クラフト・エヴィング商會

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クラウド・コレクター 雲をつかむような話 ちくま文庫

クラフト・エヴィング商會

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480039279
ISBN 10 : 4480039279
フォーマット
出版社
発行年月
2004年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,303p

内容詳細

クラフト・エヴィング商会の先代である祖父が愛用していた古い皮トランク。その底から古ぼけた手帖がでてきた。そこには、不思議な国アゾットに関する、驚くべき旅行記が記されていた。読み進むうちに、孫にあたる三代目は、奇妙な物の数々に出会うことになる。得体の知れない機械、判読不能の書物やポスター、奇妙な譜面や小箱、そして酒の空壜らしきもの。壮大なスケールの冒険ファンタジー。1995年単行本版に加筆し、イラスト満載の手帖版。

【著者紹介】
クラフトエヴィング商會 : 吉田篤弘と吉田浩美による制作ユニット。テキストとイメージを組み合わせた、独創的な作品を多数発表している。『稲垣足穂全集』『らくだこぶ書房21世紀古書目録』で講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。『どこかにいってしまったものたち』、『クラウド・コレクター』、『じつは、わたくしこういうものです』など。また吉田篤弘の著作として『つむじ風食堂の夜』など、吉田浩美の著作として『a piece of cake』がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中 さん

    屋根裏に潜り込んで目を閉じる。ひいふうみぃと数えればそこにはアゾット、たちこめる霧のなかでゴンドラに乗りましょう。船頭の顔はみえないこんなに近くにいるのに。白兎に渡されたたくさんのまっしろな紙たち、林檎の実煮詰めて夜をおもう月のあかるさ。しずかなる夜たちに21の蒸留酒を傾ける。 哲学者たちのサーカスはひそやかに灯をともして。廻廊にめぐらされた窓の外は小宇宙。手をのばせば届きそうな星のかけら、おおきな惑星たち。めぐる私ははじまりに戻るの。美しい琥珀色の酒をちびりちびり、こんな夜にわたし月の結晶をなめてる。

  • KAZOO さん

    クラフト・エヴィング商會の本と吉田篤弘さんの本を比較的最近よく読んでいますが、この本は本当に不思議な感じを受けさせてくれます。ある意味大人向けの童話のような感じがします。様々な小物やラベルのようなものが出てきてこれがまたふしぎ感を増幅させてくれます。昔のものを引き出しているような気がしますが、すべてクラフト・エヴィング商會による作品なのでしょうね。楽しめました。

  • つくよみ さん

    ★★☆ 「雲、売ります」クラフト・エヴィング商會の店主が、祖父の遺品から見つけた、面妖な広告と、数冊の手帳。そこには、事細かな設定で描き出された「アゾット」と言う仮想世界での旅行記が記されていた・・・7×3=21の区域で構成されるアゾット。7は虹の各色であり、音階であり、21はタロットカードの枚数であり・・・様々な意味を含む21の区域は、それぞれ個性豊かに過客を迎え入れる。この手記を残した祖父の真意は?「雲」とは何か?不思議な世界を旅しているうちに、21の蒸留酒に心地よく酔わされた気分になるような作品。

  • きりこ さん

    旅行鞄から発見された奇妙な品々とアゾット國の旅行記が綴られた手帖。 何処にあるかわからないアゾット國へのパスポートbェ数秘術を元に作られていたり、7という数字の神秘性が見事に生かされている。旅先で出会う人も建物も何もかも不可思議で謎だらけ。謎解きミステリーのようであり、ファンタジックでありながら哲学的なテイストもある壮大な旅物語。緻密に練られた構成が見事で、後半で解き明かされる内容には驚くばかり。繰り返される雨や雲母、雲の話。壜の中の雲とは一体…。続く→

  • ひめありす@灯れ松明の火 さん

    この世界観を体現するbar『クラウド・コレクター』があったらきっと私は通いつめてしまうでしょう。お茶目な老紳士のバーテンダーさんにちょっぴりウィットの効いた蒸留酒『ムーン・シャイナー』ホーナーもいいが、サンダーも捨てがたい。だけど何といってもプラネットでしょう。星酒なんてとってもロマンティック。お店の実現は当分叶わないので、ベッドサイドブックとして傍でお預かりしておく事にします。単行本は一味違うとか、姉妹本もあるとか、聞き捨てなりません。どうやら当分クラフト・エヴィング商會の味わいにくらくらし通しの様です

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