ピエルネ、ガブリエル(1863-1937)

ピエルネ、ガブリエル(1863-1937) レビュー一覧

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商品ユーザーレビュー

10件
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  • ピエルネは作曲家と指揮者の2つの面でフランスの近代...

    投稿日:2022/08/14

    ピエルネは作曲家と指揮者の2つの面でフランスの近代音楽の発展に尽くした人である。オルガニストでもあった。指揮者としては「火の鳥」の初演を行い、ドビッシーやラベル、ミョーなどの作品の初演もいくつか引き受けている。作曲家としてもオラトリオ、オペラ、室内楽など多くの作品を作っている。この録音はその中から2つの組曲を取り上げたものである。あまり難しいことを考えることなく組曲として楽しめる作品集で、明快なメロディーラインとテンポ、フランスの近代音楽家らしい色彩感のある管楽器のアクセント、ダイナミックなオーケストレーションで、特徴的なアルバムになっている。指揮者のDarrel Angはシンガポール出身でブザンソンコンクール優勝などの経歴を持つ。Orchestre National de Lilleと組んだこの録音の演奏は饒舌という点でフランス的で、表情があり、勢いもある。2015年の録音で音質は特に問題ない。

    saitaman さん

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  • たいへん魅力的なアルバムに仕上がっている。ピエルネ...

    投稿日:2021/07/08

    たいへん魅力的なアルバムに仕上がっている。ピエルネは、マスネとフランクに師事した人で、その作風はマスネ的な甘美さ、フランク的な高貴な構成力の双方を併せ持つことで、その作風には印象派的な側面とロマン派的な側面の両方がある。2つの管弦楽曲は、ともに第1次世界大戦の影響下に書かれたとされる。3つの楽章からなる「フランシスコ会の風景」は、デンマークの詩人イエンス・ヨルゲンセンの作品に触発されたとされる。ピエルネの特徴が良く出た美品で、第2楽章のフルートとハープの掛け合いは印象派的、第3楽章は絢爛さが花開く。「大聖堂」は深刻な作品。大きく弧を描くように楽曲が起伏し、崇高な雰囲気を導いたのち、小太鼓が力強いリズムを刻むのは暗示的で、戦争の影響と言われれば、確かに説得力がある。ピエルネの作品群の中でも特徴的なものと言える。スケルツ=カプリスでは、ピアノが加わり一転して楽しげで瀟洒な世界となる。バヴゼのきらめくようなタッチと瞬発力のあるリズムが素晴らしい。ピアノが重要な役割を果たす「交響詩」が続く。ピアノが活躍する交響詩、と言うと、ピエルネの師であるフランクの「ジン」を思い起こすが、ピエルネの「交響詩」も「ジン」同様に重々しい相貌を持っている。優雅な作品が続いたあと、バヴゼの独奏で素早いパッセージの交錯による華やかさが魅力的な練習曲で締めくくられる。ノセダの後を継いで、BBCフィルの首席指揮者となったメナであるが、ピエルネの作品へ見事な適性を示している。印象派的な音色と構成感に溢れた音色をいずれも豊かな色彩感で描き出し、かつそれらが交錯する際には、機敏に反応する。指揮棒に反応してオーケストラが色彩を変える様は、雲間から光が差し、海面が色を変えるような美しさである。バヴゼの素晴らしいピアノと併せて、現代最高と言ってよいピエルネを堪能させてくれる。

    ココパナ さん

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  • フランスの作曲家ガブリエル・ピエルネの珍しい作品が...

    投稿日:2021/03/18

    フランスの作曲家ガブリエル・ピエルネの珍しい作品が収められたディスク。この盤に収めらている「バスク風幻想曲」と「イゼーイ(日本語表記はこれで合っているのだろうか?)」は世界初録音だそう。 「ミュージックホールの印象」は、ミュージックホールとサーカスのファンであったピエルネが音楽でそれらを表現しようとしたもの。冒頭の軽薄な響きに不安になったが、曲を追うごとに単なるミュージックホールの音楽的描写には終わっていない作品であると感じるようになった。 「ヴァイオリンのためのバスク風幻想曲」は、名ヴァイオリニスト、ジャック・ティボーに献呈されたされた作品。スペインとの国境地帯に近いバスク地方の民謡は、スペイン情緒の音楽に多く用いられており、ピエルネも1908年に劇音楽「ラムンチョ」においてバスク地方の民謡を数多く用いている。異国情緒満載の音楽だが、オリジナリティに欠けているのは否めない。 「イゼーイ」も紀元前6世紀のインドを舞台にした作品で、当時の異国趣味の流行を反映しているといえる作品。グロッケンシュピールがオリエンタルな雰囲気をうまく描写している。この盤の中で一番のおすすめ。 マルティノンの録音がある「牧歌風の主題によるディヴェルティスマン」も、牧歌風、というタイトルがついているように全体的に穏やかな作品である。 演奏も録音もよいが、これが初めてピエルネを聞く人にお勧めできるかというと正直微妙なところで、やはりマルティノンやシャンドスから出ている管弦楽曲シリーズあたりが一番良いのではないだろうか。

    miklos さん

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  • ピエルネは印象派の中で最も繊細なソノリティを生み出...

