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シモーニャ さんのレビュー一覧 

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     2010/01/06

    ブレノスアイレスの小さなリストランテ(食堂)を舞台に、
    中年女性のオナーシェフ・オリンダと、
    旅行者であるドイツ青年・ペーターとの出会いを通して、
    人生を見つめ直すヒューマンドラマである。

    生粋のアルゼンチン映画を観るのはたぶん初めてだと思う。
    2009年10月に渋谷で開催したブラジル映画祭で数本の作品を観て以来、
    先進国との合作ではない、南米の映画に興味が向いている。

    『オリンダのリストランテ』はDVDで観ました。
    下調べなしに借りたのですが、期待以上の出来に驚きました。
    特にオリンダの気性の激しさと優しさの表現が上手く印象的であるのと、
    アルバイトや店の常連客の個性もこの作品を支えていると思います。

    映像は、鈍い緑・黄・青を配色し芸術的で、
    ブレノスアイレスの温かさと憂鬱さを強調している。
    ストーリーの流れは、早くに読めてしまうのですが、
    物語全体に満ち溢れている優しさに引っ張られ、
    最後まで観てしまいます。

    後半のパーティのシーンでオリンダとフェルナンデスが交わす言葉に、
    切なさと過ぎ去った時を取り戻す様なときめきに、
    じわーと心が満たされました。
    人が本当に輝くためには、『老いること』『人生の限界』を知りつつも、
    希望を持って受け入れることのできる感受性が必要なのかも知れません。

    地味な作品ですが素晴らしい。『チャンスは二度あってもいいのだ。』

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     2010/01/06

    Angela Luisのヴォーカルは、
    まるでヴェルベットみたいなしなやかさだ。
    M1の歌いだしから惹きつけられる。
    ヴォーカルにアコーステックなピアノとギターの
    魅力が活かされている、超極上R&B。

    全曲を通してオーガニック×センシュアルな仕上がりだと感じる。
    オーガニックなM6・M9は、
    曲が流れ出した瞬間に周りの雰囲気が変わる、
    時がゆっくりと滑らかになる、
    そして洗練された時を感じる。
    センシュアルなM8・M13は、
    体が・・・心が・・・軽くなる、抑え気味な高揚感、
    そして素晴らしく心地いい。

    どの曲もメロディーやリズムがシンプルだからこそ、
    彼女のヴォーカルが引き立つ。
    Luisには、素晴らしい音楽センスのある。
    多くの人がこのような音楽を聴き、優しさを感じて欲しい。

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     2010/01/03

    気負うことなく普段どうりの演奏を貫く、
    ロン・カーターの熟成された世界が堪能できる。

    50周年記念盤といっても、
    バンドは特別編成ではなくレギュラー中心。
    そんなところがロン・カーターらしい。
    彼ならば、どんなオールスターとでもやれるのだが、
    そうしないのは表面的な部分よりも、
    自身の音楽性を追及する事に徹する姿勢の現われだと感じる。

    どの曲も行き過ぎた主張は感じられず、
    大人の余裕を見せつけられる。
    聞き込む程に彼の響きの深さを実感する。
    どんな時に流しても邪魔にならず、
    BGMとしても最高です。

    M7の、軽快さと複雑さが入り組み動と静が行き来する展開は、
    今作で一番の聞きどころだと思う。
    またMY MAN’S GONE NOW、地味なスタンダードだが、
    スティーヴン・スコットのピアノが良好で、
    音の構成は繊細で優美である。
    特に、このアルバムのお気に入りで、
    ロン・カーターのモダンジャズに対する美意識を感じる。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2009/12/30

    本作はデッド・エンド・ヒルというファヴェーラ(スラム)で育った、
    アセロラとラランジーニャの成長を通して、友情や親子の絆を問う作品です。
    ストレートな物語であるにも関わらずメッセージは深い。

