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ISBN 10 : 4480088822
Content Description
最愛の息子イサクを犠牲に捧げよと神に命じられたアブラハムはモリヤ山へと向かう。息子に死を与え、その死を神に与えようとした瞬間、その手は押しとどめられる。この二重の贈与の瞬間に何が起きたのか。この出来事が課す無限の分裂の中で、アブラハムはどんな責任を果たし、どんな倫理に従っているのか。そして、この出来事の記憶は、現代のキリスト教、ユダヤ教、イスラム教に何を伝えているのか。キルケゴール『おそれとおののき』、パトチュカ『異教的試論』などの詳細な読解を手がかりに、デリダがおそるべき密度で展開する宗教論。’90年代デリダの代表作。本邦初訳。
目次 : 死を与える(ヨーロッパ的責任のさまざまな秘密/ 死を―奪い取るべきものとして与えることと、与えることを学び取ることの彼方で/ 誰に与えるか(知らないでいることができること)/ tout autreはtout autreである(およそ他者というものは/まったく他なるものは、あらゆる他者である/まったく他なるものである))/ 秘密の文学―不可能な父子関係(秘密の試練―“一者”にも“他者”にも/ “父”と“子”と“文学”/ “一”以上に)
【著者紹介】
ジャック デリダ : 1930‐2004年。アルジェリア生まれ。エコール・ノルマル卒業。西洋形而上学のロゴス中心主義の脱構築を企てた哲学者
広瀬浩司 : 1963年生まれ。東京大学総合文化研究科卒業。筑波大学助教授
林好雄 : 1952年生まれ。東京大学仏文科卒業。駿河台大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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