魔の山 上 岩波文庫

トーマス・マン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003243367
ISBN 10 : 4003243366
フォーマット
出版社
発行年月
1988年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,598p

内容詳細

平凡無垢な青年ハンス・カストルプははからずもスイス高原のサナトリウムで療養生活を送ることとなった。日常世界から隔離され病気と死が支配するこの「魔の山」で、カストルプはそれぞれの時代精神や思想を体現する数々の特異な人物に出会い、精神的成長を遂げてゆく。『ファウスト』と並んでドイツが世界に贈った人生の書。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    物語の時間が始まるのは第1次大戦の10年前である。ハンス・カストルプはハンブルクからスイスの保養地ダヴォスに向かった。当初は3週間の予定であった。ところが、これが大幅に狂い始める。上巻の終わりの段階でも既に7か月をハンスはこの地の療養所で過ごすことになる。ダヴォスはもちろん実在の地であるが、そのリアルが全てであるとは思えない。ここは象徴的にも隔絶した地なのではないか。そして、その象徴性はどうやら場所の問題に限らないのではないか。末尾のワルプルギスをはじめ、様々なイメージ表象が背後にありそうである。

  • NAO さん

    スイスの山奥にあるサナトリウム。従兄の見舞いに行ったハンス・カストルプは、滞在期間の最後に風邪をひき、結核と診断されてサナトリウムでの療養生活に入る。見舞いの三週間と、療養生活に入ってからの時間の描かれ方の違いが象徴的で、病と死が支配する「魔の山」は、「時が止まった場所」でもあることが印象付けられている。時が止まった場所だからこそ、ここでは人間の精神的な面が重要視され、誰もがちょっと大げさすぎるような論を大真面目に語り合う。個性的な登場人物たちの中で、無垢なカストルプ青年はどう変わっていくのだろう。

  • cockroach's garten さん

    図書館で借りた本。途中で挫折しました…。まず、岩波文庫特有の米粒みたいな文字がびっしりと止め処なくページを埋め尽くしていて、読み辛かった。やっぱり新潮文庫から読んでみることにします。話は面白く、途中で止めるのは惜しい気もしたのですがね。

  • イプシロン さん

    見事な構成と重厚な叙事性で、主人公ハンスが生と死の架け橋となり生死を両立させた人生を模索していくさまが荘重に語られる、崇高な教養文学。死とは神への愛であり、生とは人文主義者(ヒューマニスト)たれということが仄めかされるのが上巻。生と死が錯綜して入り乱れるワルプルギスの夜という饗宴で、ハンスがショーシャ夫人に純愛を告白する場面の美しさたるや! 夫人を呼ぶ「君」は相手を神(he)として崇める視線であり、婦人の肉体に宿る生命への賛歌は惜しむことなき人文主義的賞嘆であるのだ。あまりにも見事な構成に戦慄が走った。

  • Mishima さん

    巷ではシェアハウスが人気らしい。国籍、性別、年齢などのばらつきのある人々との交流は視野がひろがるとの触れ込みもある。「魔の山」を極めて特殊な環境下でのシェアハウス物語として読んでみた。スイスの山にあるサナトリウム。その建物の中で繰り広げられる人生模様。時代背景、異人種、生死の境、思想、恋。人生を判断する力を養うためには、人を「見る」学びや経験がなければならない。しかし「魔の山」というからには、そこには致命的ともいえるリスクが伴っていた。それにしても魅力的な「山」だ。下巻もおおいに期待して読んでみたい。

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人物・団体紹介

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トーマス・マン

1875年ドイツのリューベックに生まれる。1894年“Gefallen”でデビユー。1929年ノーベル文学賞を受賞。ナチスの台頭によりアメリカに亡命し戦後はスイスに移住。ヒューマニズムの立場で民主主義を支持。作品に「ヴェニスに死す」「魔の山」などがある。1955年没

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