トーマス・S・マラニー

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チャイニーズ・タイプライター 漢字と技術の近代史

トーマス・S・マラニー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784120054372
ISBN 10 : 4120054373
フォーマット
出版社
発行年月
2021年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
392p;21

内容詳細

中国語タイプライターの“不可能性”から繙かれる圧巻の言語技術文化史。漢字についての発想の転換や戦時中の日中関係、入力や予測変換といった現在につながる技術の起源まで、波瀾と苦渋に満ちた展開を鮮やかに辿る。

目次 : 序論 そこにアルファベットはない/ 第1章 近代とに不適合/ 第2章 中国語のパズル化/ 第3章 ラディカル・マシン/ 第4章 キーのないタイプライターをどう呼ぶか?/ 第5章 漢字圏の支配/ 第6章 QWERTYは死せり!QWERTY万歳!/ 第7章 タイピングの反乱/ 結論 中国語コンピューターの歴史と入力の時代へ

【著者紹介】
トーマス・S.マラニー : スタンフォード大学歴史学部教授。専攻は中国史。ジョン・ホプキンス大学で修士号、コロンビア大学で博士号を取得

比護遙 : 1996年、愛知県生まれ。日本学術振興会特別研究員(DC1)・京都大学大学院教育学研究科博士後期課程。専攻はメディア史。東京大学教養学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    アルファベットが前提のタイプライターは、一歩先に近代化した西洋の象徴だった。欧米人からすれば、中国語はタイプライターを作るなど不可能な魔法文字に思えただろう。4千年の歴史と文化のプライドにかけて同じものを中国語でも作ろうとした中国人は、膨大な漢字体系に挑戦する革命家の意気込みだったのか。様々な手法を試しては挫折を繰り返す姿は笑ってしまうエピソードもあり、満州国成立後は和文タイプライターを流用した日本製が広まるなど意外な事実にも驚かされる。かなりマニアックだが、多くの図版と共に楽しい歴史書に仕上がっている。

  • gorgeanalogue さん

    非常に面白かった。欧米標準からの「異物」である漢字体系を克服して「近代」の象徴としてのタイプライターを実現しようとする試みを歴史的に検証する。日本が中国を侵略する過程で中国語タイプライターのシェアも奪ってしまうという「漢字圏の支配」、タイピストが画数順から打ちやすさへと文字盤の配列をカスタマイズすることで機械と身体との関係が変容していくという「タイピングの反乱」がもっとも面白かった。中国では「生=政治」の前に「文字=政治」が必要なのだった。次著は「中国語コンピューターの歴史」だということでこれも楽しみ。

  • 文公 さん

    一番驚いたのは、パソコンで漢字を入力する際の、読み仮名(中国語ならピンイン)から入力したい漢字へと変換する方法や、予測変換システムが既にタイプライターで実装されていたことだ。

  • 春風 さん

    タイプライターも使えない言語なんて野蛮だと嘲笑されながらも、アルファベット文化の発明品であるタイプライターを、漢字文化の中国がどのように取り入れていったかの知られざる歴史を語った本。画数順の文字盤を個人がハッキングして最適化を目指しはじめるくだりが熱い(文書に頻出する「毛沢東」「毛主席」を近くに置くとか)。

  • つまみ食い さん

    一つのキーの打鍵が一つの印字に対応する欧文や日本語などの表音文字のタイプライターがタイプライターとして唯一の形式と想像されやすいが、中国語ではどのようにタイプライターが作られたのか? シンプルだがシャープな問いに、ユーモラスかつ実証的に答えていく。

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