オスカー・ワイルド

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サロメ 岩波文庫

オスカー・ワイルド

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003224526
ISBN 10 : 4003224523
フォーマット
出版社
発行年月
2000年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,104p

内容詳細

月の光のもと、王女サロメが妖しくうつくしく舞う―七つのヴェイルの踊りの褒賞に彼女が王に所望したものは、預言者ヨカナーンの首。ユダヤの王女サロメの恋の悲劇を、幻想的で豊麗な文章で描いた、世紀末文学の代表作。ビアズレーの挿絵18点を収録。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    リヒャルト・シュトラウスのオペラでは馴染んでいたが、その原作となるこの作品を読んだのは初めて。オペラは原作にかなり忠実に造られているが、それはひとえにワイルドの戯曲が持つ強い求心力によるものだろう。もっとも、ワイルドの作品も「マタイによる福音書」第14章(マルコ、ルカにも同様の記述あり)に語られる洗礼者ヨハネ(ヨカナーン)の最後の記述に基づき、そこにワイルドの世紀末的な幻想が加えられたものだ。そして、ここに見られるのは月の光に照らされた冷やかな耽美である。ビアズリーの挿絵もそこに冷たい官能性を加えている。

  • のっち♬ さん

    ヘロデの継娘による洗礼者ヨハネ(ヨカナーン)の誘惑の試みを精巧かつ華麗な詩情で描く。新約聖書を題材に唯美主義を提唱する大胆さの中に、理解されない恋に苦悩する作者を感じる。シュールなまでに感情発露が一方通行。色彩、星、鳥、宝石などの自然物を駆使した比喩とイメージに富んだ散文は音楽的流動性があり、殆ど詩文的性質を持つ。ビアズリーの挿絵と相まって、精神性と官能性を両立させた自在な心情表現は象徴主義でも稀な次元。モチーフの反復をリズミカルかつ芳醇に表現した福田の翻訳が見事、スペクタクルに惑わされない冷静さの賜物。

  • ケイ さん

    あまりにも有名な話。今回は、サロメに物凄く共感した。20歳位のイザベルアジャーニかソフィーマルソーをすごくほっそりとさせて想像する。サロメの舞う様子。望むものを聞かれ、どんなに高価な稀少な物を見せつけられても、欲しいのはヨカナーンの首だと毅然として言い続けるサロメ。それが手に入っても、ようやく唇に触れられても、ヨカナーンの瞳は輝ず、口は何も語らない。そこで刺されずとも、彼女は絶望で倒れただろう。若さゆえの無謀を止められない愚か者達の群れが引き起こした悲劇。ヨカナーンは首を切られる前に何を思ったか。

  • nobby さん

    「お前の口に口づけしたよ」その有名なピアズリーによる挿絵、そこに描かれた或る男の斬り首を目前に微笑む女の姿に思い浮かぶのは狂気の沙汰の悪女像。何故に彼女がその男の首を欲したのか、そこには無垢で一途な恋心しかない…色目ばかり向ける周囲に嫌気さす中で惹かれた一人の男、しかして彼は「近親相姦の母より生れし娘」と侮辱して目も合わせようともしない哀しさ…「一目でいゝ、あたしを見てくれさへしたら、きつといとしう思うてくれたらうに。」サロメが今はもう何も言はないヨカナーンの首に必死に語りかけるラストはたまらなく切ない…

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    この本を買った時にカバーを真紅に選んだら本屋さんから「サロメにぴったりですね」と話しかけられました^^一目見ただけでヨカナーンへの恋に堕ちたサロメがヨカナーンを褒めるシーンでヨカナーンが罵る度に言った褒め言葉を否定し、次の褒め言葉から「口付けが欲しい」と言うサロメやもっとも残酷な要求でヨカナーンを永遠に自分の物にしたサロメの姿に体の芯が疼きました。無垢なサロメがとても身勝手で恋の欲望に忠実になった姿に恐怖した王はそこに恋愛の底知れなさを見出したのか。ビアズレーの耽美な押絵にクラクラと陶酔してしまいました。

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オスカー・ワイルド

1854年アイルランド・ダブリンに生まれる。19世紀末の耽美主義文学の代表的存在。詩人・小説家・劇作家として多彩な文筆活動で名声を得る。講演の名手としても知られ、社交界の花形であった。1900年没

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