人間の絆 上 新潮文庫

サマセット モーム

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102130308
ISBN 10 : 4102130306
フォーマット
出版社
発行年月
2021年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
640p;16

内容詳細

幼くして両親を失い、牧師である伯父に育てられた青年フィリップ。不自由な足のために劣等感にさいなまれて育ったが、いつしか信仰心を失い、芸術に魅了されてパリに渡る。しかし若き芸術家仲間と交流する中で、自らの才能の限界を知り、彼の中で何かが音を立てて崩れ去る。やむなくイギリスに戻り、医学を志すことになるのだが…。誠実な魂の遍歴を描いたS・モームの決定的代表作を新訳。

【著者紹介】
サマセット モーム : 1874‐1965。イギリスの小説家・劇作家。フランスのパリに生れるが、幼くして両親を亡くし、南イングランドの叔父のもとで育つ。ドイツのハイデルベルク大学、ロンドンの聖トマス病院付属医学校で学ぶ。医療助手の経験を描いた小説『ランベスのライザ』(1897)が注目され、作家生活に入る。1915年発表の『人間の絆』、1919年発表の『月と六ペンス』は空前のベストセラーとなった代表作である

金原瑞人 : 1954(昭和29)年岡山県生れ。翻訳家、英文学者。法政大学社会学部教授。エッセイの他、訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • マエダ さん

    モーム×金原瑞人いずれくるだろうとずっと待ってた人間の絆。あの有名なペルシャ絨毯の結末が気になる。

  • Apple さん

    色んな人々と、さまざまな境遇、職業、芸術、哲学に関わり合いながら、一人の人間が成長していき、社会と個人との関わり合い方を見つけていく過程が描かれたような話でした。主人公フィリップの性格としては、内気にして気が短く決して辛抱の強い方ではない、世間慣れしていないけど変なところ自分自身を客観的に見つめていて、それが所々で自分を苦しめることもあります。公認会計士のような事務仕事は向かないと、パリで絵画の修行をしていた時は、学友との議論など楽しい思いも出来ていたのかなと思いました。医学生編の結末以降は、下巻にて!

  • Shun さん

    新訳版。早くに両親を亡くし、足に障害のある少年フィリップ。牧師の伯父の家で育てられ少年時代はイギリスの旧弊とした信仰を旨とする教育を受けるが、彼の不自由な足はからかいの対象から逃れられず鬱屈とした時代を過ごす。ここでの屈辱的な日々は彼から神への信仰心を失わさせ、青年期になると決心をしてフランスへ渡り芸術を志します。ハンディを持ったフィリップは何のために生きれば良いのか煩悶とし続ける。年齢と共に様々な経験をし、その度幸福と絶望を何度も味わい彼の魂は何処へ向かうというのか、苦難はまだまだ続くようだ。(下巻へ)

  • みねね さん

    感想は下巻で。以下雑感。/恋愛の最悪手(しかしそれしかないと思えてしまうのだ!)を常に取ってしまう不器用さも、足のせいにするには鬱屈しすぎた性格も、行く先々で挫折するままならなさも。/フィリップのラディカルな要素ひとつひとつが普遍的で、誰もが持っている・持ちうるものなのがすごい。/上巻で最も与えてくれるのはクロンショーか。/帯に彼の台詞を採用したのはそのためとぼくは踏んでいる。/彼は破滅まっしぐらで、立場をもってフィリップを導いてくれる人は現れなかったようだ。/さて誠実な魂の行方はどこへ、下巻へ急ぐ。

  • ぱなま(さなぎ) さん

    生まれながらに抱えたコンプレックスに加えて幼いころに父母を亡くし、少し…いや、結構かなりひねくれて育ったフィリップという青年の半生記。エピソードがいくつも連なっているタイプの構成なのだが、切れ味のいい短いセンテンスに、残酷なまでに明快な皮肉。ある程度歳を取った作家が青春を活写しようとすればある程度理想主義的になるのは仕方ないと思うが、モームは意識的にそれを避ける…どころか、若者が青春に夢を見て幻滅するのは青春を通り過ぎた人間が美化して懐古するせいだとまで作中で明言している。そして→

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サマセット モーム

1874‐1965。イギリスの小説家・劇作家。フランスのパリに生れるが、幼くして両親を亡くし、南イングランドの叔父のもとで育つ。ドイツのハイデルベルク大学、ロンドンの聖トマス病院付属医学校で学ぶ。医療助手の経験を描いた小説『ランベスのライザ』(1897)が注目され、作家生活に入る。1915年発表の『

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