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朝井リョウ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087716993
ISBN 10 : 4087716996
フォーマット
出版社
発行年月
2020年03月
日本
追加情報
:
408p;20

内容詳細

『桐島、部活やめるってよ』でのデビューから十年。森永製菓、ディオール、JT、JRA、アサヒビール、サッポロビール、資生堂、JA共済など、様々な企業からの原稿依頼があった。原稿枚数や登場人物、物語のシチュエーションなど、小説誌ではあまり例を見ないような制約、お題が与えられるなか、著者はどのように応えてきたのか!?
「キャラメルが登場する小説」「人生の相棒をテーマにする短編」「ウイスキーにまつわる小説」「20を題材にした小説」など、短編小説十四本、エッセイ六本。
普段は明かされることのない原稿依頼内容と、書き終えての自作解説も収録された一冊。十周年に合わせて依頼された新作小説も収録。

【はじめに(本文より)】
 ある日、某人気ミュージシャンが、「企業や番組とのタイアップのために書き下ろした楽曲のみが収録されているアルバムを発売した」というニュースを見つけた。そのとき、私の頭の中を、大変がめつい考えがぱらぱらと過った。
 自分も、企業とのタイアップや他の作品とコラボして書いた文章を根こそぎ集めれば、一冊分になるのではないか……!?
 それを実現するのは、デビュー十周年のタイミングしかないのではないか……!?
 後ろ暗い思考を駆け抜けていったがめつい座流星群は、その後も輝きを失わず、私の頭の中でちかちか光り続けた。その結果完成したのが、この本でございます。
 ただ、先述したように、作品をそのままずらりとコレクションしただけではあまりに詐欺めいているので、それぞれ、【(1)どんな発注を受けて書いた作品なのかを提示(テーマ、枚数など)】→【(2)作品】→【(3)発注にどう応えたのか、答え合わせ】という順番で掲載すれば、全体の構造として(主に私が)より楽しめるのではないか、と考えた。この一冊を読み終えたころには、皆さまにも、タイアップ作品二十本ノックをやり終えた感覚を味わっていただけることだろう。そもそも味わいたいかどうかは別にして。
(中略)
 ごちゃごちゃ書いたが、いろいろ書いたのにキャンペーン終了と共に葬られちゃうのはもったいない! という私のがめつさが生んだ一冊であることは間違いない。それでは、お楽しみくださいませ。

【著者略歴】
朝井リョウ(あさい・リョウ)
1989年、岐阜県生まれ。小説家。2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。13年『何者』で第148回直木賞、14年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞。
他の小説作品に『チア男子!!』、『星やどりの声』、『もういちど生まれる』、『少女は卒業しない』、『スペードの3』、『武道館』、『世にも奇妙な君物語』、『ままならないから私とあなた』、『何様』、『死にがいを求めて生きているの』、『どうしても生きてる』、エッセイ集に『時をかけるゆとり』、『風と共にゆとりぬ』がある。

【著者紹介】
朝井リョウ : 1989年5月生まれ、岐阜県出身。2009年「桐島、部活やめるってよ」で第二二回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。12年に同作が映画化されヒット。同年『もういちど生まれる』で第一四七回直木賞候補。13年『何者』で男性最年少として第一四八回直木賞を受賞。14年『世界地図の下書き』で第二九回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

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新たなジャンルを生み出したのではないかと...

投稿日:2021/04/19 (月)

新たなジャンルを生み出したのではないかと思えるエッセイ?です。自分で書いたものを自分で解説をすると、こんなに面白いだなと感心してしまう。なぜかスピンオフ的な要素がある。

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まんまと企画ものに乗っかったな、まぁたま...

投稿日:2021/04/12 (月)

まんまと企画ものに乗っかったな、まぁたまにはいいかと淡々と読み進めたところで、ラストの「贋作」に持って行かれた。これ凄い!

マスター さん | 千葉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    新型コロナウィルス対策購入シリーズ第八弾、朝井 リョウは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 著者の十周年記念、企業タイアップ作品集、オススメは、『17 小学館「アイアムアヒーロー」の世界の中で書くオリジナル小説:十七歳の繭』&『20 集英社 十周年記念本を成立させるための新作短編:贋作』です。 http://renzaburo.jp/hacchu/

  • ウッディ さん

    企業からの依頼で書いた小説、エッセイ20作品を集めたタイアップ作品集。どんな風な依頼だったか、そしてその出来栄えに対する自己評価も書かれていて、とても興味深かった。JRAからの「馬のような人の物語」とか、無茶な依頼も多く、長い作品より短い作品に苦労とプロの技そして朝井さんらしさが出ていたような気がします。プロって大変だなぁと思うとともに、こんな風に少し茶化しながら一冊の本にしてしまう朝井さんのあざとさ(笑)も感じられました。朝井さんが絶賛していた同じ企画での角田さんの作品も読んでみたい。面白かったです。

  • Yunemo さん

    作家ってどういう過程で作品を製造するのか。へぇー、企業発注という道があるんだ、という素朴な想い。与えられた依頼に対して、ホントに作家の持つ感性だけが頼りなんだと実感。発注内容から20の作品があり、その答え合わせ、となかなかお目にかかれない手法に新鮮さを感じ。胸元の魔法、何だか懐かしさのある設定で、じわーっと。特にたばこの存在には気付かずに。こち亀とチア男子のコラボには一人含み笑い。贋作の意図するところ、現実的にもいろんな場面で遭遇、謙虚さの裏に隠れた傲慢さ、何だか表現するのが難しくて。著者も10年ですか。

  • とろとろ さん

    いろいろな企業からの依頼を元に書いた作品をまとめたものだという。それぞれに著者本人の解説が付いており、その作品がどういう意図のもとに書かれたかをちょっとだけ教えてくれる。この解説があると無いとでは解釈の仕方が全然違う。こういう商用・販売促進等の特定の目的を趣旨とする所謂オーダーメイドな小説があるとは知らなかった。しかも、こんなにたくさんの企業から依頼を受けているんだという新鮮な驚きの方が大きかった。にしても、いろいろと制約のある作品はどうしても著者の作品の自由度を(こんなにも)奪ってしまうものなんだな。

  • NADIA さん

    ほー、作家さんはこのように発注を受けるのか、ということがよく分かる一冊。企業のキャンペーン企画系が多いが、なるほどさすがプロだ、と注文内容を取り入れながらの作品の出来栄えに感心するばかり。そう言えば、私が唯一視聴しているお笑い番組『有田Pおもてなす』を思い出した。こちらも有田Pがもてなすゲストのアンケート回答をダシにして、ネタでもてなす側の芸人に対する注文(無茶ぶり)の場面がとにかく面白いが、その無茶ぶりを受け入れながらネタを仕上げる芸人さんのプロ根性に唸らされている。やっぱりさすが一流だなあ☆ミ

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