タングステンおじさん 化学と過ごした私の少年時代

オリヴァー・サックス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152085177
ISBN 10 : 4152085177
フォーマット
出版社
発行年月
2003年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,386p

内容詳細

「レナードの朝」などの医学エッセイで世界的に知られる著者が、初めて自らの少年時代を語る。豊饒なる記憶を通じ、科学者としての原点と、「センス・オブ・ワンダー」の素晴らしさを伝える珠玉のエッセイ。

【著者紹介】
オリヴァー・サックス : 1933年ロンドン生まれ。オックスフォード大学を卒業後、渡米する。脳神経科医として診療を行なうかたわら、精力的に著述活動を展開し、優れた医学エッセイを発表。鋭敏な洞察と人間への深い共感に支えられた語り口で多くの読者を魅了している

斉藤隆央 : 1967年生まれ。東京大学工学部工業化学科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • DEE さん

    タングステンのフィラメントを使った電球工場を営んでいたおじ。彼や、医師であった両親、そして年の離れた兄たちを通じて化学にのめり込んでいくサックス少年。 化学式を見ると頭痛がしてくる自分のような読者でも読み物として楽しめると思う。鉱物や光、生物など多岐にわたる好奇心がサックス少年に与えた影響は、脳神経科医になってからも活かされていたのだと思う。量子力学の登場により、自分が追い求めていた化学の神秘の限界に気付いてしまう。それで医師の道を進むことになるのだが、どっちに進んでも同じように大成したんじゃないかな。

  • ロピケ さん

    大家族の中で育った著者は、祖父に始まる科学教育を、タングステンおじさんばかりか、沢山の親戚や家族(レンおばさんも素敵です)によって施され、子供時代を主に化学に費やしたと言える。戦争中の疎開など、つらい体験も無くはないけれど、過ぎ去った時代を美しく描写してもいて、ガス灯と点灯夫だけでも復活できないものだろうか…とうっとりもした。それにしても、当時の放射性元素の扱いは雑。それについての研究が進行中で危険性が今ほど理解されていなかったとはいえギョッとした。この本のお蔭で、この世界の成り立ちが大まかに掴めました。

  • shiro さん

    化学のことは全く分からないだけに、新鮮な感覚で読めた。この本に出てくる鉱物や薬品の一つ一つを手に取って見てみたいし、その効能や変質を実感したい。疑問はどこにでも転がっているものだけど、それを持ち続け解明するには凄まじい情熱が必要なんだな。

  • カネコ さん

  • amaneshino さん

    実験の数々、歴史はもち面白い。…だが、一番心を揺さ振られたのは筆者が化学実験から離れた理由だった。『私をとりこにした化学は、十九世紀の、具体的で、博物学的で、観察にもとづく記述的な化学であって、量子の時代の新しい化学ではなかった。私の愛する化学は/どこかに行ってしまって/道の終点に行き着いてしまった気がしたのである。』筆者が一番幸運だったのは、科学に理解ある家庭でも、実験し放題の環境でもなく、化学に関して実験と理論の両軸がブンゼンらのように、見事に調和してた時代にほど近かったことじゃないだろうか?

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人物・団体紹介

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オリヴァー・サックス

1933年、ロンドン生まれ。オックスフォード大学を卒業後、渡米。脳神経科医として診療を行なうかたわら、精力的に作家活動を展開し、優れた医学エッセイを数多く発表する。2007〜2012年、コロンビア大学メディカルセンター神経学・精神学教授、2012年からはニューヨーク大学スクール・オブ・メディシン教授

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