修道女フィデルマの采配 修道女フィデルマ短編集 創元推理文庫

ピーター・トレメイン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488218256
ISBN 10 : 4488218253
フォーマット
出版社
発行年月
2022年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
251p;15

内容詳細

法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマが、アイルランドの各地を巡り難事件を解決する。占星術でみずから占ったとおりに殺された修道士をめぐる事件を描いた「みずからの殺害を予言した占星術師」、小王国の族長の跡継ぎを選定するための会合で、有力な候補者を毒殺した犯人を推理する「法定推定相続人」など全5編を収録。待望の日本オリジナル短編集第5弾。

【著者紹介】
ピーター・トレメイン : 1943年英国生まれ。本名はピーター・ベレスフォード・エリス。ケルト関係の学術書を数多く著し、学会の会長や理事もつとめる著名なケルト学者である。小説家としても精力的に活動しており、ピーター・トレメイン名義の代表作“修道女フィデルマ・シリーズ”をはじめ、ホラーやファンタジー、ピーター・マッカラン名義のスリラーなどを刊行している

田村美佐子 : 1969年生まれ。上智大学大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • たま さん

    以前に読んだことあるかもと思いつつ読み始めたが、この特異さ、これは初読みのようだ。7世紀のアイルランドが舞台で、当時のアイルランドはキリスト教の布教や学問研究で先進的だったと聞いたことはあったが、法治制度の整備に目を瞠らされる。「ほんまかいな」と怪しむほどだが著者のトレメインさんはケルト学者だそうで、相応の根拠があるのだろう。5つの短編の中では、証拠がなく罪に問えない犯罪が印象に残った。同時に読んだ宮部みゆきさんの江戸時代ものでも同じテーマのものがあった。いつの世にも変わらない、何とも無残な犯罪。

  • 星落秋風五丈原 さん

    結構フィデルマお嬢様やってるじゃない!「この私にそんな口きいていいと思ってんの?」って感じ。

  • M H さん

    初めて読むシリーズで、7世紀のアイルランドという時代背景、設定が頭に入り切らなかったが魅力の一端は感じ取れた。もっと尺があると没入しやすかったかも。法廷弁護士、裁判官のフィデルマは頭脳明晰で身分が高く、美しいという超人。しかも舌鋒鋭くドMにはたまらないと思われる(ホントか)。めちゃくちゃ毅然としててちょっとこわ…かっこいい活躍を拝みながら読了。何かフィデルマに叱られたような気がする。

  • ぽんすけ さん

    短編集はスキマ時間に読めてやっぱり手軽でいいな。展開もサクッとしてて登場人物の性格にイライラすることもない。今回後味悪すぎて心に残ったは他の方も書いてるが「養い親」かな。これ犯人がわかっても結局なにもできなくて非常に重苦しい気持ちになった。でも法は全能ではないもんね。現代だってそれは同じだし。ただ子供は大人の悪意に、大人が思っている以上に敏感なんだということは身に染みた。しかしこの養い親制度っていうのは面白い。自分の家庭で子供を教育するんじゃなく、他の家庭に預けて育ててもらう。日本の丁稚奉公感に似てるか?

  • rosetta さん

    ★★★☆☆王の妹で高位の法律家、美人で戦闘能力も高いとなれば最初から印籠を掲げている黄門さんみたいなもの。フィデルマシリーズの魅力は古代アイルランドの風俗を味わうところにあって、ミステリーとしての評価だけではないと思っている。その空気感に触れるには長編でなければ充分に堪能できない。この五つ入った短編集もそれぞれの話でその度に新しい登場人物を把握するだけでいっぱいいっぱい。改めて古代アイルランドが厳格な法治国家であったこと、フィデルマがプライド高くすぐにイラつく性格である事を再認識した

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