落っ気やひねりがなく、大胆に言えば少し素人っぽいシンプルでリリカルなサウンドが彼の最大の魅力。そんなサウンドについ涙が出てしまうのです。

また映画音楽の世界だけでなく、ジュリエット・グレコイヴ・モンタンらフランスを代表する歌手らの伴奏者を手がけ、中でもエディット・ピアフの伴奏者としてフランスで知らない者はいないほど。

当時のフレンチ〜イエ・イエ・ポップスなど音楽的背後なども踏まえてフランシス・レイの生い立ちから触れてみたいと思います。

フランシス・レイ 1932年4月26日フランス・ニース生まれ

幼いころから音楽に親しみ、アコーディオンとピアノを習得し10代の頃にして一人前のプレイヤーと言われていた。ニース音楽学院へ入学し、音楽論理を専攻。また作曲法はコンセウルヴァトワールで学ぶ。卒業してからクロード・ゴアティの伴奏者として演奏を披露、ミチェル・マーニュ楽団へと入団し本格的にプレイヤーとしての生活を送るようになる。その後ジュリエット・グレコイヴ・モンタンらの伴奏を手がけフランス当時のメインストリームであるシャンソン・ミュージック界で大成を収める。中でもエディット・ピアフの伴奏者としては世界中で知らない者はいない程の存在へとなっていった。

ピアフの死後、知り合いの作詞家ピエール・バルーとコンビを組み、ピエールの紹介でクロード・ルルーシュと運命的な出逢いを果たす。1966年、ルルーシュ監督作品”男と女”でコンビ初作品、さらにはレイの映画音楽デビュー作品にしてカンヌの王冠に輝く。そしてこの同年に制作したゴダール作品”男性・女性”も彼のディスコグラフィーから外せない佳作。そして1968年のドキュメンタリー手法を使った”白い恋人たち”。以後70年に制作された”ある愛の詩””さらば夏の日”、”流れ者”の3部作、70年代後半では、”続エマニエル夫人”(1975年)”柔らかい肌・禁じられた幼性”(ビリティス:1977年)など立て続けに素晴らしいスコアを描いた。

この70年代におけるフランシス・レイの躍進ぶりはすこぶる順調で、スコア・ファンからもフランシス・レイ作品における最高傑作との声が高い1973年の”男と女の詩”や”流れ者”などが未だCDで聴くことが出来ない作品であり、これだけ豊富なリリースがある現在、こういった作品がCD化されれば...と思うばかりです。

話を元に戻して、1970年の”ある愛の歌”は、映画音楽作曲活動僅か4年しか経っていないフランシス・レイを絶頂期へと導いた作品であり、この作品以降、これ以上のヒットをもたらす作品には恵まれませんでした。”男と女”のヒット要因は、そのシンプルでアンニュイなメロディとスキャット!という、ただそれだけでなく時代背景なども相俟ってしまっていたのでしょう。60年代初期のフランスと言えば、アイドル路線のイエイエ・ポップス、もしくはシャンソン、もしくはルグランのようなジャズ...。こういった要素がない、淡々としたレイの音楽が大衆で多く愛された大きな要因でもあり、その反面、セルジュ・ゲンズブールフランソワード・ルーベら、フランスの音楽産業を担うアーティストとは違い、発展がなく、シンプルすぎるサウンドに甘んじた所が下降ぎみになった要因とも言えるでしょう。

80年代〜90年代にかけての作曲活動で目覚しいものはないが、1999年に発表されたルルーシュ監督作品”しあわせ”はルルーシュ監督の御夫人であり女優のアレッサンドラ・マルティネスが主演した映画で音楽もクロード・ボリンが参加したせいもあってか洒落たジャズ・タッチのサウンドが多いものの、’天国がそこにある’、’こんばんは、美しいマダム’ではフランシス・レイの魅力が存分にひきだされています。

ヒットした作品は勿論映画音楽界に名を残すものでありますが、フランシス・レイは、これまでにあった暗黙のレールから外れた作曲法を生み出しだ歴史的な人物でもあるのです。通常は映画のシーンに合わせて音楽をつけていく、というスタイルをとらず、まずフランシス・レイがテーマ曲をつくり、その曲からルルーシュが映画を作り出していく...という斬新な発想によってヒット策が生まれたのです。音楽と映像の融合は、微妙なバランス感覚があって初めて成せる方法であり、20年に渡ってこの手法でコンビ作品を制作しているのです。

クロード・ルルーシュ監督とのコラボレイト作品におけるフランシス・レイのスコアはどこか叙情的で哀愁漂うメロディーが強烈に美しいものばかり。現在も現役で活躍しているフランシス・レイ、まだまだ目が離せません。

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