    シティオブゴットが公開されていた当時、
    ブラジルは未だ国際的に存在感が薄かったと思います。
    今やワールドカップ、オリンピック開催に決定し、
    世界中の注目を集める存在となっている。
    2010年には、GDPが6%に達するだろうとも予想され経済的にも成長している。
    そんな、国際社会の一員となったブラジルの別の側面を認識しました。
    シティオブゴットの時には、ファヴェーラの知識は多少ありましたが、
    どちらかと言えばフィクションとして捉えていました。
    国が成長した現在、より深刻な社会問題として採り上げられた為、
    よりリアリティ持って観る事が出来ました。
    時折、挿入されるデッド・エンド・ヒル上からの風景、
    それがリオである事がリアリティを強調している。
    住民とギャングがどんなかたちで関係を維持しているのか、
    ファヴェーラがどれほど危険なのか、
    直接は語られていませんがよく判ります。
    鉄扉の銃弾痕から写した人のシーンは象徴的だと感じます。

    スリリングな緊張感は、観る者を飽きさせない。
    物語の展開も始まりから2人の固い絆が試されるシーンまで、
    バラバラなストーリーが一揆に結びつく結末は、圧巻で先が読めません。
    上手な脚本です。
    過去に囚われた自分を解放し、大人へと成長していく2人を見事に描いています。
    最後にアセロラが息子に『自分の知っている事はすべて教える。』
    と言う台詞にブラジルの未来を感じました。

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     2009/12/29

    ある日、CDショップでいい曲流れていました。
    少しハスキーでサウダージ感のあるいいヴォーカルだったので、
    店の人に誰かと尋ねたら、『マイラ・アンドラーデ』と言われ、
    その瞬間、マイラが気に入りました。
    たまたま、彼女と知らず曲が聞けて、
    彼女の良さを認識することが出来ました。

    じっくりと聞くとバックの演奏も然る事ながら、
    伸びやかでナチュラルな歌声は心地よく、
    若いながらも端正な表情と容姿は、
    ボーカルに説得力を持たせている。
    島国カーボヴェルデ、セネガル、アンゴラ、ドイツ、
    などを転々とした彼女自身の遍歴が、
    まとまりのある作品として表現された、
    高品質な作品だと思う。

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     2009/12/27

    インパクトのあるジャケットにエキゾチックでパワフルなボーカル、
    やはり期待を裏切らない新作です。

    今回は、シャキーラ、ローリン・ヒルなども手掛けてきた、
    メインストリーム・ヒップ・ホップ界の雄、
    Wyclef Jeanをプロデューサーに迎えたという事で、
    サウンドは幅広いマーケット向で、
    よりエレクトリックでポップな音楽性になっています。
    しかし、けっして安易なメジャー志向ではなく、
    彼女の個性を鮮明に表現しようとすると、
    こういったサウンド志向が的確だと思います。
    ブラジル音楽ファンには、大推薦の1枚です。

    アシェーやサンバを中心に、
    様々なラテン音楽を上手に取り入れたブラジリアングルーブは、
    これまで以上に伝わってきます。
    多彩なカヴァー曲どれもが、現代的で飽きさせず良好です。
    M10の古典サンバ、M11も聞き応えあり。

    このアルバムを聞く限り、
    国民的スターのイベッチ・サンガーロと共に、
    ダニエラ・メルクリの2大アシェークイーンの流れは、
    この先も長く続くことが不動であると感じました。

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     2009/12/26

    トトー・ラ・モンポシーナは70歳を超え、
    今なお衰えを感じさせない。
    大御所でありながらも、張りのある若々しい歌声は、
    コロンビア音楽対する情熱の証であろう。

    Youtubeで観る彼女は、一見『ただのおばさん』なのですが、
    歌いだすと何歳も若返ったように見え、
    『灼熱のラテン歌手』へと変わるのである。
    音楽性はキューバのソン、サルサ、アフロ音楽などをミックスした、
    芳醇なラテンミュージックです。

