基本情報
内容詳細
17世紀に起きた海洋の所有に関する大論争。自然法思想から海は万人のものとする『海洋自由論』、国の権益を守るべく所有権を唱える『海洋閉鎖論』。
目次 : グロティウス『海洋自由論』(キリスト教圏の(諸々の君主国の)元首たちと諸々の自由国の国民に向けて/ 万民法により、どのような人々にとっても、どのような人々の許への航海も自由であるということ/ オランダ人の航海先である(東)インド(諸島)の人々に対して、ポルトガル人はいかなる支配権も、この地を発見したからという口実によって有してはいないということ/ ポルトガル人は(東)インド(諸島)の人々に対して、教皇からこの地を贈与されたからという口実によって支配権を有してはいないということ/ ポルトガル人は(東)インド(諸島)の人々に対して、戦争という口実によって支配権を有してはいないということ ほか)/ セルデン『海洋閉鎖論1』(海の支配権に抵触するように思われ、かつ常々それに反対して述べられていることはどのようなことか/ 問題になっている「海」という単語について。また、探究に役立つであろう法の区分/ 万人の共同の支配権と私的支配権について。分配によるか、もしくは占有による私的支配権の始まり/ 私的支配権の結果。また、大昔に行なわれた諸事物の分配に際して、海についてどのような考慮が払われたか/ 神の法、すなわち聖書の中に見える神の御言葉は、海の私的支配権に対して好意的であること。さらに、聖なる地帯の西部の土地に打ち寄せる至極広大な海、あるいは少なくともそのかなりの部分は、ヘブライ人の律法学者たちによると、神の指定分配によってイスラエルの領有域になったこと ほか)
【著者紹介】
本田裕志 : 龍谷大学文学部元教授。1956年東京都に生まれる。1987年京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。龍谷大学文学部助教授を経て、2007年より教授(2014年8月退職)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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