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運動しても痩せないのはなぜか 代謝の最新科学が示す「それでも運動すべき理由」

ハーマン・ポンツァー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794226020
ISBN 10 : 4794226020
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

カロリー消費を正確に測る新しい技術のおかげで、近年、代謝科学の常識が覆った。「1日の総消費カロリーは運動しても増えない」ということが明らかになったのだ。つまり、運動したところで、それだけで痩せることはない―。しかし、だからといって、運動なんか意味がないということには決してならない。逆に、運動しても1日の総消費カロリーが増えないからこそ、運動は必ずしなければならないものだということがわかるのだ。運動しなくても、1日の消費カロリーは減らないのだから、余ったカロリーは別のことに使われているはずだ。これが体に良くないことを引き起こす。余ったカロリーの使い道として、もっとも身体に悪いと思われるのが「炎症」である。本来であれば必要のないところで、余ったカロリーは炎症を起こす。これがアレルギーや関節炎、動脈疾患のほか、さまざまな「現代病」の原因と考えられるのだ―。先進国の都会人から、サバンナに暮らす狩猟採集民、さらにはチンパンジーやオランウータンなどの類人猿まで、数多くの対象カロリー消費を測定してきた進化人類学者が、ダイエット論争と人類進化というまったく違う領域の謎に、常識を覆す答えを提示する。

目次 : 第1章 ヒトと類人猿の代謝の定説が覆った/ 第2章 代謝とはいったい何か/ 第3章 カロリー消費量研究に起きた革命/ 第4章 親切で、適応性に富み、太ったサル/ 第5章 運動しても痩せないのはなぜか/ 第6章 ダイエット論争にデータを突きつける/ 第7章 ヒトの体は運動を必要としている/ 第8章 ヒトの持久力の限界はどこにあるか/ 第9章 エネルギー消費とヒトの過去・現在・未来

【著者紹介】
ハーマン・ポンツァー : デューク大学人類進化学准教授、デューク・グローバルヘルス研究所グローバルヘルス准教授。人間のエネルギー代謝学と進化に関する研究者として国際的に知られている。タンザニアの狩猟採集民ハッザ族を対象としたフィールドワークや、ウガンダの熱帯雨林でのチンパンジーの生態に関するフィールドワークのほか、世界中の動物園や保護区での類人猿の代謝測定など、さまざまな環境において画期的な研究を行っている。その研究は、ニューヨークタイムズ紙、BBC、ワシントンポスト紙などで取り上げられている

小巻靖子 : 大阪外国語大学(現、大阪大学外国語学部)英語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • えんちゃん

    こんなに運動しているのになぜこれ以上痩せないのか。日々運動している人なら必ず思う、痩せないフシギ。キーワードは『代謝』だった。人類進化学の観点から人間のエネルギー代謝の謎に迫る1冊。一日の総消費カロリーが増えないのは、脳が消費を制限するため。摂取カロリーを下げない限り、運動しても痩せることはない。痩せないけれど健康寿命を伸ばせるので、やっぱり運動は身体に必要だから続けよう。運動していても適量以上食べたら太る。運動していなかったらもっと太る。良書。

  • R

    ちょっとした学術本のようでもあり、カロリー消費についての研究が、人類の進化の歴史、考古学へと広がっていき、様々な知見に溢れていて大変面白かった。哺乳類でも基礎代謝が異なるという発見から、人類は消費カロリーを自然調節しているという驚きの結果にたどり着き、結局痩せるにはカロリーをとらないのが正解という、知ってたけど悲しい結末に行きついてしまった。とはいえ、運動に意味がないわけではなく、カロリーの消費をどこで行うかという自律を健康維持に割り振るためには大切だと理解した。

  • Roko

    「運動しても1日の総消費カロリーは増えない」というのは実に衝撃的な発見です。痩せるためには摂取カロリーを減らすしかないのです。でも、これを知って運動なんかしなくてもいいんだと思ってはいけません。運動しないことで、余剰のカロリーが体内での炎症を起こすのです。これがアレルギーや関節炎、動脈疾患のほか、さまざまな「現代病」の原因と考えられるのです。炎症によって脳も動かなくなっているのかなぁ。脳に悪影響が出てそれが思考をストップさせているのだとしたら、それは恐ろしいことです。そこから逃げるには、動くしかない!

  • ばんだねいっぺい

    人類の体は、想像よりもかなり優秀な適応力をもった代謝エンジンを積んでいるということ。食事を減らしながら、有酸素運動と筋トレに励もうと思いました。

  • 月をみるもの

    タイトルだけだと減量についての本みたいにみえちゃうけど、そんな卑小なネタにとどまらない、本書の壮大なテーマがこちら→ "進化という視点に立つと、人生はエネルギーを子孫に変えるゲームである。(中略)生殖と成長に多くのエネルギーを投じるということは、より大きな子孫を残すということでもある。大きな子孫は、生き残って生殖する可能性が高い。 他のエネルギー消費 ―― 免疫、脳、消化――は、長期的に見てエネルギーを生殖に向ける能力を高めることにつながれば、価値が認められる"  →

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