開かれた社会とその敵 第1部

カール・ポパー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784624010522
ISBN 10 : 4624010523
フォーマット
出版社
発行年月
1980年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
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21cm,371,9p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • roughfractus02 さん

    多くの批判者が出たにもかかわらず、著者は『歴史主義の貧困』のコアにあるユートピア社会を目指す閉じられた社会を、哲学王の専制によって実現しようとするプラトン『国家』に見出す。彼のいう最高の知者は師ソクラテスの無知の知からほど遠く、その正義の国家の観念は、まず国家を保守すべきものと考え、民主制や平等主義という考えを生物まで敷延して、能力差を見出し蔑視するとした。このような要約は著者が生きる全体主義の時代もまたプラトンの「呪文」の効果でもあると示唆する。その批判は、本文のみならず大量の注にまで展開されている。

  • 新垣政人(PN) さん

    第一部となっている本書では、偉大な哲学者の一人プラトンが夢想した理想国家に対する反論という構成になっている。ユートピア工学とピースミール工学の概念を用いて、丁寧にプラトンの主要テーゼである全体主義的な国家を目指すことがなぜいけないのか反駁していく。相手の主張をまず聞いたうえで一つ一つに反証を加えるという手法は有名でありポパーの反証主義を明確に表している。『国家』は確かにプラトンなりの正義を体現する社会のあり方について論じられているものの、現実的には最悪の社会形態を創造することになるということは、歴史が証明

  • summerman さん

    優れた洞察の本である。自由が個々人に要求する責任への恐怖が権威主義思想を呼ぶ、というのはなるほどなと。それに対する処方箋も素晴らしい。しかしプラトンのごとき一読してわかる極悪人に多量の信奉者が発生するんだから権威とは恐ろしいものだ。ヘーゲルの逃避的詭弁も然り。連中を見てるとやはり哲学は普遍性とは無縁だと思うね。時代に囚われ過ぎている。ポパーちゃんの本意ではないだろうが。よく話が逸れて冗長になるのと洞察力とは表裏一体の思い込みが暴走するところが度々あったのと第二部の訳者が日本語すら不自由だったのがやや難点。

  • inu さん

    延々とプラトン批判が続き飽きてくる。全体主義者プラトンという描像は、当時は画期的だったのだろうか。『国家』を読めば全体主義者にしか思えないんだけど。プラトン研究者からの反批判を読んでみたい。

  • 抹茶ケーキ さん

    歴史には一定の法則があり、その法則を見極めることで社会は一気に良くなるという「歴史信仰」を「開かれた社会の敵」とみなし、その信仰の根源がプラトンにあると論じる。このような信仰に対して「ピースミール工学」を対置し、世界を一気に良くすることによってではなく、部分的な修正によって進歩はなされなければならないと主張。はじめて読んだ時からプラトンは好きじゃなかったけど、それがなぜかよくわかった。

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