キャロル・グラック

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戦争の記憶 コロンビア大学特別講義 学生との対話 講談社現代新書

キャロル・グラック

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065154304
ISBN 10 : 4065154308
フォーマット
出版社
発行年月
2019年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
200p;18

内容詳細

なぜ世界は戦争の歴史でいがみ合うのか。真実の歴史は存在するのか。日本近現代史の権威・米コロンビア大教授が各国の学生との対話を通じて「歴史」と「記憶」の意味を探っていく。「ニューズウィーク日本版」で大反響を呼んだ特別授業、待望の書籍化。

目次 : 1 MEMORY AND HISTORY 「歴史」とは何か、「記憶」とは何か(「戦争の記憶」の語られ方/ 州ごとに歴史教科書が異なるアメリカ ほか)/ 2 OPERATIONS OF MEMORY 「戦争の記憶」はいかにして作られるのか(「共通の記憶」のありか/ 政治的議論が決めた9・11ミュージアムの展示 ほか)/ 3 THE COMFORT WOMEN IN PUBLIC MEMORY 「慰安婦」の記憶(慰安婦問題が共通の記憶になるまで/ 慰安婦の「歴史」について知っていること ほか)/ 4 THE PAST IN THE PRESENT 歴史への責任―記憶が現在に問い掛けること(戦争の記憶は、自国の都合のいい形につくられていく/ 中国で語られる「戦争の記憶」 ほか)

【著者紹介】
キャロル・グラック : コロンビア大学歴史学教授。1941年、アメリカ・ニュージャージー生まれ。ウェルズリー大学卒業。1977年、コロンビア大学で博士号取得。専門は日本近現代史・現代国際関係・歴史学と記憶。1996年アジア学会会長。2006年、旭日中綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 佐島楓 さん

    戦争の記憶は国家内の政府やメディアによって形作られるものなので、たいていの場合強いバイアスがかかる。そこを超えた、ひとりの人間としての視点を持てるかが鍵になる。学生さんたちは皆さんよく勉強していらして互いの違いを認め合っていて、素晴らしい。一部承服しかねるところもあったが、未来志向であることこそが大切。

  • みねたか@ さん

    学生との対話を通じ,近年になり慰安婦問題が注目されるようになった要因や,日本で「国民が指導者のせいで悲劇的な戦争に巻き込まれた」という記憶が定着した過程など,アジア太平洋戦争の記憶の定着と変容を解き明かす。記憶の変化の要因は政治と活動家らによる下からの刺激。冷戦の終結という大きな世界変動が,各国に政治による新たな記憶の形成を促していく論は目の前の霧が晴れるよう。そして,慰安婦,ホロコーストの記憶を定着に至らしめた被害者たちの痛みと強い思いに背筋が伸びる。歴史を学ぶ意義を考えさせる良書。

  • Nobuko Hashimoto さん

    ネット連載のときから気になっていた講義録。「記憶の政治」の授業の導入テキストに使えそうかな。本書で取り上げられている個別事例を検討するというよりは、「記憶」の分析枠組みの部分を整理するのを主眼として。それにしても、個別の事例(真珠湾、原爆、慰安婦)について語るとき、学生(または親の)出身国が見事に「記憶」や主張に影響しているのが見てとれて興味深い。さらに、本書では検討されていないが、同質的な「記憶」を持つはずの日本人のなかで「記憶」をめぐって見解が対立することを分析・考察するのも面白いかもしれない。

  • さきん さん

    中国、韓国、アメリカ、カナダ、日本の学生を囲んで歴史の記憶について意見を交える。国家間を超えて記憶が共有される事例が増えてきている。事例として、原爆、パールハーバー、捕虜の扱い、移民収容所、慰安婦、ソ連軍の婦女暴行が挙げられている。時代が進むにつれて、倫理観が変容していき、倫理のハードルが高くなっていると著者は指摘していて、その通りだなと思った。

  • HMax さん

    「メタ・メモリー」、公での論争(マスコミ・メディアを含む)を通じて知る記憶。実体験ではなく、真実か嘘かとも別物。慰安婦問題、欧米での日本非難、これもメタメモリーによる。第二次大戦当時は欧米でも慰安婦がいたが、「当時」は当たり前のことであり、すっかり記憶からなくなっていた。そこに「現代」では許されない慰安婦問題を韓国と朝日が日本を非難していることが記憶となり、慰安婦問題=日本となった。日本が慰安婦問題を今の問題として再定義し、女性に対する暴力を防ぐ活動機関を国連に設置してはどうだろうか。

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