現代で最も多く作品が演奏されているフランス人作曲家
エリック・タンギーの室内楽作品を、彼の音楽を愛する若手演奏家が集結して演奏したアルバム
エリック・タンギーは1968年にフランスのカーン生まれ。ホラチウ・ラドゥレスクの下で学んだ後、パリ国立高等音楽院でイヴォ・マレク、ジェラール・グリゼー、ベッツィ・ジョラスに師事。アメリカのタングルウッド音楽センターではアンリ・デュティユーから特別招待。数多くの賞や奨学金を受賞しています。1999年にはロストロポーヴィチから『チェロ協奏曲第2番』を委嘱され2001年に初演。続いてボストンとニューヨーク、カーネギー・ホールでも同作品を小澤征爾指揮で演奏。2002年よりパリ市立ポール・デュカス音楽院教授、2017年よりパリ・エコールノルマル音楽院教授。これまでに独奏曲から交響曲まで約100作品以上を作曲しており、ニコラ・アンゲリッシュやアンヌ・ガスティネル等の多数のソリストのほか、国内外のアンサンブルやオーケストラがその作品をレパートリーに加えており、佐渡 裕、諏訪内晶子、庄司紗矢香らも演奏。同世代の中でも最も多く作品が演奏されているフランス人作曲家のひとりとなっています。また指導者としても高く評価され、カリフォルニア大学ロサンジェルス校など世界中でマスタークラスやレクチャーを行っています。
エリック・タンギーの作品は「想像力、詩、そして内面の世界」に焦点を当てており、師であるアンリ・デュティユーからメシアン、ドビュッシーへの回帰としており、彼の美学はシベリウスの音楽によっても形作られ、モードの複雑な使用など特定の楽派といった作風に属しません。しかし無調混沌的な前衛なものとは異なり、静謐な空気、そして美しいハーモニーが魅力となっています。
ここに収録された作品は、タンギーが1999年から2019年の間に作曲したもので、チェロのエドガー・モローをはじめタンギーの音楽を愛する若手演奏家が集まり、その音楽の魅力を放っています。(輸入元情報)
【収録情報】
タンギー:
1. 五重奏曲〜ピアノと弦楽四重奏のための
2. 夢の中で〜ヴァイオリンとピアノのための
3. スパイラル〜チェロとピアノのための
4. ナハトムジーム〜ピアノのための
5. ラプソディー〜ヴィオラとピアノのための
6. ソナタ・ブレーヴェ(短いソナタ)〜無伴奏ヴァイオリンのための
7. ラクリモサ〜クラリネットとピアノのための
8. 三重奏曲〜ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための
アレクサンドラ・コヌノヴァ(ヴァイオリン)
ロザンヌ・フィリッペンス(ヴァイオリン)
リーズ・ベルトー(ヴィオラ)
エドガー・モロー(チェロ)
スザナ・バータル(ピアノ)
ダヴィッド・カドゥシュ(ピアノ)
ピエール・ジェニソン(クラリネット)
ディオティマ四重奏団
録音:
2021年2月21日 パリ、Salle Cortot(4,5,7)
2021年5月2日 パリ、Salle Cortot(2,3,6)
2021年5月30日 パリ、Salle Colonne(8)
2021年7月16日 パリ、Salle Cortot(1)
世界初録音(1-5,7)