喪失の響き BOOK PLANET

キラン・デサイ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152089052
ISBN 10 : 4152089059
フォーマット
出版社
発行年月
2008年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,500p

内容詳細

人生とは失うこと。それでも人は、笑って生きる…。ヒマラヤ山脈の麓に暮らす老判事と孫娘の喪失の日々をチャーミングに描きあげるインド系著者の出世作。ブッカー賞、全米批評家協会賞ダブル受賞作。

【著者紹介】
キラン・デサイ : 1971年、インドのニューデリー生まれ。14歳まで当地で育ち、その後、イングランドでの一年の滞在を経て、著名作家である母アニタと共にアメリカへと移住した。コロンビア大学で創作を学び、1998年に発表したデビュー長篇『グアヴァ園は大騒ぎ』がサルマン・ラシュディらに絶賛され、ベティ・トラスク賞を受賞。第二長篇となる2006年発表の『喪失の響き』では、サラ・ウォーターズ『夜愁』他の強力な最終候補作を打ち破り、女性作家として最年少でブッカー賞に輝いた。同書はまた全米批評家協会賞も受賞している

谷崎由依 : 作家、翻訳家。京都大学文学研究科修士課程修了、主な作品に「舞い落ちる村」(第104回文學界新人賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 遥かなる想い さん

    2006年ブッカー賞受賞。 老判事ジェムと その孫娘サイの語りを 軸に インドにおける逃れようのない厳しい 現実を 軽やかな筆致で 描く。 語り手が 場所が そして 時代が 頻繁に 巧みに 切り変わりながら、 物語が繋がっていく.. ひどく優しげに会話が綴られるが.. その裏に潜む 人種と身分差別という 哀しい現実を 著者はさりげなく紛れ込ませている ..人生とは失うことなのか.. 不可思議な 軽やかな そして 残酷な 物語だった。

  • nobi さん

    ヒマラヤの「海底の影と深さがある」山々と霧の上に見えるカンチェンジュンガの先鋒。視線は山麓の家に移って、ベランダにはサイが座り裸電球がぶら下がった家の中では犬のマットが体を丸めている。その石壁に閉じ込められた寒く貧しい日常に民族解放運動の乱入。遠景から近景へ静から動へ、一編の独立した短編のような印象的な冒頭のシーン。それが次章以降劇画風のタッチに変わると感情移入できず困惑が続いた。それでもネパールやインドの人々の置かれた環境、屈折した感情は切々と伝わってくる。そして最後に向けて拍を早めてゆく展開に痺れた。

  • キムチ27 さん

    中盤以降までなかなか文中に溶け込めず、筆者の持つ世界観に飛翔する感覚で寄り添う事に努めた。巻末で訳者が述べているが、不可思議な文体。饒舌か思うと雑文的な語り口。母娘続いての文学者である。根っこはインドに置きつつ米英の文化を融合している。父母亡きあと引き取られた判事の祖が居るヒマラヤ山脈のすまいは山の懐とはとても思えず。ネパール系住民自治独立運動に巻き込まれていく様は息をのむ。ギャンとの出会い、彼女の心の揺れはコミカルな語り口とは裏腹のハードな内容。熾烈な現実から目をそらさず語る哲学は崇高な想いすら受けた

  • Ecriture さん

    ブッカー賞と全米批評家協会賞をW受賞。ヒマラヤ山脈の麓に隠居した偏屈な祖父(判事)のもとで暮らす少女サイとサイの家庭教師でありネパール系インド住民のギヤン、父の希望を託されてインドからニューヨークへやってきた若き料理人ビジュの物語が相互に語られる中、インドでのネパール系住民の独立運動が激化していく。一家に一人、なんとかして英米への留学をさせれば後は一財産築いて一家を救ってくれると考える者たちが描かれているのはハ・ジンの中国系移民の話とも共通するが、困窮の切迫性においてデサイのインド系移民は遥かに上だ。

  • fishdeleuze さん

    多様性のスープである。多様であることは、エネルギーに満ちている状態なのだろう。いや、エネルギーというよりもカオティックというべきか。両親の突然の死に伴い、英国の修道学校から、同じく英国帰りの元判事である祖父のもとへいくことになった16歳の少女サイと数学教師ギヤンとの恋。その祖父の家の料理人の息子ビジュはアメリカにおける不法労働者で、インドを抜けだしたはいいものの、まともな暮らしも得られず、(ビザも得られず)人種差別、格差のなかアイデンティティを模索する。彼らの話を軸にものがたりは語られるなか、→

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キラン・デサイ

1971年、インドのニューデリー生まれ。14歳まで当地で育ち、その後、イングランドでの一年の滞在を経て、著名作家である母アニタと共にアメリカへと移住した。コロンビア大学で創作を学び、1998年に発表したデビュー長篇『グアヴァ園は大騒ぎ』がサルマン・ラシュディらに絶賛され、ベティ・トラスク賞を受賞。第

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