ジョイス・キャロル・オーツ

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邪眼 うまくいかない愛をめぐる4つの中篇

ジョイス・キャロル・オーツ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309206998
ISBN 10 : 4309206999
フォーマット
出版社
発行年月
2016年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
234p;20

内容詳細

著名な舞台芸術家と結婚したマリアナの元を、最初の妻と姪が訪れる。先妻の失われた眼は何を意味するのか。表題作の他、ダークな想像力が花開く、ノーベル賞候補作家の中篇集。

【著者紹介】
ジョイス・キャロル・オーツ : 1938年アメリカ・ニューヨーク州生まれ。大学卒業後、1963年に短篇集『北門のかたわらで』でデビュー。長篇『かれら』で全米図書賞を受賞したほか、ミステリー、ホラー、ファンタジー、ノンフィクション、児童書など、ジャンルを超えて多くの作品を発表している。近年はノーベル文学賞候補として名前が挙がる。とくに、現代アメリカ文学随一の短篇の名手として知られ、多くの短篇集のほか、さまざまなアンソロジーに作品が収録されている

栩木玲子 : 1960年生まれ。法政大学教授。専門はアメリカ文学・文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    表題作は私の父がオースティン的人間なので、父の気紛れな癇癪や怒鳴り声に怯えていた時代、逃げたくても逃げられない時の体中で感情が暴れて口元から迫り出しくるような息苦しさと気持ち悪さを思い出しました。一方で「平面トレーラー」では現在、家に居続ける父にどのようにすればいいのか、やっと心得た私としては黒い笑いが込み上げてくるような爽快感と一種の虚しさに襲われます。「すぐに いつでも どこまでも」はデスモンドの言い草が怖過ぎる。でもなんで「私のボーイフレンドだから大丈夫」って言っちゃうのさー!そして解説も毒あるな〜

  • HANA さん

    愛は世界を救う。世間では愛がもてはやされているが、本書に収められているのもそんな愛に関する話。ただどれもこれも読んでいるうちに、ボタンを掛け違っているような落ち着かない気分に襲われるものばかり。再婚した夫婦の元を訪れる先妻も徐々に変わってくる恋人の様子も裁判の様子もどれも切っ掛けに過ぎず、その先の日常からどこか歪んで見えるのは著者ならではだと思う。日常が歪みと直結してる『生ける屍』を何となく思い出したなあ。一押しは何といっても「処刑」出だしから衝撃的だけど、読み終えた後題名を見ると、怖い。とても怖い。

  • りつこ さん

    べらぼうに面白かった。ぽっかり空いた眼孔と部屋に飾られた邪眼が強烈な印象を残す表題作にハートをわしづかみされ、残りの三作も夢中になって読んでしまった。恋に憧れ誰かに守られることを望んだ女たちにこの容赦のない仕打ち。ひぃーー!と恐れおののきながらも、どうなるー?!と目が離せない。殺人者の言動を克明に綴った「処刑」のリアルなこと…。そして「平床トレーラー」の残酷さとおぞましさ。うわーと腰が引けつつも自分の顔が少し笑っていることにぞっとする。楽しい…。

  • キムチ27 さん

    副題は”〜gone wrong" 真にえも言えぬ嫌な読後気分。そう、原因は語りの中心にある人物の自己保全から変容して行く展開に有る。人は遺伝子で定められた性格を持つが長じるに従い、環境(人、仕事、病気、住まいなどの社会的なものが多い)で複合的に変わって行く。そのプロセスがこれでもかと言わんばかりに、ひたひたと書き綴られている。お初の作家ながら、ノーベル賞候補だけあり、衝撃的才能だ。筆力というか、緻密な企みが伏線として敷かれれている。このボリュームだから(中編が4点)読んで、十分にじっとり感堪能出来る

  • miyu さん

    10代で読みたかった。オーツの面目躍如な作品集なのだろうか。「邪眼」「すぐそばに、いつでも、いつまでも」はいかにも経験の少ない女や少女が陥りそうな展開だが現実はもっと救いようもない。身から出たサビ的な話なのだとしたら納得は出来る。「処刑」はボンクラ男の言い訳が鬱陶しい親殺しの話で描写の残酷というより話自体の凡庸さに薄ら寒くなった。「平床トレーラー」はGの行為が果たして現実であったのか謎だが(愛読書の中にハーディーが2つも入ってる女だ・笑)残酷だが切なさ感もあって好みだった。翻訳は安定の栩木玲子で文句なし。

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