エルサ モランテ / 中山エツコ / ナタリア ギンズブルグ / 須賀敦子

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アルトゥーロの島/モンテ・フェルモの丘の家 池澤夏樹=個人編集 世界文学全集1

エルサ モランテ / 中山エツコ / ナタリア ギンズブルグ / 須賀敦子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309709529
ISBN 10 : 4309709524
フォーマット
出版社
発行年月
2008年10月
日本
追加情報
:
20cm,571,12p

内容詳細

多感な少年と若い義母の葛藤を描いたストレーガ賞受賞作の新訳と、「失われた絆は取り戻せるのか」をテーマに、家族の崩壊と再生を描いた名作を収録。現代イタリア文学を代表する2人の女性作家の話題作。〈受賞情報〉毎日出版文化賞企画部門(第64回)

【著者紹介】
エルサ・モランテ : 1912‐1985。1912年ローマ生まれ。幼時から詩や童話を書き、20歳頃から精力的に作品を発表する。41年、短編集『秘密の遊び』でデビュー。イタリアが内戦状態に陥った43年、夫アルベルト・モラヴィアと共に地方の農村に避難。解放後のローマで執筆を再開し、48年、長編『嘘と魔法』でヴィアレッジョ賞、57年『アルトゥーロの島』でストレーガ賞を受賞し作家としての地位を確立する。戦後イタリア最大の女性作家とみなされている

ナタリア・ギンズブルグ : 1916‐1991。1916年パレルモ生まれ。18歳で初めて短編を文学誌に発表。反ファシズム活動家のレオネ・ギンズブルグと結婚し、40年から3年間を夫の流刑地の南伊の寒村で過ごす。42年、最初の小説『町に行く道』を刊行。解放前のローマで夫が獄中死を遂げた後、幼時を過ごしたトリノに戻り、出版社のエイナウディ社で働く。52年、『私たちの歩いてきた道』でヴェイロン賞、57年、『ヴァレンティーノ』でヴィアレッジョ賞、63年、『ある家族の会話』でストレーガ賞を受賞する。多くの戯曲、エッセイも著した

中山エツコ : 1957年東京生まれ。東京外国語大学卒業。東京大学大学院修士課程修了。ヴェネツィア大学文学部卒業。現在ヴェネツィア大学講師

須賀敦子 : 1929年兵庫県生まれ。聖心女子大学卒業。上智大学比較文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    世界文学全集完読プロジェクト https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11684481?sort=book_count&order=desc 第一期全十二巻、6,000頁弱、完読しました。本巻は、イタリアン人女性作家のカップリングでした。オススメは禁断の継母への恋、『アルトゥーロの島』です。 続いて第二期へ。 https://www.kawade.co.jp/np/special/3677774465/

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    侭ならぬ自分の恋心とやがて訪れる他者への幻滅という揺らぎを描いた二篇。『アルトゥーロの島』は、自然描写が少年の初恋に惑う心と同調するように本当に美しく、描かれている。一方で、ロメオに執着する父ウィルヘルムの結婚した筈の敬虔なヌンツに投げ掛けられる「女」や「母」という存在に対する言葉に込められた「女」という存在への侮蔑や嫌悪感の苛烈さに心が竦みます。でもアルトゥーロのヌンツへの恋って飽く迄も自分勝手で子供っぽさがあるんですよね・・・。自殺未遂の場面は「ウェルテルかよ!」とツッ込んでしまいました。

  • ぞしま さん

    『アルトゥーロの島』だけ。(モンテフェルモは昔文庫で読んだ)。エルサ・モランテの文章からとても強い「女性性」みたいなものを感じて、それは半ば予感していたことでもあったのだが、なかなか読むのがしんどかったところも正直。ただ随所に瑞々しさが散りばめられており、歳の近い母親との関係もそうなのだが、父に対して、憧れが憎悪に変わり、それが消え去って初めて愛し始めた、というようなくだりは感動してしまった。

  • 秋良 さん

    二編とも一人称、アルトゥーロは自伝風、モンテ・フェルモは書簡形式。つまり、どちらも自分の言いたいこと言い放題。アルトゥーロの思春期ゆえの潔癖さ、父への崇拝から幻滅、義母への愛憎のエネルギーは凄まじく、島の穏やかな風景とのコントラストが鮮やか。モンテ・フェルモは自分でも止められない恋心に振り回され、くっついたり離れたりしながらも細い糸で繋がりあう大人たち。私はお腹が大きいのが好き、だから妊娠したいというルクレツィアにドン引き。

  • ゆき さん

    『アルトゥーロの島』思春期の少年の甘酸っぱい成長を丹念に描いてます。細部の美しい描写がとても素敵でした。『モンテフェルモの丘の家』原題は『町と家』だそうです。タイトル同様、ちょっと現実を突き放して距離をとった書簡形式。人が死にまくったり、結構ドラマチックだけれど、でも小説にのめりこんで登場人物に親近感を覚えました。文体と物語が程よく混ざり合うような感じでした。読み終わって須賀訳のタイトルを改めて見ると、とても好き。

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