デイヴィッド・ハルバースタム

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ザ・フィフティーズ 2 1950年代アメリカの光と影 ちくま文庫

デイヴィッド・ハルバースタム

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480432865
ISBN 10 : 4480432868
フォーマット
出版社
発行年月
2015年09月
日本
追加情報
:
400p;15

内容詳細

平和と繁栄を謳歌しているように見えながらも、裏では、暗い政治家たちが暗躍していたアメリカの50年代。FBIやCIAは暴走し、大統領ですら制御できない。一方、エルヴィスとディーンの登場で若者文化が一変する。黒人差別に対する戦いもすでにはじまっており、この時すでに60年代の革命の種は、ひそかに蒔かれている。

目次 : リチャード・ニクソン/ フーヴァーのFBI/ CIAの暗躍/ グアテマラのクーデター/ 国務長官ダレス/ 分離主義の違憲判決/ 反動と闘争/ 集団移住/ エルヴィスとディーン/ ゼネラル・モーターズの繁栄/ 広告の時代/ テレビの中の「理想」/ 『灰色の服を着た男』と『ホワイト・カラー』

【著者紹介】
デイヴィッド・ハルバースタム : 1934年ニューヨーク生まれ。ジャーナリスト。ハーバード大学卒業。ニューヨークタイムズの海外特派員として活躍する。64年、ベトナム戦争報道によりピュリッツアー賞を受賞。取材の対象は、政治、経済、産業、社会からスポーツ、人物など極めて広範に及ぶ。2007年没

峯村利哉 : 1965年生まれ。翻訳家。青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • くさてる さん

    平和と繁栄のアメリカ50年代。しかし、その裏では政治家や政府機関の暗躍があり、テレビや広告が新たな時代を創り出していた。この第2巻ではとにかく政治の闇が描かれて胸焼けするほど。しかし、その暗闇が面白いのです。「エルヴィスとディーン」は二人のスーパースターの肖像を、「灰色の服を着た男とホワイトカラー」は新たに生まれた中流階級の不安を、「広告の時代」はラジオからテレビへと舞台を変えた広告の成長と繁栄を、唸るようなエピソードと分かりやすい語り口で解説していて、とくに面白かった。

  • Shin さん

    繁栄と楽観の裏側にある、緊張と不安、そして矛盾。アメリカの50年代は、現代における「表層の華やかさ」と「裏側の脆弱さ」の乖離が始まった出発点であるように思われる。その一方で、公民権運動に見られるような本当の意味での四民平等へ向けた(苦痛に満ちた)第一歩が踏み出された時代でもあり、それらが渾然一体となって激動の60年代へ供給される【圧力】を蓄積していくのが分かる。

  • MUNEKAZ さん

    CIAやFBIの暗躍、色濃く残る黒人差別、孤立する中産階級とアメリカの「嫌われる」部分が、繁栄の裏で立ち現れる。アイゼンハワー政権はこの時代の象徴するようで、大統領のノーブルな外見の裏側で、ニクソン、ダレス兄弟、フーヴァーたちが汚れ仕事を行っている(解説の越智氏が「ずるい」と評するのはその通り)。初の黒人補佐官を登用しつつ、実質は何も活躍させなかったというエピソードは、時代がまだまだ見せかけだけの姿勢だったことを表しているよう。60年代、70年代に噴出する問題が、マグマのように溜まっていく内容である。

  • tsu55 さん

    最高裁による人種分離の違憲判決と、それに対する白人保守派の反動。南部農村地帯から北部工業地帯への黒人の人口移動。白人でありながら、黒人並みの歌唱力とビートを併せ持ったエルビスプレスリーの登場……。 やがて公民権運動につながる人種問題に関するハルバースタムの記述は、多岐にわたりかつ重層的で読みごたえがあります。

  • わたなべよしお さん

    何もいうことはありません。ハルバースタムの描き出す50年代は文句なく面白い。資本主義社会が、生み出した「疎外」。あったねぇ、昔。

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