エドウィッジ・ダンティカット

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海の光のクレア

エドウィッジ・ダンティカット

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861825194
ISBN 10 : 4861825199
フォーマット
出版社
発行年月
2015年01月
日本
追加情報
:
274p;20

内容詳細

七歳の誕生日の夜、煌々と輝く満月の中、父の漁師小屋から消えた少女クレアは、どこへ行ったのか―。海辺の村のある一日の風景から、その土地に生きる人びとの記憶を織物のように描き出す。全米が注目するハイチ系気鋭女性作家による、最新にして最良の長篇小説。

【著者紹介】
エドウィージ・ダンティカ : 1969年ハイチ生まれ。12歳のときニューヨークへ移住、ブルックリンのハイチ系アメリカ人コミュニティに暮らす。バーナード女子大学卒業、ブラウン大学大学院修了。94年、修士論文として書いた小説『息吹、まなざし、記憶(Breath,Eyes,Memory)』でデビュー。95年、短編集『クリック?クラック!(Krik?Krak!)』で全米図書賞最終候補、98年、『骨狩りのとき(The Farming of Bones)』で米国図書賞受賞、2007年、『愛するものたちへ、別れのとき(Brother,I’m Dying)』で全米批評家協会賞受賞

佐川愛子 : 1948年生まれ。女子栄養大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • どんぐり さん

    ダンティカ5冊目。首都ポルトープランス近くにある美しい町ヴィル・ローズ。生まれ出た時に母親を喪ったクレアを貧しい漁師の父親が資産家の女性に託そうとうする第1話の〈海の光のクレア〉が、第9話の〈月の光〉で海辺に星が煌めくような余韻を残して終わる物語。最初と最後が主題、その間を町の住人のエピソードが連なった長編小説である。一篇一篇に親子や男女関係にみられる愛憎のドラマがあり、独立した物語として読むことができる。生きたカエルを呑み込む〈蛙〉の場面にはゾ〜ッとしたが、いかにもヴードゥーのあるハイチを描いた小説だ。

  • けろりん さん

    狂った波が、漁師カレブを沈めた朝、クレアは7歳の誕生日を迎えた。それはまた、彼女の母が産褥で亡くなった死の日でもあった。あまりに巨大な隣国の経済の荒波に翻弄され、社会も人心も荒廃したカリブ海の小国ハイチ。漁師ノジアスは、幼い娘の将来を案じ、裕福な織物商の未亡人ガエルに、クレアの養育を委ねる決心をする。子を授かった若い夫婦の喜び、愛する者を亡くす悲しみ、奪われる苦しみ、愛するが故の別離の痛み。それぞれの想いが時を遡り、現在に立ち還り、遠い波濤のように、足元の漣のように心の深部に打ち寄せる。美しく静謐な物語。

  • rabbitrun さん

    ハイチ系米国人の作家が母国の漁村に暮らす人々の生と死を透明な文章で綴る。書名から少女クレアの物語と思いきや彼女は冒頭で姿を消してしまい直接には語られない。まるで少女の透明な存在は「海の光」のよう。クレアという名前も明るさを連想させるなど、彼女のイメージが暗く、シリアスな物語に救いを与えている。著者の作品が何冊も日本語で読めるのは素晴らしい。

  • マサ さん

    経済的にも政治的にも多くの問題を抱えている地域にあっても人々の生活は悲喜こもごもを伴って続いていく。多くの問題があるからこそ人々のかかわり合いは濃密なのかもしれない。クレアが母を慕う気持ち、ノジアスがクレアの未来の幸せを願う気持ちが切ない。

  • かんちゃん さん

    貧しさのために娘を手放そうとする漁師ノジアスを中心に、海の見える町に住む様々な人々の声が聞こえる。ほんの1日の中で、無数の出来事が想起され、現実と溶け合い、幼いクレアの耳に響く。個々人の人生は独立しているようで、糸でつながりあい、クレアに届く。クレアとノジアスを中心としてみるか、マックス親子を中心として見るかで印象がだいぶ物語の印象がだいぶ変わる(前者は寓話、後者は都市の物語のよう)が、共通して、父の子への思いが、違った形で描かれている。

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