シュトラウス、リヒャルト(1864-1949)

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DVD 輸入盤

『エレクトラ』全曲 シェロー演出、サロネン&パリ管、ヘルリツィウス、W.マイアー、ピエチョンカ、他(2013 ステレオ)

シュトラウス、リヒャルト(1864-1949)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
BAC110
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
画面サイズ
:
ワイドスクリーン
:
カラー
フォーマット
:
DVD
その他
:
輸入盤

商品説明


巨匠シェローの最後の大傑作!
サロネンの完璧無比な『エレクトラ』
ヘルリツィウス、マイアー、ピエチョンカの女三つ巴
エクサン・プロヴァンスの興奮が鮮明映像に!


シュトラウス・イヤーに目玉が登場! 2013年夏にエクサン・プロヴァンス音楽祭で上演され絶賛された『エレクトラ』が映像ソフト化。世界中から熱心なシュトラウス・マニアが集まったこの上演は大成功を収め、共同制作であるスカラ座の2014年6月の上演も同じく大成功を収めました。しかしその間の2013年10月7日に演出のパトリス・シェローが亡くなり、この演出は彼の最後の大仕事となりました。
 シェローの演出は、灰色の建物が取り囲む中庭のような閉鎖的な空間の中、現代の普通の服装をしている登場人物たちと、一見すると地味なくらいですが、すべての役が極めて演劇的に動き、館の下女たちのような脇役までもを復讐劇に密に絡ませ、伏線やちょっとした仕掛けが見事に効いているという、シェローらしい人間描写に優れた生々しい『エレクトラ』になっています。
 舞台に負けず劣らず素晴らしいのがサロネンの指揮。ともすると咆哮と迫力ばかりで押し切られがちな『エレクトラ』の音楽を、この上なく精緻に知的に捌き、胸がすくほど切れ味の良い『エレクトラ』を成し遂げています。これはもう次元の違う演奏といってよいでしょう。あまりピットに入ることのないパリ管弦楽団がここでは存分に技術力を発揮していることにも圧倒されます。
 歌手は今『エレクトラ』に望み得る最高の人たちばかり。タイトルロールのエヴェリン・ヘルリツィウスは役に強烈に没入するタイプの歌手で、もちろんエレクトラは嵌り役、壮絶な演技歌唱で圧倒的な存在感。クリテムネストラのヴァルトラウト・マイアーは、持ち前の知的な言葉裁きと演技でこの重要な役にさらなる求心力を与えています。クリソテミスのアドリアンヌ・ピエチョンカの美声で情感こもった歌も素晴らしく、主役女声三役は極めて充実。さらにエギストには、さえないオヤジではなく逞しくてかっこいいトム・ランドル、オレストには渋い存在感が光るミハイル・ペトレンコと男声も見事。また脇に大ベテランの歌手が参加しているのも要注目。フランツ・マツーラは1924年生まれと言いますから、この時なんと89歳! ドナルド・マッキンタイアは1934年生まれの78歳。重要な役である第5の侍女のロバータ・アレクサンダーは1949年生まれの64歳。いずれも舞台経験の厚みを感じさせてくれます。
 ボーナス映像としてシェローのインタビューを収録。偉大なシェローの置き土産、ぜひ鮮明映像でお楽しみください!(キングインターナショナル)

【収録情報】
・リヒャルト・シュトラウス:『エレクトラ』全曲

 エヴェリン・ヘルリツィウス(S エレクトラ)
 ヴァルトラウト・マイアー(Ms クリテムネストラ)
 アドリアンヌ・ピエチョンカ(S クリソテミス)
 トム・ランドル(T エギスト)
 ミハイル・ペトレンコ(Br オレスト)
 フランツ・マツーラ(Bs オレストの侍者)
 フロリアン・ホフマン(T 若い従者)
 ドナルド・マッキンタイア(Bs 老いた従者)
 レナーテ・ベーレ(S 監視の女、クリテムネストラの側近の侍女)
 ボニタ・ハイマン(Ms 第1の侍女)
 アンドレア・ヒル(Ms 第2の侍女、クリテムネストラの裾持ち)
 シルヴィア・ハブロヴェツ(Ms 第3の侍女)
 マリー=イヴ・マンガー(S 第4の侍女)
 ロバータ・アレクサンダー(S 第5の侍女)
 グルベンキアン合唱団
 パリ管弦楽団
 エサ=ペッカ・サロネン(指揮)

 演出:パトリス・シェロー
 装置:リシャール・ペドゥッツィ
 照明:ドミニク・ブリュギエール
 衣装:カロリーヌ・ド・ヴィヴェーズ

 収録時期:2013年7月
 収録場所:エクサン・プロヴァンス(ライヴ)

 収録時間:本編110分+特典23分(シェローのインタビュー、英語字幕)
 画面:カラー、16:9
 音声:2.0 PCM / 5.1 Dolby Digital
 字幕:独英仏伊西
 NTSC
 Region All

ユーザーレビュー

総合評価

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シンプルな舞台装置、人物はみな現代の服装...

