ウォルター・ピストンのヴァイオリンと管弦楽のための作品を集めた一枚。
ナクソスのアメリカン・クラシックシリーズの一枚です。
収録曲はヴァイオリン協奏曲第1番、ヴァイオリン協奏曲第2番、ヴァイオリンと管弦楽の幻想曲の3曲。
ヴァイオリンのソロはジェームズ・バスウェルが、伴奏をテオドレ・クチャル指揮、ウクライナ国立交響楽団が担当しています。
ピストンはなんといっても教育者として著名であり、著書管弦楽法は作曲を学ぶ人間にはバイブルとなっていますが作曲家としてもそれなりに作品を残しています。
ここに収録された作品は特に活発に作品がかかれた1930〜1960年代の物で、明快な1番や、少し抽象的な2番と幻想曲と中々の出来です。
交響曲でもそうですが、ゆったりとした楽章が特に出来がいい。
バスウェルのヴァイオリンも中々良くて、作品を知るには充分。
どちらかと言うと2番の方が熱が入っているだろうか。
クチャル率いるウクライナ国立交響楽団のサポートも、上手。
このオケ特有の繊細なサウンドが非常にあっている。
録音は1998年キエフのウクライナ放送コンサート・ホールで行われた物で音質は良い。