ジュリアン・バーンズ

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人生の段階 新潮クレスト・ブックス

ジュリアン・バーンズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784105901363
ISBN 10 : 4105901362
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
160p;20

内容詳細

最愛の人にして最大の文学的理解者であった妻を突然喪った作家の痛みに満ちた日々。その思索と回想。

目次 : 1 高さの罪/ 2 地表で/ 3 深さの喪失

【著者紹介】
ジュリアン・バーンズ : 1946年、イギリス・レスター生まれ。オックスフォード大学卒業。OED(オックスフォード英語大辞典)の編集者等を経て作家に。2011年、『終わりの感覚』でブッカー賞受賞

土屋政雄 : 1944年、松本生まれ。東京大学中退。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • どんぐり さん

    『終わりの感覚』に次いで、バーンズ2冊目。著者は、30年連れ添った妻を亡くし、この小説を書いたという。第1部は史実で19世紀のパリで気球に乗って世界初の空中撮影を行ったナダールの〈高さの罪〉。第2部は創作で女優サラ・ベルナールと軍人バーナビーが地上で愛し合う〈地表で〉。そして第3部はメモワールで妻の死で生の深さを感じられなくなったバーンズの〈深さの喪失〉。空に昇った気球は、蜜月の期間に関係なく、いつかは地上に降りてこなければならない。それが突然、悲運に見舞われるとどうなるのか。→

  • nobi さん

    熱気球で地上から浮き上がる当時の解放感が蘇る1章「高さの罪」。サラ・ベルナールとバーナビー大尉との架空の恋の2章「地表で」は、愛の力が人間を地表から飛び立たせる。3章「深さの喪失」は同じ著者とは思えない程、妻を失った者の恨み節が続く。バスの乗客にも、伴侶を失った悲しみを共有できるはずの友人にも、そのことに触れない友人にも。「喪失の深さ」ではなく「深さの喪失」。神の高みと同時に深さを失った現代の人生の心もとなさ。地上地表地中へと人生のlevel(段階)を降りてガリラヤの人にも救えない悲しみは身につまされる。

  • りつこ さん

    一部は気球にとりつかれた人たちの史実、二部は一部に出てきた人たちのロマンス(フィクション)、そして三部では最愛の妻を失った作者の想いが綴られる。三部まで読んで一部、二部はこの物語のための序奏だったのだなとわかる。最愛の人を失うこと、その日は自分にも訪れることはわかってはいるのだが、まるで想像できない。想像することを拒絶してるのかもしれないが。悲しみにパターンはなく、なんの準備もできないこと。あまりにも喪失感が強いと怒りにも似た感情にとらえられること。冷静に書かれているけれどその言葉は胸を打つ。

  • キムチ27 さん

    難解と言うのは変かもしれぬが、個人的哀しみを共感するには限度ありと感じた作品。正直、グリーフワークといえども際限無しの関与は現実性がない。とはいえ、流石、自己内面を文学的に昇華していくプロセス、苦悩は共感覚える。3部構成はそのプロセスを直截的に吐露するのを忌避せんが為?イントロは気球の史実、恋多きベルナールとバーナビーの愛の成就の夢物語、で愛がアウフヘーベンするか否か!⇒地表へ叩きつけられる惨劇。妻を失って死を常に考える時間の中、彼が思うのは「妻を昇華」させる在り方⇒それをこの3部作で吐露しているのか!

  • ω さん

    この作家さんは「終わりの感覚」(2011ブッカー賞)から2作目。こちらもまたしんみりといい感じ。 結構好き。 タイトルからは想像のつかない第一章は気球乗りの冒険譚、第二章、第三章とつながりがないようでちょっとある笑 三章は妻を亡くした男が悼み悲しみ撒き散らすお話ω 「寂しさには本質的に二種類ある。一つは、愛すべき誰かを見つけられないときの寂しさ、もう一つは、愛した誰かを奪われたときの寂しさだ。前者のほうがひどい。」  そうかなぁ……|・ω・`)。

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