投稿日:2014/08/30 (土)

シンプルな舞台装置、人物はみな現代の服装(エレクトラはぼろぼろのタンクトップにジーンズ)だが、天才シェローの死を悼むにふさわしい鮮やかな舞台。まず冒頭の侍女たちによるプロローグ、台本ではエレクトラはここにいない設定だが、この演出では音楽が始まってすぐ、彼女が舞台に駆け込んでくる。したがって、彼女らの噂話は本人に聞こえよがしに語られるわけだが、付録のインタヴューでも述べられる通り、侍女、召使いたちを物語に巻き込むというのが、今回の演出の一つの狙い。彼らは譜面上、出番のないところでも出てきて、クリテムネストラの前に赤い絨毯を敷くところから始まり、オレスト死亡の誤報に一緒に悲しむ、彼との再会を共に喜ぶなど、いわばコロスのように動く。オレストとその扶養者(かつてのシェーン博士、フランツ・マツーラ!)も本来の出番のずっと前から舞台上にいて、エレクトラとクリソテミスのやり取りを一部始終、見ている。これも出のタイミングを変えることによって、コンテクストを動かそうという工夫だ。最終場では悲鳴だけじゃなく、クリソテミス殺害の瞬間を舞台上で見せるほか(『ルル』の最終景と同じ)、エギストに至っては舞台の真ん中で殺される。一番最後、復讐成就後の虚脱感もシェローらしいリアリズム。 サロネンとパリ管が素晴らしい。この曲では定番の居丈高なコワモテを排して、非常にしなやか。しかも総譜をレントゲンにかけたように、隅々までクリアに聴こえる。ヘルリツィウスはティーレマンのCDで声だけ聴いた時には、イマイチ感が拭えなかったが、演技を見てみて納得。弱さを含めた一人の女性の表現として、それなりに説得力がある。クリテムネストラはこの役につきもののおどろおどろしさとは正反対の聡明で魅力的な女性に作られている。彼女も運命にもてあそばれた被害者という解釈(これもインタヴューで語られる通り。台本では表立って語られないが、彼女の夫殺しはアガメムノンが長女を生贄にしたことへの復讐という解釈もある)。前のレーンホフ演出とは逆の、こういう抑えた演唱でも、マイアーはさすがの貫祿だ。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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歌い始めるや筋肉の盛り上がった二の腕で迫...

投稿日:2014/08/14 (木)

歌い始めるや筋肉の盛り上がった二の腕で迫る、マスキュリンなヘルリツィウスの真っ黒い仮面のような相貌に度肝を抜かれ、濃い情念を閉じ込めた歌唱と(映像では余りそうは見えないけれども)小柄な体躯から発せられるオーラに最後まで圧倒される.サロネン指揮パリ管も表現は浅めだが俊敏さスピード感と諧調の細かい水彩のような色彩で聴かせ、合奏はタイトでもテクスチャの濁りがちなドイツオケに対するオルタナティブな魅力.シェローの舞台に完璧にシンクロして手に汗握る一方、随所で甘い響きにも欠けていない.この2点だけでも十分元が取れると思えた映像. エレクトラとクリテムネストラの(そしてクリソテミス、オレストとの)心理的なやり取りを丁寧に演出すると同時に、下僕たちに世代分けを導入し時に争いを演じさせることで、物語を内外両面から補強するのはシェローらしい発想.そのためにW.マイヤーが、声はかなり衰えたりと雖も、グロテスク一辺倒から脱却した「永遠の恋する女」を演じるのが注目であり、また脇役にロバータ・アレクサンダーや、マッキンタイアにマツーラと昔からのファンに懐かしい名前が見られるが、ちゃんとそうしたコンテクストで活用されてもいるのだ. 唯そうした「アイディア」は、シェローの創造力が爆発していた頃のルルやルーチョ・シッラの圧倒的演劇性に比較するとやや小細工感を禁じ得ないのだが(大規模な空間の使用も、最早見られない)、それでも彼が最後まで優れたオペラ演出家であり続けた理由は、彼がオペラ歌手と真に仕事をする術を知っており真摯さを失わなかった事にある.ミハイル・ペトレンコはやや声のインパクトが弱く、逆に歌唱は文句なしなピエチョンカは演技が弱いが、それでもきちんと性格づけして見せる辺りにもその良心的な仕事ぶりが表れる.トム・ランドルは性格的で面白い(夫妻の殺害にも一応ひと捻りはある). シェローはヴォツェックより後、即ち王妃マルゴで映画監督が本職になった前後以降の舞台の仕事にはいまいち新味を感じなくなったが(更に言えば、1995年の綿畑の孤独の中で第3版以降演劇の仕事自体がまばらになったが)、何かまだ展開があるんじゃないかと心の底でどこか期待するものがあっただけに、これが最後の仕事となったのは無念だ.それに相応しい仕事かどうかは、観る者の価値観次第だろう. 映像はいつも通りステファヌ・メッジで、色彩は美しい.

ombredouble さん | 東京都 | 不明

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