ステファノ・ズッフィ

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ファン・エイク アルノルフィーニ夫妻の肖像 名画の秘密

ステファノ・ズッフィ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784890137305
ISBN 10 : 4890137300
フォーマット
出版社
発行年月
2015年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
79p;27

内容詳細

ヤン・ファン・エイクが描いた“アルノルフィーニ夫妻の肖像”は、世界で最も有名な美術作品のひとつであり、画集やポスター、絵はがきなどを通じてこれまでに数多くの複製がつくられてきた。だが、この作品はいったい何をあらわしているのだろうか?よりつきつめて言うならば、新婚夫婦の寝室という最もプライベートな空間に私たちが踏み込むとき、いったい、どのような「神秘」が待ちうけているのだろうか?私たちは、この絵の細部をひとつひとつ眺め、思いがけない発見をしてはとまどう。ファン・エイクという画家は、徹底的な細密描写を重ねることで驚異的な写実主義に到達した。夫婦の寝室という「親密」な場面をつつましく描きながら、画家はそこに普遍的な「小宇宙」を凝縮している。また巧みな光の描写によって、私たちに、あたかもこの寝室に招待されているかのように感じさせる。そして、背後の壁に描かれた凸面鏡(この驚くべき仕掛け!)は、そこに映し出された画中の空間を拡張するだけでなく、夫妻のほかにさらに2人の人物が存在することをも示唆する。その2人は絵を観ている私たちかもしれない―。このようにして私たちは、作品の鑑賞者から画中の登場人物となり、時間の止まったこの寝室へと神秘の力で運び込まれるのである。そして最後に、最も重要な問題が私たちの前に立ちふさがる。ここに描かれた人物は誰なのだろうか?それは、ほんとうにアルノルフィーニ夫妻なのだろうか?

目次 : わたしたちに必要な最後のもの/ ある傑作の国際的な遍歴/ 謎の「エルノール・ル・フィン」―アルノルフィーニか、愚かな寝取られ男か/ 室内の世界/ ファン・エイクは、あらゆることを考えた。わたしたちのことも含めて。/ 図版:“アルノルフィーニ夫妻の肖像”(全図)/ 部分解説/ 年譜:ファン・エイクの生涯とその時代

【著者紹介】
ステファノ・ズッフィ : 1961年、ミラノ生まれ。美術史家。ミラノ大学卒業後、同大学大学院で中世・近代美術史を、ミラノ工科大学で博物館学を学ぶ。モンダドーリ・エレクタ(Mondadori Electa)社の編集顧問を経て、現在、活発な執筆活動を行っている

千速敏男 : 1958年生まれ。成安造形大学芸術学部教授。成城大学大学院文学研究科博士課程満期退学(美学美術史専攻)。専門は17世紀オランダの絵画理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • deerglove さん

    「名画の秘密」シリーズ、私はズッフィさんの文章を楽しみに読んでいるようなものですが、本書もまた。…この作品のすべてが現実に「見える」。ファン・エイクの卓越した技量のおかげで、わたしたちは、手を伸ばせば、金属、織物、木、毛皮、ガラス、果実の皮といった品々の表面に触れることができるかのように感じる。…一方、わたしたちの視覚も、この絵のなかでひとつ、またひとつと発見をするたびに愉悦を得る。…結局、真の芸術家は、現実を完璧に模倣するだけでなく、予想だにしなかった幻惑的な次元へとわたしたちを誘いこむのである。

  • takakomama さん

    拡大された16枚の部分図を見れば見るほど、どこもかしこも細部が緻密に描き込まれていることに気づきます。人間わざとは思えません。中央の凸面鏡の周りにイエス様の生涯が描かれているとは!私は、夫の顔が冷ややかに思えて、好きになれないけれど・・・

  • DEN2RO さん

    「名画の秘密」シリーズの1冊。構成は同じく作者編と作品編。どちらも謎ばかりです。ただ、作品の細部を見ていくほどに筆の筆致と油絵具の色彩の妙が感じられてきて、600年以上前に、その後印象派まで続く西洋絵画の方向を決定づけた作品であることが納得させられます。

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ステファノ・ズッフィ

1961年、ミラノ生まれ。美術史家。ミラノ大学卒業後、同大学大学院で中世・近代美術史を、ミラノ工科大学で博物館学を学ぶ。モンダドーリ・エレクタ(Mondadori Electa)社の編集顧問を経て、現在、活発な執筆活動を行っている

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