アンドレアス・ベルナルト

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金持ちは、なぜ高いところに住むのか 近代都市はエレベーターが作った

アンドレアス・ベルナルト

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784760147113
ISBN 10 : 476014711X
フォーマット
出版社
発行年月
2016年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
405p;20

内容詳細

世界がまさに20世紀へ突入しようとする頃、人々の生活に革命を起こす「箱」が現れた―ヨーロッパとアメリカの建築の比較を通して、空間の意味そのものを変えてしまった装置の歴史をたどる。現代へと続く風景の元を築いた「宙吊りの密室」の物語。

目次 : 序(多層建築のイメージ/ 一八五四年ニューヨーク―技術史において唯一の始まりを語れるのか/ エレベーター事故―ロープに対する不信感)/ 第1章 裂け目―エレベーターによる垂直の構築(縦穴の理論/ 直線化の建築様式/ 階のあいだの無―エレベーターの不連続原理について)/ 第2章 階 屋根裏部屋からペントハウスへ―エレベーターと建物の垂直秩序(グランドホテル/ 貧しき詩人たち、世をはばかる夫婦―屋根裏部屋、一八三九年/ 階の病理学―集合賃貸住宅に対する衛生推進者たちの戦い/ 世紀転換期の文学における屋根裏部屋の意味/ 変容のコンセプト)/ 第3章 インターフェイス―制御技術(名人芸と責任―世紀転換期におけるエレベーター乗務員の立場/ 押しボタン式コントロールと自動運転への道/ 補論―押しボタンに関するささやかな心理学的考察)/ 第4章 内装 エレベーターボックス―親密性と匿名性の交錯点(公の空間か私的な空間か―階段室という問題/ 異物から建物の核へ―建物内部へのエレベーターの同化/ 都市化と空間への怖れ―閉所恐怖症の触媒としてのエレベーター/ エレベーターの政治性/ エレベーターの語りの機能―文学、映画、テレビCM)

【著者紹介】
アンドレアス・ベルナルト : ドイツ・ミュンヘン大学で学んだ後、南ドイツ新聞に勤務。ヴァイマール大学メディア学部で博士号を取得した後、コンスタンツ大学、ベルリン文学・文化研究センター研究員を経て、リューネブルク大学デジタル文化センター教授

井上周平 : 明治大学文学部史学地理学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。専門は近世ドイツ史および医療史。現在、立教大学・獨協大学・関東学院大学ほか非常勤講師

井上みどり : 学習院大学文学部史学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。専門は中世ドイツ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • GASHOW さん

    金持ちはなぜ高いところに住むのか?この本は、エレベーターの歴史について書かれていたが、この答えは無かった。内容と合わない邦題は、印象を悪くする。ネットニュースね見出しと、ネイティブアドと一緒だ。それを差し置いてもこの本は、私には面白くなかった。金持ちがタワーマンションの高層階に住むのは、ステータスなんだと思うが、そこで育つ子供は、高さの恐怖を感じなくなり落下事故を起こすことがある。また、知能が低くなるというレポートを見かけたことがある。真実ならば、成功者の子どもがそうなるならば、なんとも皮肉な話しだ。

  • nobu さん

    題名そのものよりも、エレベーターの歴史が本題。エレベーターによって、階という認識が明確になる、高層階と低層階の価値が逆転する、知らない人と狭い空間で居合わせる作法が生まれてくるなど、いまでは当たり前のことのはじまりを知ることができる。訳者あとがきが良い。

  • nisi さん

    1800年代中頃から1920年頃までの、エレベーターの社会的な立ち位置と人々の印象の変化を、その誕生の歴史から物語の中で表されるメタファーとしての役割も含め、幅広く考察していくエレベーターの空間現象学。末章の訳者あとがきが素晴らしく、簡潔にまとまっており親切なので、内容が気になる方はそちらから読んでみることをお勧めします。あとがき内の参考書籍案内も大変為になりました。タイトルは商用に狙って少し煽りを入れている感覚がありますが、金持ちが最上階に住むようになった経緯となぜの結論は確かに書かれています。

  • 2n2n さん

    エレベーターが普及する以前の社会では、金持ちが高いところに住むなど逆に常識はずれの考えだったのだ。19世紀後半から20世紀前半に、エレベーターと言う装置がホテルや事務所にも普及した。革新的な技術であったという話にはとどまらず、社会的地位の意味や、建物の衛生管理や、フィクションの世界のイメージまで変えてしまったと言う話が、この本に分厚く書かれている。「ビルの上層階で窓から街を見下ろしている会社の重役」と言うテンプレ的イメージがどこから生まれたか、この本を読めばわかってしまう。

  • kissssyyy さん

    1800年後半,エレベータの誕生によって高層階の金銭的価値から文学的価値まで全ての転換期を迎えた.普段何気なく使ってるエレベータですが,色々な場面で多大な影響を及ぼしていることに驚かされました.個人的にはインターフェースの章が一番面白く,最初は水圧式でエレベータボーイの操作力が問われていたが,次第に電気式になることでエレベータボーイの仕事が奪われていったあたりが,まるでAIが現代の職を奪っていくのを彷彿させるような内容でとても興味深かったです.

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ドイツ・ミュンヘン大学で学んだ後、南ドイツ新聞に勤務。ヴァイマール大学メディア学部で博士号を取得した後、コンスタンツ大学、ベルリン文学・文化研究センター研究員を経て、リューネブルク大学デジタル文化センター教授

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