ファイアフォックス ハヤカワ文庫

クレイグ・トーマス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784150404284
ISBN 10 : 4150404283
フォーマット
出版社
発行年月
1986年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
415p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • absinthe さん

    冷戦時代真っ只中、ソ連がとんでもない戦闘機を開発してしまった。秘密を探るためにパイロットを潜入させてその戦闘機を盗み出す!映画でも有名。映画の主人公はもっとタフガイだった気がするが、本書では可哀そうなくらい怖がりだ。始終冷や汗を流し恐怖に度を失いそうになうが必死にこらえて任務をこなす。第一部が離陸するまでのスパイもの、彼らの非情さが凄まじい。第二部は離陸して緊密な航空冒険小説となる。空の描写も素晴らしい。1冊で2度美味しいのだ。 KGBアンドロポフが実名登場。

  • harass さん

    1977年のスパイスリラーもの。冷戦時代ソ連が軍事バランスの均衡を揺るがしかねない画期的な戦闘機を開発した。英米情報機関はベトナム帰りの天才パイロットをソ連に潜入させ、その機を強奪しようとするが…… 実にシンプルなストーリー。息詰まる緊張感に満ちた筆致で米英ソお互いの頭脳戦が繰り広げられる。KGB側も人間味豊かに描かれている。1976年のベレンコ中尉亡命事件をヒントに書いたのだそうだ。映画の「ロシア語で考えるんだ!」は原作にはないのだが、該当部分をうまく変更したセリフなのに感心。続編があるのを知り驚く。

  • goro@the_booby さん

    最新鋭機ミグ31を奪取するためソ連に潜入したガントを助けるために倒れて行く仲間達の姿が哀しいが、後半はガラッと変わってのドッグファイト。再読だけどこんな所で給油したのか!?と驚きの作戦でありました。東西冷戦も今では考えられないよなぁと思う。映画観たくなったわ。

  • 詩 音像(utaotozo) さん

    エピグラフ、イェーツの詩「死を予期したアイルランド人飛行士」は、空の戦いにこそ命を賭す価値ありとする主人公ガントのパイロットとしての心意気。苛烈な諜報戦に身を投じる者たちの中で、特に異彩を放つ存在感。それこそがトーマス諸作中で特に光る本書の魅力。さらなる魅力はファイアフォックスの設定。最高速度マッハ5以上、レーダーを無効化、脳波による火器管制。冷戦下のソ連が開発した最新鋭機が生む東西軍事均衡崩壊の畏れ。英米諜報部の対抗策は、そのテスト機を強奪、という大胆不敵な作戦。発表後40年を経ても依然輝き続ける傑作。

  • まえすとろ さん

    1977年の刊行、2013年にハヤカワ文庫は文庫書籍の寸法では一番大きなトールサイズに変更の折、実に36年ぶりの復刊となった。作者のグレイグ・トーマスは1976年、日本で起きたミグ25戦闘機による「ベレンコ中尉亡命事件」にヒントを得て、この小説を一気に書き上げたという。東西冷戦のさなか、西側陣営の軍事バランスを大きく覆す超高性能戦闘機ミグ31「ファイアフォックス」の脅威を知ったイギリス、アメリカの諜報機関は共同でこの新型機の<略奪>を計画する。スパイサスペンスと航空戦闘アクションの双方が融合した傑作。

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