フョードル・ドストエフスキー

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悪霊 下巻 新潮文庫 改版

フョードル・ドストエフスキー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102010181
ISBN 10 : 4102010181
フォーマット
出版社
発行年月
2004年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
江川卓 ,  
追加情報
:
16cm,758p

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読書メーターレビュー

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  • 夜間飛行 さん

    ピョートルの口からイワン皇子の名が出た時、彼の待つ《土着ロシアの怨念の化身》とスタヴローギンの違いがはっきりしたように思う。人や神を利用するピョートルの無神論が贋物なのに対し、スタヴローギンの虚無は自らの存在を賭けているのだ。ドストエフスキーは奴隷平等主義の恐ろしさを肌で感じつつ、組織したりされたりする人間が、実は父殺し/父捜しという幻に憑かれた群れに過ぎないことを見ていたのではないか。だが、悪霊からの解放は可能だろうか。無と対峙するスタヴローギンやキリーロフも、自由を求めるシャートフも、皆死んでしまう。

  • のっち♬ さん

    下巻は祭りからカタストロフへ向けて怒涛の展開。サスペンスフルな構成や軽妙な語り口、上流階級の軽薄な意地の張り合い及びステパンやカルマジーノフを覆う皮肉とユーモアも面白味を添えている。また、ピョートルとキリーロフの緊張感溢れる駆け引きや、スタヴローギンとチホンの深重な対話は本作の山場ともいうべき部分。「人間は、誰であれ、偉大なる思想の現れであるものの前にひれ伏す必要があるのです」—信仰や存在意義などへのあらゆる無関心に蝕まれた主人公らの末路は深刻だ。『罪と罰』以上に神の存在に対する思索が鮮烈になった重要作。

  • ハイク さん

    著者は何を言いたのであろうか。ロシア帝政末期から新しい思想の共産主義が入り込んだ背景がある。著者のその頃の典型的な人物像を描いたのであろう。主人公は無神論者で感情を表さず冷徹無比な人間として描いた。ピョートルは共産主義者で同志を集め主人公をリーダーとしてを迎えようとしていた。またキリーロフやシャートフは主人公から大きな影響を受けた。著者の理想像とする人物はいなく当時の典型的な人物を描きその長所と短所を描き、読者に問いかける手法をとったのではないかと感じる。問題提起で読み手にとって解釈は様々なのだと考える

  • syaori さん

    物語は破滅へ向って加速して息つく暇もありません。『悪霊』とは、自分が「その先頭を行く親玉」とのステパン氏の言葉から、欧州からの自由主義や社会主義の思想のように思われますが、本書はそれに憑かれた人々、民衆のための世界を志向しながら身近に民衆を見たことがないステパン氏や「正しいロシア語を」「学ぶことなく終った」その教え子スタヴローギンに代表される、「自身の大地とのつながりを失った者」の悲劇であり、同時に活動家の青年達を嫌悪し羨望しながらどちらに傾く熱量も持ち得なかったスタヴローギンの悲劇だったように思います。

  • 佐島楓 さん

    聞いていたよりは読みにくくはなかった。おそらくこなれた訳文のおかげだろう。しかしロシア文化の不勉強と人物名の憶えられなさでてこずったことには変わりない。埴谷雄高作品にドストエフスキーが大きく影響を与えたとあったので読んでみたのだが、わかるような、わからないような。

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