新宿の猫

ドリアン助川

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784591154625
ISBN 10 : 4591154629
フォーマット
出版社
発行年月
2019年01月
日本
追加情報
:
250p;20

内容詳細

構成作家の卵である「ボク」は、明日が見えない闇のなかでもがいていた。そんなある夜、ぶらりと入った新宿の小さな居酒屋で、野良猫をかわいがる「夢ちゃん」という女性店員に出会う。客には不愛想だが不思議な優しさを秘めた夢ちゃんに「ボク」はしだいに惹かれていく。ふたりは猫についての秘密を分け合い、大切な約束をするのだが―。冬空に瞬く名もなき星のような物語。

【著者紹介】
ドリアン助川 : 1962年、東京都生まれ。詩人・作家・道化師。早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒。放送作家等を経て、1990年「叫ぶ詩人の会」を結成。1995年から2000年までラジオ深夜放送のパーソナリティを務め伝説的な人気を博す。小説『あん』は十二言語に翻訳され、2017年、フランスの「DOMITYS文学賞」と「読者による文庫本大賞(Le Prix des Lecteurs du Livre du Poche)」を受賞。日本ペンクラブ理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 鉄之助 さん

    『あん』以来のドリアン本。「期待しないように。期待しないように。」と読み進めた。これまで過大な期待から、肩透かしを喰らった本が、多々あったから。しかし、主人公の山ちゃんが、「四半世紀ぶりに」居酒屋の女性店員・夢ちゃんと再会する最終盤あたりから、もうダメ。何と寂しくも、美しい「人間」という生き物。『ピンザの島』も『線量計と奥の細道』も、無性に読みたくなってしまった。恐るべし、ドリアン本! → 続く

  • starbro さん

    新宿&猫ということで気になって読みました。ドリアン助川、初読です。私小説的新宿ゴールデン街猫青春譚、先日読んだ馳 星周の『ゴールデン街コーリング』に続いて好いにゃぁ(=^・^=) 実際の『猫の家族図』も見てみたい。

  • とん大西 さん

    「令和」発表以来、ますますセピアっぽくなってきた感がある「平成」。その平成がまだ原色だった頃の新宿、ボクと夢ちゃんと猫たちの少し儚くて寂しげで、でも何かを満たそうとして日々を積み重ねる青春の物語。ゴールデン街のオンボロ居酒屋、青二才の構成作家、謎めいた看板娘。ありそうな設定ですが、若さゆえの影もあってちょいとやさぐれ気味なのがいいです。ノスタルジーと言ってしまえばそれまでですが、セピア色の向こうに色彩が蘇る時の感動は20代でも40代でもそんなに差はないのかもしれません。優しいラストが静かに沁みてきます。

  • ❁かな❁ さん

    ドリアン助川さん初読み。昭和の香りが色濃く残る新宿ゴールデン街。構成作家の卵の山ちゃんは新宿の小さな居酒屋「花梨花」で勤めている女性店員の夢ちゃんと出逢う。そこに集う個性的な人々、猫の家族図の猫ちゃん達、お仕事のことなど淡々と語られていく。焼きピーマンの表現がすごく美味しそう。本当に少しずつ距離が縮まっていく2人。青白い光を放ち浮かぶ月を2人で眺めながら過ごした時間は大切な秘密の時間。後半のエピソードが辛い。ラストは切ないけど優しく温かい。数回泣いてしまった。巻末に実際の猫の家族図あり。味わい深い作品。

  • しいたけ さん

    バブルに沸き立つ社会の喧騒のなか、迷い猫のようなふたり。少年からようやく一歩、少女からほんの一歩、踏みだしたような拙いふたり。心の傷を、やるせない毎日を、見つけ出せない何かを、詩にかえて紡ぎ、思いを交差させていく。誰か一人だけに伝わればそれでいい、きらりと光る言葉。誰も知らない、月の下の恋。ひっそりと咲く花の儚さ。「ピーマンだって夢を見ると思います。だれも知らない部屋で」。胸が締めつけられたけれど、ふたりの明日を思えば、涙を落としてはいけないと思った。

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人物・団体紹介

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ドリアン助川

1962年、東京生まれ。詩人、作家、歌手。明治学院大学国際学部教授。早稲田大学第一文学部哲学科を卒業後、1990年にバンド「叫ぶ詩人の会」を結成。解散後、執筆活動を開始。2013年出版の小説『あん』(ポプラ社)は映画化に加え、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、ルーマニア、レバノン、ロシア、中国、

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