ウラジーミル・ナボコフ

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淡い焔

ウラジーミル・ナボコフ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861827136
ISBN 10 : 4861827132
フォーマット
出版社
発行年月
2018年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
432p;20

内容詳細

詩から註釈へ、註釈から詩へ…虚実の世界をさまよいながら奇妙な物語世界へいざなわれる。『ロリータ』と並び称されるナボコフの英語小説の傑作!

【著者紹介】
ウラジーミル・ナボコフ : 1899‐1977。「言葉の魔術師」と呼ばれ、ロシア語と英語を自在に操った、20世紀を代表する多言語作家。ロシア革命の勃発によりロンドン、ベルリンへ亡命。1940年アメリカに渡って大学で教鞭を執る傍ら、創作活動に取り組む。55年、パリで刊行された『ロリータ』が世界的なベストセラーとなる

森慎一郎 : 1972年生まれ。京都大学文学研究科准教授。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 三柴ゆよし さん

    最初のうちは信頼できない語り手=註釈者キンボートに同情できない語りをさせておきつつ、最後の註で彼の悲哀を一気に爆発させるずるい手法を使っているが、そもそも読者がそこを最後に読むとはかぎらない。そこが本書のおもしろいところで、一篇の詩の解釈をいかようにも歪められるということは、結局のところ、言語の無限性をあらわしているのであり、私たちは今日からキンボートになれるし、『淡い焔』について、もっと言えば、文学作品全般について語る者は、つねにキンボート化の危機を孕んでいるのだ。ナボコフにしか書けないしたたかな傑作。

  • おおた さん

    チャールズを狂っていると称するのには抵抗があって、ストーカー含め狂っているというのは相対的な評価でしかない。愛の渦中にいる人間にとって恋する人以外は敵になってしまう。ゲイおっさんの純愛だって純愛なんだよ、ちょっと手段に品がないのは元王様のせいかもね。宇多田ヒカルさんは『青白い炎』の富士川先生解釈を捨ててこちらも読んでください!

  • YO))) さん

    貴種流離譚的なものが好きなバイアスがかかっているため、「祖国ゼンブラを追われた王の物語」を熱心に読んでしまいがちでしたが、徐々にそれが語られる世界の基盤が揺らいで行ってしまう…、そのやるせなさや寂しさも含めた読書なのかなという気もしました。取分け、待ち望んでいた詩作にゼンブラが描かれていないことに一度は絶望しつつも、やがて「うっすら遠くに聞こえる音楽」を聴き取り「大気に残ったかすかな色合い」を見て取る場面を美しいと思いました。何か決定的な狂気への一線を踏み越えてしまっているが、それゆえもあって。

  • 春ドーナツ さん

    本書は註釈小説です。千行の四編詩に何百頁もの註釈がそれこそ「千夜一夜物語」のように無限に続く。蔀勇造先生の訳註の大海へダイブした時に、隠れ註釈ファンとして覚醒する。振り返ると「ニュークリア・エイジ」の注釈からは訳者の喜びが伝わってきたし、「即興詩人」の注釈からは熱い誠意に心がじんとした。昔からファンだったのかも知れない。ナボコフのハイパー註釈はひたすら面白くて、まえがきで「4回読むべし」みたいなことが書いてあったけれど、何度読んでも口角が上がるだろう。ロシア語時代よりも英語時代の方が個人的には好きです。

  • ふるい さん

    ひと通り目を通すことは可能だ。しかしナボコフ作品を本当に"読む"ことなど可能なのだろうか?それにしても面白かった。シェイドの詩、そしてキンボートによる長大で誇大妄想的な註釈。はたしてどちらが光で、影だったのか。読むこと/読まれること、作者/読者の危うい関係。読み終わり、胸に残るのは「たった今読み終わったこれはなんなのか?」という淡くゆらめく焔のような謎。キンボートは最初からかなり怪しいストーカーぽいが、彼が完全に狂っているとは思いたくないなぁと思った。

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