亡き王女のためのパヴァーヌ 新しい韓国の文学

パク・ミンギュ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784904855294
ISBN 10 : 4904855299
フォーマット
出版社
発行年月
2015年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
477p;19

内容詳細

「電球が切れたように、ある日突然、光がなくなったんだ。そのとき、わかったんだよ。 人間の魂はこのフィラメントみたいなものだってことが。どんな美人でも……そこが消えたらおしまいなんだ。誰にとっても、愛されてるのとそうでないのとの差は、光と闇の差くらい大きいものなんだよ」
この世界に どことなく馴染めない三人の男女。それぞれの過去、現在、そして生き続けることの軌跡を描いた、魂の喪失と再生の物語。

[著者紹介]
1968年、蔚山市生まれ。中央大学文芸創作学科卒業。2003年に『地球英雄伝説』で文学トンネ新人作家賞、『三美スーパースターズの最後のファンクラブ』でハンギョレ文学賞を同時に受賞し、〈彗星のように現れた韓国文学界の異端児〉として鮮烈なデビューを飾る。その後、2005年に『カステラ』(日本語版あり)で申東曄創作賞、2007年に「黄色い川、舟一隻」で李孝石文学賞、2009年に「近所」で黄順元文学賞、2010年には「朝の門」で韓国で最も権威あるとされる李箱文学賞を受賞する。ほかにも『ピンポン』、『Double』など多くの作品を発表し、高い評価と読者の圧倒的な人気を得ている、韓国を代表する作家の一人である

【著者紹介】
パクミンギュ : 1968年、蔚山市生まれ。中央大学文芸創作学科卒業。2003年に『地球英雄伝説』で文学トンネ新人作家賞、『三美スーパースターズの最後のファンクラブ』でハンギョレ文学賞を同時に受賞しデビュー。その後、2005年に『カステラ』(日本語版あり)で申東曄創作賞、2007年に「黄色い川、舟一隻」で李孝石文学賞、2009年に「近所」で黄順元文学賞、2010年には「朝の門」で李箱文学賞を受賞する

吉原育子 : 新潟市生まれ。埼玉大学教育学部音楽専攻卒業。成均館大学などで韓国語を学ぶ。韓国文学翻訳院短期集中課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • aika さん

    育った環境や容姿が人生の凡て。満たされず「もっともっと」を追う、過酷な現実。そう生きられず、深い傷を心に負い、社会から疎外された僕と彼女、そしてヨハン。3人の若者の諦めと、それでも諦めきれない抵抗、心もとないけれど決してその価値は変わらない青春の輝きが心に深く残りました。そして僕と彼女の、小さくてささやかな恋物語が、どれほど互いの生きる希望であったのか…僕の目線から四季の移ろいとともに語られる言葉と、彼女の手紙の一言一言に嗚咽が止まりません。この作品に涙を流すことのできる自分であり続けたいと思いました。

  • aika さん

    冬がきたと感じた瞬間、再読したくなりました。他人よりも美しいこと、裕福なこと、欲求が天井知らずだった80年代の韓国で、そこから置き去りにされた僕とヨハン、そして彼女。貧しい生活の中でもくだらないことを語らいながら、人知れず灯しあった3人の明りに、希望が帯びる温もりを感じます。愛することと愛されることを諦めたはずの彼女が、自身の半生と苦しみを綴った手紙を受け取った僕の葛藤と行動、そして愛情を、ただ噛みしめました。「誰かを愛した人生は奇跡だ。誰かに愛された人生も奇跡に違いないだろう」やっぱり、大切な作品です。

  • 星落秋風五丈原 さん

    他レビュアーも述べてらっしゃるように冒頭は「ムラカミハルキだ!」と言いたくなるようなポエミーな展開。でもそれだけでは終わらないんですよね。小説の主張を誰かに語らせるかエピソードで分からせるか。本作は前者でしたね。だからヨハン先輩が語る語る。そのためにヨハン先輩がメンターっぽくて。

  • タカラ〜ム さん

    「カステラ」や「ピンポン」といった他のパク・ミンギュ作品とは一線を画す直球の恋愛小説。ラヴェルのピアノ曲と同じタイトルの本作は、ピアノの優しい旋律のように静かに奏でられる僕と彼女の物語だ。僕と彼女そしてヨハンは、百貨店の駐車場で働くバイト仲間として出会い、友情と愛を育む。彼らが抱える様々な葛藤や弱さは、パク・ミンギュ作品に共通するテーマだ。弱き者の視点から世界を見たときに感じられること。それは奇抜な設定で描かれる「ピンポン」のような作品でも、本書でも同じなのだと、読んでいて思った。

  • きゅー さん

    バイト先で出会ったあまりにブサイクな彼女を次第に愛するようになる僕の物語。同じ著者の『カステラ』が良かったのでこの一冊を手に取ったけれど正直ひどかった。まず、気取った言い回しの多さには辟易とさせられる。そして純愛小説だけどヒロインは超ブサイクという味付け、そこに資本主義批判とかも混ぜるものだから、いかにもメロドラマ風に仕上がっている。さすがに韓流ドラマで常套手段のアレは使わないだろうと思っていたら、ちゃんと土壇場で持ってくるところには苦笑した。本当に『カステラ』と同じ著者が書いたのか首を傾げるしかない。

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