    投稿日:2019/01/11

    ピエルネは印象派の中で最も繊細なソノリティを生み出した人だ どの曲にも風が通っている 音をぎゅうぎゅうに詰め込んだりしない 音を重ね過ぎて重くしない 間の大切さを知っていた 余韻に語らせる数少ない音楽家だ しかしこれは演奏するとなると至難の業だ マルティノンとフランスNROには安心して耳傾けられる ピエルネのエスプリを十全に汲んでいる この3つの作品は曲種の違い以上にピエルネの音楽を俯瞰するに相応しい ハープCon.は30代の ”シダリーズと牧羊神”は円熟期の50代の そして”ディヴェルティスマン”は60代末というより楽曲が残せた最後の年1932年の作品と生涯に亘っている 印象派の時代ほぼ全時間に存在できたピエルネにこそその音楽の特徴と変転の過程を見ることができる この軽妙洒脱を表出し得たマルティノンの器量を今更ながら羨望したい もしまだなら これがある内にあなたも如何   

    風信子 さん

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  • バヴゼのピアノがポップで爽快な気を運んでくる ピエ...

    投稿日:2018/10/13

    バヴゼのピアノがポップで爽快な気を運んでくる ピエルネのピアノ・コンチェルトに初めて鮮明な印象を得た 甘美で軽やかな風に吹かれる思いを抱かせる 協奏するBBCpoを指揮するメナが持つリズム感と音色への志向もピエルネの親しみ易い旋律線と音楽構造を描くに適している メナとBBCpoの相性は管弦楽曲にその適性の高さを見ることができる ピエルネの印象派とは一線を画する作風はロマンチックで流れるような推進性を特徴としている 優しい歌で装おわれた幻想の庭を飛び回る蝶のようで決して直線的にはならない 室内楽で親しんでいたピエルネにこうしたオーケストラ作品があることを知り 思わぬ贈り物をもらったような幸福感がある メナに限らず多くの指揮者がピエルネを取り上げてくれることを願う コンサートで聴けるのが理想だが 録音も愉しみに待ちたい この美しい音楽をあなたも如何 

    風信子 さん

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  • 『シダリーズと牧羊神』組曲がこのCDのメインだが、ハ...

    投稿日:2018/05/05

    『シダリーズと牧羊神』組曲がこのCDのメインだが、ハープ小協奏曲が素晴らしい曲でこれだけでもおつりが来る。まさに秘曲だ。

    ウォンバット さん

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  • 名曲にも拘らず過去、まともな録音はなかったと思う。...

    投稿日:2012/09/28

    名曲にも拘らず過去、まともな録音はなかったと思う。マルティノンがなぜ全曲を出してくれなかったのか。その後マリのEМT盤がでたが、オケのレベルが低く、特にクラリネットのリズム無視のいやらしいまでの吹き回しにはがっくりしたものだった。それからほぼ24年ぶりに新盤でしかも全曲盤がでた。若干ヤンキーっぽい、演奏ではあるが音の鮮度も含めて及第点はつけれると思う。それにしてもデュトワあたりが新盤を出してくれぬものか。もしくはマルティノン盤のシングルレイヤーのSACD化とか。ないものねだりだろうとおもうけど。

    ベロンチョ さん |50代

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  • 一時期手に入りにくくなっていたCD。曲も演奏も良く...

    投稿日:2007/11/24

    一時期手に入りにくくなっていたCD。曲も演奏も良く、お薦めです。ただ値段が高めなのが少し辛い。

    じょーじ さん

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  • いいですね、これw 特にCD2の管楽器主体のほうは...

    投稿日:2007/05/25

    いいですね、これw 特にCD2の管楽器主体のほうは、秀演ぞろい!弦の方は他にいい演奏がいくつもあるので、健闘してるとだけ言っておきましょうw やはり、このオケもフランス的なんでしょうね。思いのほか管楽器がうまいので感心しました(失礼^^;;)オシャレで聴きやすい物が好きな人は勝って損をしないと思います。レーベルの面目躍如ってとこでしょうか?w

    京都のフランス人 さん

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  • バレエ「シダリーズと牧羊神」第一組曲、第二組曲、「...

    投稿日:2005/05/10

    バレエ「シダリーズと牧羊神」第一組曲、第二組曲、「ラムンチョ」序曲を収録。フランス近代の作曲家で指揮者でもあったG・ピエルネの代表作のひとつ。さまざまなスタイルを切り貼りごった煮にしたよう な作風と言い、効果的なオーケストレーションと言いさすがは、指揮者としても一流だったピエルネ、ぐらいしか書きようのない作品。でも、20世紀中ごろのフランスのオケの響きと共に、フランス近代のファンならマストアイテムでしょう。

    きょうとのフランス人 さん

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