ニコライ・ヴァシーリエヴィチ・ゴーゴリ

人物・団体ページへ

鼻/外套/査察官 光文社古典新訳文庫

ニコライ・ヴァシーリエヴィチ・ゴーゴリ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334751166
ISBN 10 : 4334751164
フォーマット
出版社
発行年月
2006年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,372p

内容詳細

「正気の沙汰とは思えない奇妙きてれつな出来事、グロテスクな人物、爆発する哄笑、瑣末な細部への執拗なこだわりと幻想的ヴィジョンのごったまぜ」(解説より)。増殖する妄想と虚言の世界を新しい感覚で訳出した、ゴーゴリの代表作「鼻」、「外套」、「査察官」の3篇。

【著者紹介】
ニコライ・ワシーリエヴィチゴーゴリ : 1809‐1852。ウクライナ出身のロシア作家。幻想と妄想に彩られた現実をグロテスクに描き出した。『死せる魂』『ネフスキー大通り』『肖像画』『狂人日記』の小説のほか、『結婚』などの戯曲がある

浦雅春 : 1948年生まれ。東京大学教授。チェーホフを中心としたロシア文学、ロシア・アヴァンギャルド芸術の研究を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
☆

3.5

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
1
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
ゴーゴリの代表作を落語調の新訳で。 ゴ...

投稿日:2011/10/18 (火)

ゴーゴリの代表作を落語調の新訳で。 ゴーゴリの原文にある言葉遊び、語呂合わせ、音韻構造など、ゴーゴリ独特の「語り=スカース」を大切にしてそれを日本の落語に置き換えて訳したとあり、どの作品も一気に読み切ってしまった。 落語調の訳に多少疑問を感じるが、これはこれでいいのだと思う。 とくに戯曲『査察官』は傑作で、この訳で舞台を観てみたいものだ。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

0
★
★
☆
☆
☆
「翻訳」はオーケストラの指揮者のようなも...

投稿日:2009/12/03 (木)

「翻訳」はオーケストラの指揮者のようなもの。自身に原文の読解力があれば、それはそれで素晴らしい事でしょうが、残念ながらその能力がない場合、自分好みの文章で翻訳された書籍に出会うしかありません。私の場合は、古典作品での人物描写や時代背景(風俗)などは、原文が書かれた時代を尊重している文章の方が好みである。本書籍の翻訳では読みやすさの発見こそありましたが、なんでしょうか、ロシア文学(古典)独特の「重厚」さが感じられず、そこが残念。

salamat さん | 埼玉県 | 不明

0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 優希 さん

    面白かったです。こう出て良いのかと思うことの連続ですが、それらがそれぞれ笑えるのです。皮肉の効いた物語を楽しみました。

  • めしいらず さん

    著者の代表作3編。相手の肩書きや階級によって威張ったりへつらったり態度をコロコロ変えるのに忙しい人たちの滑稽譚。頓狂で味わい深い「鼻」よりも、まるでコントを観ているような「査察官」よりも、可笑しみの中にも悲哀が滲む「外套」がいい。他人と自分を比較して尊大だったり媚びたりする同僚たちと違い主人公は慎ましい。与えられた仕事に没頭しそのことに喜びを感じている。彼のシンプルな人生観をかき乱すのは周りの者たちだ。一瞬の喜悦からやり切れぬ悲憤へ向かう彼の人生の不条理劇。所詮は人生そんなもの。小さな喜びすら奪っていく。

  • 燃えつきた棒 さん

    『外套』 アカーキー・アカーキエヴィチとは僕だ。 それは、ちょうど「棒になった男」が僕であり、「無能の人」が僕であったのと同じように。 彼が失った「外套」とは果たして何だったのか? それは、誇りだったのだろうか? それとも希望だったのだろうか? ゴーゴリは、この作品において、生の一つの典型を見事に描ききっている。 数多のアカーキー・アカーキエビッチたちの生は、ゴーゴリによって見事に歴史に刻み込まれたのだ。

  • マエダ さん

    小説よりもゴーゴリの生涯が面白い。

  • 翔亀 さん

    ドストエフスキーの「我々はみんなゴーゴリの『外套』から生まれた」という発言は出典が明らかではないそうだが、黄金のロシア文学の幕開けを飾る作品。人間と社会の不条理というか、外面的な<滑稽さ>に対する乾いた哄笑が渦巻き、カフカの「城」の官僚制の不気味さを喜劇に仕立て上げた感じ。「外套」では単なる服装、「査察官」では査察官という地位、こういう外面によってどれだけ人間が惑わされ変わりうるか、を冷やかに描く。でも読後感がよいのは、惑わされる人間を否定しない暖かな眼があるからだろう。明るい諦念による人生一口噺だ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品