    今までのアルバムと比べると、
    現代的な解釈が加わった聞きやすい作品となっている。
    全体的に重くなく、いい意味で軽快なコロンビア大衆音楽を、
    たっぷり堪能できます。
    特にトトーの歌声は打楽器との相性が良く、
    掛け合うところなんかは絶品です。
    演奏は緩くなく、硬くなく丁度いい感じです。

    エル・ソン・デ・ミルドレッドに続くトトーの新作は、イチオシです。
    本当、現在のコロンビアは音楽の宝庫だ。

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     2009/12/22

    2009年は、南米コロンビアの音楽に初めて触れ、
    クンビア音楽を追いかけた1年でした。
    エル・ソン・デ・ミルドレッドは、
    今年のコロンビア音楽を締めくくるアルバムとなりそうです。

    ローカルミュージックを実力派ミュージシャンのサポートで、
    1ランク上の演奏で聴きたければ、このアルバムは最適です。
    しかし、決してローカル色は失っていません。
    『ディープなだけの現地録音ではない』ことが、
    このアルバムの良さだと思います。
    モチロン、オリジナルメンバーのみの演奏も気になりますが・・・。

    音楽性は、キューバとコロンビアの音楽要素が融合したものです。
    幾つかの曲は、ファニアサウンドに近いものを感じました。
    ミルトレッドのボーカルは強靭で、
    軽快なリズムのなかにあっても、
    精神的に鍛えぬかれた『いぶし銀』のボーカルが冴えています。

    今日、この様な世界のローカルミュージックが、
    日本で採り上げられるようになった事を、
    そして、このアルバムが日本の音楽会社より発売される事を
    マイノリティな私は、本当に嬉しく想う。

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     2009/12/22

    Marcelo D2は、次世代ブラジル音楽の若手No1.リーダーである。
    A Arte Do Barulhoは、サンバ・ボッサ・MPBのマルチ音源を、
    トラックごとにサンプリングしMD2のラップと共にミックスダウンした、
    ブラジリアングルーブ炸裂の一枚です。

    Hip Hopとブラジリアンサウンドが完全に混ざり合っています。
    単にブラジリアン音源をミックスしただけではなく、
    Hip Hopを通して生粋のブラジル音楽の良さを、
    判り易くそして、カッコ良く伝えていると思います。

    MD2は、ブラジルHip Hop界に留まらず、
    アルリンドクルースやゼカ・パゴヂーニョらサンバ勢との交流もあり、
    彼らからの信頼も厚い。
    モチロン、伝統的なサンバ対しての理解も相当深い。

    私はHip Hopを聴く方ではないのですが、
    MD2のサウンドは、素直に受け入れられます。
    それは、彼の作品にはブラジル音楽に対する敬意が感じられるからです。

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     2009/12/18

    このアルバムはジャズ・ブルース・フォーク等、
    アメリカで生まれた音楽に対するオマージュである。
    それをマデリンは『Bare Bones』骨子と表現したのだと思う。
    全体を通してどこかノスタルジックな雰囲気が漂うのもそのためだと感じる。

    前作の『ハーフ・ザ・パーフェクト〜幸せになる12の方法』は、
    素晴らしいアルバムですが、
    今回は曲作り全てに彼女が携わっているため、
    更に個性が前面に浮かび上がったものとなっています。
    緩やかでまったりとしたヴォーカルは聴く毎に味わいが増し、
    しみじみとした良さが伝わります。

    名匠ラリー・クラインのプロデュースも繊細で特に、
    『深く優しい物語』を聴かせるようなM3、M8、M12の演出はみごとす。

    例えに『21世紀のビリー・ホリデイ』というのがありますが、
    彼女は『他に例えることが出来ない唯一の個性』であると思います。

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     2009/12/12

    本物の癒し音楽がここにある。

    繊細で透き通ったサウンドは、光が水面に差し込むように心の奥まで届く。
    ギター(弦楽器)とボーカルのユニゾンが作品に不思議な魅力を与えている。
    演奏はアフリカン・テイストでありながら重さや民族的なニュアンスを感じさせていない。
    それでいて、『深い』この感覚が新鮮で彼の持ち味となっている。
    アフリカ出身のミュージシャンで、これほどまでに洗練されたコンテンポラリー音楽を、
    実践しているアーティストはいないと思います。

