アンドリュス・キヴィラーク

人物・団体ページへ

蛇の言葉を話した男

アンドリュス・キヴィラーク

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309208275
ISBN 10 : 4309208274
フォーマット
出版社
発行年月
2021年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
376p;20

内容詳細

これがどんな本かって?トールキン、ベケット、トウェイン、宮崎駿が世界の終わりに一緒に酒を呑みながら、最後の焚き火を囲んで語ってる、そんな話さ。フランスでイマジネール賞をケン・リュウ、ニール・ゲイマン、ケリー・リンク等に続き受賞、『モヒカン族の最後』と『百年の孤独』を『バトル・ロワイアル』な語りで創造したエストニア発エピックファンタジー大作!

【著者紹介】
アンドルス・キヴィラフク : 1970年生まれのエストニア人作家。2007年に発表した『蛇の言葉を話した男』は、寓話的にエストニアの歴史や政治を風刺し、史上歴代トップ10に入る大ベストセラーになった。また、フランス語版がケン・リュウ、ケリー・リンク等も受賞したイマジネール賞を受賞、ヨーロッパ諸国で大きな話題となり、英語版を含め世界13か国以上で翻訳され、大きな成功を収めた

関口涼子 : 1970年生まれ。著述家・翻訳家。訳書に、P・シャモワゾー『素晴らしきソリボ』(日本翻訳大賞受賞作品、共訳)など多数。また多和田葉子、杉浦日向子など、日本の小説・コミックのフランス語訳も数多く手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • アナーキー靴下 さん

    異文化な森と村の狭間で、森に暮らし蛇の言葉を操る少年の目を通して語られる寓話。悪い冗談のような悲劇の連続は、森と村とで価値が変わってしまうのだろうか。もしも現代日本が舞台で「末永く幸せに暮らしました」結末の物語があったとして、国も個人も日銀の掲げる経済成長率に沿わなければ、ハッピーエンドは目減りする。停滞は死であり、明日はもっと良い日になるはず、の代償に、悲しみにさえ利子がつく社会に生きている。そんな価値観いらなかった、といくら嘆いたところで、一度食べた知恵の実も血も肉も、吐き戻すことなどできないのだ。

  • syaori さん

    エストニアの小説。同国にドイツ人が進出しキリスト教化していく時代が舞台で、「蛇の言葉」はエストニア人が森で暮していた古い時代の象徴として機能します。主人公は蛇の言葉を話す最後の世代で、その意味でこれは一つの世代・文化の滅びの物語なのですが、その中に、蛇の言葉のように新しい技術と共に失われるものについてや、エストニアが異国の文化を追い求めるあまり独自のものを失い「他の」者たちとなっていることなどがサラマンドルや蛇の言葉に仮託して提示されていて、進歩や変化についての示唆に富む、楽しくて少し寂しい寓話でした。

  • ヘラジカ さん

    成る程。帯の惹句には大作家達の名前が信じられないような連なりを見せているが、確かにそれぞれのエッセンスを微量ながら適量含んでいると言える。この味わい深さを言い表すには相応の表現だろう。意外なほど謙虚で常識的な「蛇語を話す少年」の、発展途上にある文明や保守的な因習を見つめるシニックな眼差しは、超然としているばかりか万物流転に対するメランコリーも感じさせる。滑らかに繋がっていく愉快で痛切な物語の数々に、思わず「もっともっと」とお話をせがむかのように頁を捲り続けてしまった。心から楽しませてくれる幻想小説の傑作。

  • Vakira さん

    この本を読むと蛇が親しみ易くなり、怖くなくなる。蛇が苦手な人は多いと思う。特に女性。進化の過程で蛇を嫌悪するようにDNAに刷込まれている。いや、蛇を嫌悪した者が生き残って来たからだ。そうなの、霊長類を進化させたのは蛇。捕食者の豹も鷲も遠くから見つけ易い。しかしながら、蛇は音もたてず接近し見つけにくい。だから視野の下を這う蛇を一早く発見し身を守る必要があったのだ。やがて視覚は優れ、脳は大きくなっていったって訳。恐怖は畏怖や崇拝につながる。蛇と人間の特別な関係なのはここに理由がある。

  • * さん

    【最後の人間、誇りと成長の悲喜劇】 疑い過ぎては動けない。信じ過ぎては身が滅ぶ。衝突する文化間で葛藤する様は、至って普遍的な苦しみだと思う。ダークファンタジーながら、巧みな描写が見せる世界は「暗いのにクリア」である▼森を捨て村に移った人々は、「蛇の言葉」を否定するが、精霊の存在は信じている。まるで、科学の結晶であるはずのAIに頼り過ぎ、一周回って信者状態な人たちの暗喩のよう。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品