アラン・ロブ・グリエ

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迷路のなかで 講談社文芸文庫

アラン・ロブ・グリエ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784061976023
ISBN 10 : 4061976028
フォーマット
出版社
発行年月
1998年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
16cm,243p

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読書メーターレビュー

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  • 佐島楓 さん

    執拗に繰り返される仔細な空間描写は、兵士のものなのか、それとも著者自身が見ているものか。物語世界のなかで迷路に迷い込むのは、読者のほうである。幻惑されたまま終わる、不思議な印象を湛えた作品。

  • 拓也 ◆mOrYeBoQbw さん

    幻想長篇。ヌーヴォー・ロマン。ロブ=グリエ3作目になりますが、これが一番私好みな感じです。箱を抱えた兵士が見知らぬ街で、待ち合わせの十字路を探す物語。しかしそこに古い一枚の絵の登場人物らと、語り手の佇む部屋の描写が混じり、更にフラッシュバックは以前の場面を上書きして矛盾する奇妙な作品に。ただ物語の奔流は流れて行き、そこに描写、描写、描写が隙間なく詰められています。云わば、繰り返されながら変化する過去は、ボルヘスの短篇で語られた技法にも思えます。シンプルに複雑な事を考えず怒涛の描写に酔う楽しみも良いかと〜

  • マウリツィウス さん

    【DANS/LE/LABYRINTHE】古典主義論を否定した《NOUVEAU/ROMAN》は古典ギリシャ時代を逆流するだけではなく意味言語を生成、フランス語を利用することでのエクリチュール運動は「この場ならば」意味を成さない。日本語訳化されることで価値を失ったわけではなく古典ギリシャ語を基調としたフランス語特有の様式美追求を完成させていった形跡を踏まえられる。つまり「三重奏」このギリシャ語/フランス語を同時利用することでの参照率は古代ユダヤ教由来でもあったボルヘスを《簡潔に》に言い表す点で極めて技巧的だ。

  • ドン•マルロー さん

    表題と実に合致した小説だ。敗残兵である主人公は、戦死した仲間の遺品を届けるために、文字通り迷路のような街に入りこんでいく。どこまでも続く真っ白な雪景色、同じような家並み、同じような人物達、繰り返される同じような会話。類似の作品を挙げるならばカフカの『城』だろうが、本書の場合、夢想や幻覚などが唐突に現実の中に入りこんでくる為、目的達成の困難さは必ずしも外部的要因のみによるというわけではなさそうだ。そして背景にある戦争が、通奏低音となって作品に暗い色調をもたらしていることもまた附言しておかねばならないだろう。

  • マウリツィウス さん

    フランス語の奏でるエクリチュールそしてアバンチュールを紡ぎうる。シェイクスピアの幻想美とは切なるかな、古典主義の憧憬とは幻想と残響の夜宴を灯す最愛と最上の讃歌と聖歌を調べる旋律、古代ユダヤ教におけるメシアとは待ち望まれたイエス=キリストの十字架を形造る。全てを捧げ、凡てを知れ、識れ。古典主義とは新約聖書の遺産を導く勝利と女神のことだろう。アメリカの娯楽浸透をゴダール支配からも本来は解放する召命を賜わるロブ=グリエ、すなわち暗号呼称、古代キリスト教会に伝えられた最上の遺産、その正体とはアダムとなりし史伝録。

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