ヴァイオリンだけでなく、コルネットの曲も多数収録されている。 ブルース・ディッキーの吹くコルネットは現在のものと違い、まさに「角笛」。とても柔らかい、優しい音がする。これを聴けるだけでも価値があると思う。ハジェットの素晴らしいヴァイオリンとあわせて、心穏やかに過ごしたい時のお供にぜひ。

アーリー・バロックの時代に表現された音楽のあり方は、少しバロックのそれとは異なり技術も材料も、表現様式も違う。従って美の基準や価値観も違ってくるだろう。 ここでのハジェットの演奏は心の素直さが、山あいの清流のように清々しく、繰り返し聴いても、爽やかな静謐を体温として感じたような新鮮な思いがして、あたかも早春の花にも似て、焦燥にさいなまれていた心のしこりが、柔らかく温かく開かれていく！ この体験は自我を捨て、音に身をゆだねる事でのみ完結する。

バロック音楽が好きなので聴いてみましたが、退屈な２枚組みでした。演奏者、ＣＤジャケットは良いのに残念です。