魔の山 上巻 新潮文庫 改版

トーマス・マン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102022023
ISBN 10 : 4102022023
フォーマット
出版社
発行年月
2005年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,710p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • 扉のこちら側 さん

    初読。2015年1122冊め。【71/G1000】苦手な仏文学を続けて読んでいたので、久しぶりに独文学に触れるとなんだか安心感がある。まさにBildungsroman。驚くような物語の波はないのだが、淡々と進むサナトリウムでの日常と思考に引き込まれる。結核が死の病だったころの、日常の影にある病を描く上巻。下巻は戦争にスポットがあたるのだろう。【第6回G1000チャレンジ】

  • のっち♬ さん

    思考、議論、葛藤、恋愛、発散されることなく蓄積する主人公のエネルギーは継続する発熱として滲み出る。著者ならではの精密な人間観察が全編にわたって冴え渡る教養小説。純粋無垢が故に人生の厄介息子な主人公に次々と影響を与えては去ってゆく登場人物との対話には、著者の経験や考察も多分に投影されているのだろう。ハンスは傍観者から徐々に本当の意味での主人公へと肉付けされてゆくが、ページに比例して本書は読者まで哲学と時間の魔力で思考と感覚を翻弄する。中でもショーシャ夫人への愛欲と人文主義者セテムブリーニの存在感は印象的。

  • びす男 さん

    山の上の療養施設にいとこを訪ねた主人公が、そこに流れる独特の時間と雰囲気に染まり、ずるずると帰国を延ばしていく。とにかく長くて、大きな出来事も起こらないので非常に読みにくい。ところどころ惹きつけられる場面があるが、始終真面目に読んでいては終えることができないだろう。一番気になるのは、この小説がどういう「筋」を辿るのか、ということである。狭い「魔の山」というコミュニティに主人公がとどまる限り、そこで紡がれる物語も大きくなり得ないと思われる。下巻に入り、どんな「線」を辿っていくのか気になる。後で書評書きます。

  • yumiha さん

    タイトルからイメージしていたのは、登山の話?魔物が住む山?だったのだが、実際はスイスの山奥の下界とは幾分違う価値観が支配しているサナトリウムの日々。難儀しながら読み進めた700ページ余💦特に主人公ハンス・カストルプが読み進めていた人体の仕組みの本やら、教えたがりのセテムブリーニの文学などの思想(反論したい箇所もあった)など、こなれないまま。でも、ハンス・カストルプが恋したショーシャ夫人は魅力的だった。アジア的な雰囲気も備えた容貌の描写も、変わり者ぽい言動も、いわゆる崇め奉るヒロインぽく無くて気に入った。

  • Y2K☮ さん

    医学、宗教、生物学、病理学などを本腰入れて掘り下げた重厚な各論を文学という紙縒りが束ねて総論化した驚異の大作。スイスの高原にある肺を病んだ人々のサナトリウム、そこで療養するいとこを訪ねたハンスの成長譚。「エンジニア」と彼を呼び、頻りに下界に戻れと勧めるセテムブリーニは大人、常識、道徳の体現者か。うざさと有り難さを高度に備えた人生の教師。ショーシャへの恋は過去との対峙。乗り越えねば先は無い。十人十色の時間の果てに死にゆく人々との暫しの歓談に胸を打たれ、人の心身に潜む病巣を浮き彫りにする魔の山に戦慄。下巻へ。

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人物・団体紹介

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トーマス・マン

1875年ドイツのリューベックに生まれる。1894年“Gefallen”でデビユー。1929年ノーベル文学賞を受賞。ナチスの台頭によりアメリカに亡命し戦後はスイスに移住。ヒューマニズムの立場で民主主義を支持。作品に「ヴェニスに死す」「魔の山」などがある。1955年没

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