アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

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夜間飛行 新潮文庫

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102122013
ISBN 10 : 410212201X
フォーマット
出版社
発行年月
1956年02月
日本
追加情報
:
16cm,283p

内容詳細

第二次大戦末期、ナチス戦闘機に撃墜され、地中海上空に散った天才サン=テグジュペリ。彼の代表作である『夜間飛行』は、郵便飛行業がまだ危険視されていた草創期に、事業の死活を賭けた夜間飛行に従事する人々の、人間の尊厳を確証する高邁な勇気にみちた行動を描く。実録的価値と文学性を合わせもつ名作としてジッドの推賞する作品である。他に処女作『南方郵便機』を併録。

【著者紹介】
サン=テグジュペリ : 1900‐1944。名門貴族の子弟としてフランス・リヨンに生れる。海軍兵学校の受験に失敗後、兵役で航空隊に入る。除隊後、航空会社の路線パイロットとなり、多くの冒険を経験。その後様々な形で飛びながら、1928年に処女作『南方郵便機』、以後『夜間飛行』(フェミナ賞)、『人間の土地』(アカデミー・フランセーズ賞)、『戦う操縦士』『星の王子さま』等を発表、行動主義文学の作家として活躍した。第2次大戦時、偵察機の搭乗員として困難な出撃を重ね、’44年コルシカ島の基地を発進したまま帰還せず

堀口大學 : 1892‐1981。東京・本郷生れ。詩人、仏文学者。慶応義塾大学を中退し、10数年間外国で暮す。『月光とピエロ』に始まる創作詩作や、訳詩集『月下の一群』等の名翻訳により、昭和の詩壇、文壇に多大な影響を与えた。’79年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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言わずと知れたサン=テグジュペリの傑作。...

投稿日:2021/04/22 (木)

言わずと知れたサン=テグジュペリの傑作。個人的には、次々現れるパタゴニアをはじめとするアルゼンチンやブラジル南部の地名が懐かしさとエキゾチシズムを醸し出すのだけれど、そうでなくとも、この小説に出てくる地名を地図で押さえながら読むと、ただでさえ壮絶なこの物語の、自然の暴虐さ、というよりは人間の無力さと、それにも関わらずそれでも屈しないと志す人間の勁さ(あるいは愚かさ)が際立って理解出来るのではないかと思います。

Verdi さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    不思議な味わいの小説だ。『夜間飛行』のタイトルからは幻想的なものを想像するが、その実は冷徹だ。透明感に溢れるといえばそうだが、それは夜の闇の中だ。飛行機のエンジン音が聴こえてきそうだが、物語世界は静けさに包まれている。そして物語の舞台は南米であるにもかかわらず、空気感は冷ややかだ。また作中には感情移入できそうな登場人物もいない。操縦士のファビアンは登場場面が少なすぎるし、支配人のリヴィエールはあまりにも非情だ。結局のところ、この物語を支配しているのは個々の人間ではなく、その世界の全体を覆う夜と孤独なのだ。

  • ykmmr (^_^) さん

    今や、昼や夜も当たり前に飛行機は飛んでいる。昼も夜も離陸・着陸共に、その土地の景色が見え隠れして、その感動は何とも言えないものだが、沢山の乗客の生命と航空機からもたらされる感動は、航空士たちのプロ意識により作られている。まだ、そんな航空機の安全性が不完全であった時代と、自らも飛行士であった作者。この話の場合、乗客はあまり乗っていないが、『郵便物』という、『言葉の客』を載せている。生命はないが、その分、送り主の『想い』も乗っている。決して無下に出来ないのは同じ。

  • のっち♬ さん

    緊張感とロマン溢れる濃密な表題作では、危険な夜間飛行に従事する人々の勇気と尊厳が、無駄な装飾を削ぎ落とした見事な文章で描かれている。飛行や機内の様子、通信、会話など、自身の経験を活かした描写にリアリティがある。「勝利だの…敗北だのと…これらの言葉には意味がない」こうした表象を超越して歩み続ける姿勢はどこか崇高だ。アフリカの空の操縦士を描いた『南方郵便機』では、時間軸や視点を交錯させながら効果的な場面転換を見せる。こちらも豊かな感受性による率直かつ真摯な文章で、恋の切なさや友情の高潔さが熱く伝わってくる。

  • zero1 さん

    厳格な社長リヴィエール。 危険な夜間の郵便航空便に挑む。 若い飛行士のファビアン。 勇気のなさを社長に指摘される。 彼は嵐の中、懸命に目的地を目指す。 やっと雲の上に出たが・・・ 自身も飛行士だったサンテックス(愛称)。 1944年に地中海で行方不明に。 その後、ドイツ軍戦闘機に撃墜されたことが判明した。 彼の空への想いは、本書の表紙を描いた宮崎駿に受け継がれている。

  • けいご さん

    生命を落とす不安をさほど意識せず空の旅を味わう事が出来る現在の土台を作り上げてきた人達の一瞬の物語。死と静寂が共存するコクピットの中や、それらを地上で待ち侘びる人達の思いがロマンスなんて生温いものではない言葉で綴られた、生命を感じる一冊でした★生命が灯火のように頼りない砂漠のど真ん中で綴られた言葉だからこそ僕たちはこの本に生命力を感じてしまうのかな〜っと思いました。

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アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

作家、飛行士。1900年フランスのリヨン生まれ。フランスの民間郵便飛行機のパイロットとなり、たくさんのフライトを経験。第二次世界大戦中は、連合軍の偵祭飛行を任務とする部隊に所属。1944年、飛行中に消息を絶ち、行方不明となる。著書『星の王子さま』は出版と同時に多くの人に読まれ、20世紀中、最も多くの

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