ジョン・エドワード・ウィリアムズ

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ストーナー

ジョン・エドワード・ウィリアムズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861825002
ISBN 10 : 4861825008
フォーマット
出版社
発行年月
2014年09月
日本
追加情報
:
344p;20

内容詳細

第1回 日本翻訳大賞「読者賞」受賞!

半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。名翻訳家が命を賭して最期に訳した、“完璧に美しい小説”

これはただ、ひとりの男が大学に進んで教師になる物語にすぎない。しかし、これほど魅力にあふれた作品は誰も読んだことがないだろう。――トム・ハンクス

美しい小説……文学を愛する者にとっては得がたい発見となるだろう。――イアン・マキューアン

純粋に悲しく、悲しいまでに純粋な小説。再評価に値する作品だ。――ジュリアン・バーンズ

『ストーナー』は完璧な小説だ。巧みな語り口、美しい文体、心を深く揺さぶる物語。息を呑むほどの感動が読む人の胸に満ちてくる。――「ニューヨーク・タイムズ」

 読んでいると、さざ波のようにひたひたと悲しみが寄せてくる。どのページの隅にもかすかに暗い影がちらつき、これからどうなるのだろう、ストーナーはどうするだろうと、期待と不安に駆られ、もどかしい思いでページを繰らずにはいられない。(…)しかしそんな彼にも幸福な時間は訪れる。しみじみとした喜びに浸り、情熱に身を焦がす時間が……。ぎこちなく、おずおずと手を伸ばし、ストーナーはそのひとときを至宝のように慈しむ。その一瞬一瞬がまぶしいばかりの輝きを放つ。なんと美しい小説だろう。そう思うのは、静かな共感が胸に満ちてくるからにちがいない。(「訳者あとがきに代えて」より)

【著者紹介】
ジョン・ウィリアムズ : 1922年8月29日、テキサス州クラークスヴィル生まれ。第二次世界大戦中の1942年に米国陸軍航空軍(のちの空軍)に入隊し、1945年まで中国、ビルマ、インドで任務につく。1948年に初の小説、Nothing But the Nightが、1949年には初の詩集、The Broken Landscapeが、いずれもスワロープレス社から刊行された。また、デンヴァー大学で文学を専攻し、学士課程と修士課程を修めたのち、ミズーリ大学で博士号を取得した。1934年3月4日、アーカンソー州フェイエットヴィルで逝去

東江一紀 : 1951年生まれ。翻訳家。北海道大学文学部英文科卒業。英米の娯楽小説やノンフィクションを主として翻訳する。訳書に、ネルソン・マンデラ『自由への長い道(上・下)』(NHK出版、第33回日本翻訳文化賞受賞)など。また「楡井浩一」名義でも翻訳、総計200冊以上の訳書を残し、2014年6月21日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 紅はこべ さん

    東江一紀さんというとドン・ウィンズロウのイメージが強かったので、こんな静謐な小説を訳されていたのに驚いた。美しい小説ってある意味退屈。真剣に結婚を願った相手が実は添うべき相手ではなくて、結婚後に運命の恋に落ちるって、福永武彦の『海市』を思い出した。イーディスはヨーロッパ旅行に行ってから、プロポーズの返事をすべきだったのに。職場にも家庭にも敵がいるって辛い人生だな。

  • ケイ さん

    ストーナー、名前に含まれるストーン=石という言葉に相応しい男。作家は、彼の人生を飾り立てることなく、愚直で妥協しない、黙々と生きる男を描いている。その描写は見事だが、作者にはイーディスやグレースにもっと優しい目を向けて欲しかったと思う。人生がストーナーには上々だったとしても、彼女たちにはもっと厳しいものであるように感じられた。私は圧倒的に「ブッチャーズクロッシング」の方が好きだな。

  • miyu さん

    彼の、この人生。ごくありふれた、特に運に恵まれたとも思えない、ほんの些細な一生。自分のちっぽけな運命を淡々と受け入れているようにも見えるのに、譲歩できないことには頑ななまでに拒み棄て去る。そう、ストーナーはとても頑固な一生を送った人。あの妻、あの同僚、あの教え子の存在が立ちはだかろうと、彼はもしかしてけっして不幸せではなかったのではないか。なぜならば、結局は彼は思い通りに生きたのだから。思い通りに生きて、そして思い通りに逝ったのだから。言葉にするのは難しいくらいに感銘を受けた。なんて愛おしい人生だろう。

  • ケイ さん

    再読。1960年代に書かれた話が半世紀後に欧州で爆発的に共感をよんだ理由を考える。中西部の農家出身の男の地味な一生。しかし、好きな事だけを選んだ結果で、不足はなかったとも言える人生だ。寡黙で優しい両親、少ないが一生の友、一目惚れした妻、しっかりとした家、可愛い娘、聡明な愛人があったではないか。そして何より文学、本、著作。どんな人にもそれぞれの物語がある。完全に満足のいくものなどないだろう。しかし、そう言う結論で済ませてしまえば、本質を見失う。奥にある深さ。決して譲れなかった精神。そして文学へのおもい。

  • どんぐり さん

    2015年の第1回日本翻訳大賞読者賞受賞。訳者はドン・ウィンズロウの翻訳小説で知られる東江一紀氏。これが最後の仕事になった。本書の主人公ウィリアム・ストーナーはミズーリ大学の教員で、中世の文学研究と論文指導に明け暮れ、准教授より上の地位に昇ることはなかった。「成り上がれる才覚はあっても、それで押し通すには図々しさが足りない」と、同僚や学生からは偏屈学者扱い。結婚生活に恵まれず、新婚早々別居生活のような状態で、夫婦の心を通わせることもなくなっていく。大学では学科主任と対立し、その矢面に立ちながらも淡々と仕事

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