父さんのからだを返して 父親を骨格標本にされたエスキモーの少年

ケン・ハーパー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152083654
ISBN 10 : 4152083654
フォーマット
出版社
発行年月
2001年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
357p;20

内容詳細

極北の地から文明の街、ニューヨークへ…。博物館の展示品になり果てた父を見つけた、エキスモー少年ミニックの悲痛な叫び。文明の私利私欲に翻弄され、肉親も故郷も失った彼がたどる数奇な生涯とは…。

【著者紹介】
ケン・ハーパー : 1945年カナダのオンタリオ州生まれ。長年にわたって、バフィン地方やグリーンランドのカーナークなど北極地方に住む。エスキモーの社会に深く関わりながら、教師、歴史家、言語学者、経営者として活動する。エスキモーの歴史と言語について研究を行ない、著作を発表している

鈴木主税 : 1934年生まれ。翻訳グループ牧人舎代表。マンチェスター著『栄光と夢』で翻訳出版文化賞を受賞

小田切勝子 : 1962年生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。フリーの実務翻訳者を経て、牧人舎に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 呉藍 さん

    惨い。惨いけど、普段の私たちは同じように動物を剥製にし、骨格標本にし、動物実験もしてるわけだ。モノ言う生き物かそうじゃないか、人間か人間じゃないか。「エスキモーの人々が同じ人間です」と理解したから惨い事件なわけで、「人間のためには仕方がない」とこれからも動物たちを惨たらしく殺していくんでしょうね。私たちは進化すればするほど、ただ孤独な存在になっていくんだと思います。

  • 糸車 さん

    図書館でふと手に取り立ち読みで済まなくなり、一気に読み通した。イヌイットの少年にとって生まれ育った土地を離れることは想像したこともない怖い状況で、馴染みのない環境で珍しいものを見るように観察されるのは耐えがたいものだったと思う。追い打ちをかけるように亡くなった父が死んで故郷のお墓に埋葬されることもなく、標本として展示されているのを知ったときの衝撃はどれほどのものだったろう。でも、王墓のミイラを展示する博物館に行くわたしはどうなんだ?どこまでが文化研究?遺体には違いないのに。いろんなことを考えさせられた。

  • すけきよ さん

    19世紀末、アメリカに連れてこられた6人のエスキモー。しかし、幼いミニックを残して結核で死んでしまう。葬儀したはずの父の骨格標本が博物館に展示されていることを知り……。あまりに哀れな物語。アメリカにもエスキモーの中にも自分のアイデンティティを見つけることができず、彼が最後に辿り着いた安息の地は……

  • nishioda さん

    本の雑誌「海外ノンフィクションベスト」より、題名からして興味深い。人権とか心のケアとか、意識として無かった時代のこととはいえ、身勝手な人間が多くて唖然。北極圏からアメリカに連れてきたイヌイットの人生の物語でもある。墓まで辿った著者の力作。

  • リモモ さん

    人類のとどまる事を知らない探求心。それによって物を知り人を知り未開地の発見や科学の発展があり、その恩恵を多分に受けてきた。その陰で犠牲になる人や物の事を深く考えたことがなかった。研究材料として連れてこられた異国の地で父や仲間を亡くし一人残される孤独。「絶望的な寂しさはともかく悲しみがどういう事か分かるだろうか。故郷へ帰りたいと切に願うのに希望は全くないと知るのがどういう事か」母語を忘れ進んだ文明・学問を知った身には生まれた土地ももはや心安らぐ故郷ではなくなる。始終感じる彼の寄る辺なさに心が苦しかった。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

ケン・ハーパー

1945年カナダのオンタリオ州生まれ。長年にわたって、バフィン地方やグリーンランドのカーナークなど北極地方に住む。エスキモーの社会に深く関わりながら、教師、歴史家、言語学者、経営者として活動する。エスキモーの歴史と言語について研究を行ない、著作を発表している

プロフィール詳細へ

哲学・歴史・宗教 に関連する商品情報

おすすめの商品