スチュアート・d・ゴールドマン

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ノモンハン1939 第二次世界大戦の知られざる始点

スチュアート・d・ゴールドマン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622078135
ISBN 10 : 4622078139
フォーマット
出版社
発行年月
2013年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20

内容詳細

1939年5月‐9月。ソ連と日本それぞれの傀儡国家であるモンゴルと満洲国の国境をめぐって起きたノモンハン事件は、10万近くの人員と1000もの戦車・航空機を動員、私傷者は3‐4万に及んだ。「事件」と呼ぶにはあまりにも大規模である。結果はソ連・モンゴル軍の勝利に終わり、勝者側主張の国境線にほぼ沿うかたちで決着した。日本陸軍にとって初の本格的近代戦における敗北は、当時つとめて伏せられてきたが、それは極東の一地域で起きた単なる国境紛争ではない。日英米露独の膨大な史料から第二次世界大戦の重要な契機としてとらえ直す世界史のなかのノモンハン。

目次 : 第1章 過去の遺産/ 第2章 世界の状況/ 第3章 張鼓峰/ 第4章 ノモンハン―序曲/ 第5章 ノモンハン―限定戦争における戦訓/ 第6章 ノモンハン、不可侵条約、第二次世界大戦の勃発/ 第7章 揺曳するノモンハンの影

【著者紹介】
スチュアート・D.ゴールドマン : 全米ユーラシア・東ヨーロッパ研究評議会(ワシントンD.C.)在外教授。1979年から2009年までの30年にわたり米国議会図書館議会調査局で専門調査員としてロシアおよびユーラシア地域の政治・軍事情勢の研究に携わる。ジョージタウン大学にてPh.D.を取得。メリーランド州ロックヴィル在住

山岡由美 : 津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。出版社勤務を経て翻訳業に従事

麻田雅文 : 2003年学習院大学文学部史学科卒業。2010年北海道大学人文科学研究科歴史地域文化論スラブ社会文化論専修博士課程単位取得後退学。2011年北海道大学より博士(学術)学位取得。2013年より東北大学東北アジア研究センター・教育研究支援者(非常勤研究員)。第8回樫山純三賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • skunk_c さん

    ノモンハン事件(というか限定戦争)を当時の国際情勢に位置づけ、特にスターリンがどのように地政学的に考えて対処したかという視点を持った本で、きわめて新鮮。ノモンハン事件そのものの記述はアルヴィン・クックなどに依拠したダイジェスト的なものだが、要を得ていてわかりやすい。しかし本書の白眉はスターリンの戦略的視点にあろう。張鼓峰で抑制的だったのは、ほぼ同時期に始まった日中戦に日本がのめり込むように仕向けるためという見方は目から鱗。確かに日本が中国との戦争に深入りすれば、ソ連への脅威はそれだけ減じる。まさに戦略的。

  • 中年サラリーマン さん

    日本がかかえるノモンハンというトラウマと、ノモンハンがロシアを通してヨーロッパに与えた影響を考察する良書。大日本帝国は地球という歴史になにを刻んだのかというくくりで読むと面白いと思う。

  • Isamash さん

    全米ユーラシア・東ヨーロッパ研究評議会在外教授スチュアート・D・ゴールドマン氏2012年出版著作の訳書。ノモンハン事件に関して日本及ぶロシアの両資料から真実に迫った労作。表面的にしか知らなかった自分には物凄く面白かった。本事件前哨戦がスターリンの独ソ不可侵条約締結の決断を促し、敗戦が北方作戦を捨てさせ日本に南方作戦を決断させ英米との衝突を起こした可能性を言及。更に勝利の立役者ジューコフをトップとする軍隊の戦争経験が独ソ戦におけるモスクワ防御ドイツ軍殱滅の一要因と考察。日ソ軍比較で文民統制の必要性も再認識。

  • Toska さん

    再読。戦場での進退にとどまらず、当時の国際情勢を広く視野に入れながらノモンハンの出来事を読み解いた労作。ソ連の外交巧者ぶりもさることながら、日本のダメさ加減が目について仕方がない。「年功序列」と「下剋上」の悪魔合体で意思決定が無茶苦茶になる、という著者の指摘は慧眼と思う。それと、張鼓峰事件に際して軍に武力行使を禁じておきながら、いざ事が起きると「よくやった」と実行者を慰労してしまう昭和天皇。彼の悪い癖だよな。

  • MUNEKAZ さん

    ソ連を軸に、ノモンハン事件を同時期の欧州情勢とリンクさせて解釈するという面白い一冊。スターリンがアジアと欧州の両睨みで戦略を立て、ドイツと日本からの二正面攻勢という悪夢を見事に回避したという分析は興味深いもの。また粛清のおかげ(?)で良くも悪くも中央の統制が取れていたソ連と、現地軍も軍中央も、なんなら政府もバラバラに行動する日本の対比も鮮やかである。ただ著者はこれを「文民統制」という文脈で評価しているが、ただの独裁者の強権政治で、そういうモノでもないだろうと思う(というか日本が支離滅裂すぎなのではと)。

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