    オススメは、M1, M4, ・・・そして、ハンコック参加のM2です。
    ハンコックのピアノがリオーネル・ルエケのボーカルと重なり更なり、
    大らかな流れと心地よい涼しさを感じさせている。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/06

    類まれな才能にあふれたシンガーソングライター・メロディ・ガルドー。
    セカンド・アルバムとは思えないくらい繊細で都会的な表現力は、
    他のアーティストを圧倒している。

    語りかけてくるようなボーカルは美しい輝きと憂いを秘め、
    理想と現実の狭間を彷徨する。
    20代前半という若さにも関わらず、
    聴き手の心をつかむやわらかな包容力と深みは、胸に染みる。
    巨匠ラリー・クラインのプロデュースは、
    極限までその魅力を引き出している。
    聴けば聴くほど、彼女の世界に引き込まれてしまう・・・。

    また、Over the rainbowを除き、すべてが彼女のオリジナル楽曲とは、
    驚きで、その完成度は素晴らしい。

    『10年に一人』と言いたいぐらいの逸材だと感じる。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/05

    マリオ・ビオンディの「This Is What You Are」で、
    初めてアレッサンドロを知りました。
    今までに聞いたことのない、アダルト・ポップな感覚に驚きました。

    このアルバムには、大人が納得する突き抜け夢の世界が感じられる。
    そして、大人のハートを弾ませるリズムとテンポがある。
    ジャズを基本に多彩な感性を持ち、同レーベルでは際立った個性を放っている。
    彼のリダー作を待っていたファンは、たくさんいたと思います。
    Schemaよりのリリースでより期待が出来ました。

    イタロジャズボーカルのスタイルがやや一般化した今、
    彼の華やかでピュアなサウンドは、イタロジャズに新しい表現の幅を持たせた。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/01

    今回も、ハイセンスで洗練されたソウル・ジャズを聴かせています。
    全体的には、彼女のルーツでもあるアフリカ色がより鮮明になったと感じます。

    すべての曲は、『月明かりの下で大地に祈りをささげる。』そんな情景を想わせる。
    ギターとパーカッションは、彼女をしっかりと受け止めています。
    いつもながら、その歌声は献身的で純粋性に溢れ胸を打つ。
    なぜかそっと目をつぶり、静かに耳を傾けている。
    歌声がゆっくりと体に染み、そして心を満たす。

    真の美しさとは、自尊心とは何か・・・。
    Somiを聴くとそんな問いが頭を過ぎる。
    見失いかけた自分を取り戻す・・・そんな、1枚です。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/01

    最近、南米・コロンビアのクンビア・サウンドに注目しています。
    Blow Upはレゲエ、ダブ、ヒップホップ、エレクトロ、・・・・・・・などなど、
    各ジャンルのB級要素がゴチャ混ぜになって出来た超B級音楽。

    何にでもクオリティを求める今、
    洗練されていない不完全さが新鮮に感じます。
    彼らは、混沌としていながらも活気があり、
    磨かれていなくても音楽を生み出すパワーがある。
    それが、このアルバム全体を支えている良さなのかも知れない。

    そして一番の魅力は、リリアーナ・スアメットの無国籍でレトロ感のあるヴォーカルです。
    だんだんと癖になります。
    生楽器でも演奏しているので、デジタル・クンビアというほどのスタイルではありません。
    エフェクトはかかり放しで、打ち込みもやスクラッチもありますが、
    ワールドミュージックを幅広く聴く人は、愉しめる筈です。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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