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大場電気鍍金工業所 / やもり つげ義春コレクション ちくま文庫

Yoshiharu Tsuge

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480425423
ISBN 10 : 448042542X
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2008
Japan

Content Description

「大場電気鍍金工業所」から「別離」まで、自伝的色彩が強く投影された作品9編を収録。少年時代から青年時代までの貧乏と悲惨を、著者独特のユーモアを交えて描く。

【著者紹介】
つげ義春 : 1937(昭和12)年、東京葛飾生まれ。小学校卒業とともにメッキ工場に勤める。その後職を変わりながら、職業としてマンガ家をめざし、1955(昭和30)年に単行本『白面夜叉』で本格デビュー。貸本マンガや子供向け雑誌で活躍。1965(昭和40)年から「月刊漫画ガロ」に作品を発表し、じょじょに注目を集めるようになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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おそらく、つげ先生の青少年期の自伝的な作...

投稿日:2021/06/21 (月)

おそらく、つげ先生の青少年期の自伝的な作品なのでしょうが、閉塞感、無力感が強く感じられる中でも、生きていく強ささえも感じられるのが大きな魅力です。

やすじい さん | 千葉県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ito

    恵まれない母子家族をつづった「やもり」はとても切ない。優しい母親を求める子どもの気持ちを考えるとやりきれない。子どもにとっての幸せは、すごく単純なのに、大人たちの黒い現実のために遠ざかってしまう。本書はつげさんの自伝的作品群がまとめられているため、ねじ式などの作品の幻想的な感じはない。あるのは悲惨でやりきれない思いとリアル感だ。青年となっても著者の貧しさには変わりがなく、溜息が出る。マンガだけは書き続けるが、希望が持てない。著者が選んだ「別離」からは絶望しか感じられない。重くて暗いが、味わいがある。

  • あたびー

    陰々滅々、出口があるのかないのか分からない。それなのにつげ義春の漫画はなぜまた読みたくなるのだろう?ちくま文庫のつげ義春コレクションの1冊であるこの本の収録作は、作者の私小説的な作品が集められているけれども、もちろんフィクションも含まれているわけで、さらに同じ出来事をずっと時間が経過したあとにまた違う視点で描いたりしているらしいので、その時の解釈や演出がなされているのだろう。終戦から高度成長期の底辺の生活はひたすら暗い。でも今底辺にいる人はもっともっと暗いかもしれない。

  • Vakira

    つげ義春の青春物語。この連作はシュールではないし、エロ本的でもない。この感じ自伝ではないにしても半自叙伝の感。う〜ん文学漫画。夏目漱石とか太宰治とかしてない?。漫画にしたらこんな感じ?いいじゃない。描く絵は大分水木しげるに影響されている。特に風景描写は独特の水木しげる。でもストーリーは妖怪退治ではなく青春ドラマ。思春期から青年まで。少年よ大志をいだけ。っていだいているのは欲情だ〜。そして貧困と悲惨さと この漫画 文学していると思います。

  • 猫丸

    潔癖な20代で入り込むには少々難儀なつげワールドだが、50目前になった僕には、そんなこともあるだろうな、とすべて受け入れられる。貧乏と欲求不満の青春が、なし崩し的に人でなし方面に傾斜する。うん、それで自然じゃないか? 本書には赤瀬川源平氏の解説がついており、これがまたいつもの通り秀逸至極。赤瀬川源平全集が刊行されたら絶対に予約する。あ、つげさんには関係ないですね。

  • ミエル

    解題にあった自伝的回顧漫画・青春編と言った括りがちょうど良いネーミング。ほんと、ここまでしみったれたエピソードなのに湿っぽさがないのがつげ流。感情を乱す、感傷に浸ることすら勿体ないとでも言うのか、とにかく淡々と貧困を生きるスタイル、これって貧乏したことない人にはわからない境地だろうな…。あえて書き残す必要すらないしょうもない自叙伝。そして、それが読みたかった私にはしっくり来た。これがつげ義春の世界、良い読書でした。

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