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Review List of カラヤン英雄 

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     2009/06/16

    ギターを持たせると、やたらその人の持っているテクニックをひけらしたがるミュージシャンが多い中、今 剛という人は音楽性というものを大事にしていて決してテクニックを誇示するためのテクニックというものに走ることがない。全8曲が収められているが、優しく奏でられる曲があるかと思えば、ノリの良い快調なテンポの曲もあり、聴き手を飽きさせることがない。日本の最高峰に君臨するギタリストでありながら、自分自身がメインのミュージシャンとしてクローズアップされるアルバムにおいても、心から音楽を愛しているということが伝わってくる1枚のCDである。LPの時代に録音されたこともあり、全体の収録時間は短いが、今 剛というアーティストを知りたい方は御一聴されたし。

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     2009/06/14

    このミンコフスキ/ルーブル宮音楽隊によるグルックの歌劇『オルフェオとエウリディーチェ』は1774年のパリ初演におけるフランス語盤のCDである。1762年のウィーン初演版との主な違いは、台本がイタリア語からフランス語に改訂されていること,オルフェオ役がカストラートからテノールに改訂されていること,特に日本で有名なフルート曲「精霊の踊り」などのバレエのための曲が追加されていることである。個人的なことを書かせていただくと、フランスではカストラートが禁止されていたため、オルフェオ役がテノールに改訂されたことはうれしい限りである。なぜかと言えば、オルフェオ役にメゾ・ソプラノのような女性やカウンターテナーを起用した演奏に違和感をおぼえるからである。ただ、1774年のパリ初演におけるフランス語版であっても、ガーディナーのようにオルフェオ役にメゾ・ソプラノを起用したCDも存在しているので、良く確認しないと購入ミスを犯す可能性があるので注意されたい。古楽を中心に活動していても、メゾ・ソプラノやカウンターテナーにオルフェオ役を勝手に変更してしまう指揮者が多い中、ミンコフスキはグルックの作曲した意図を良く守り、オルフェオ役にテノールのリチャード・クロフトを起用し、男性としてオルフェオに魂を注ぎ込んで実に感動的である。有名なオルフェオのアリアも心がこもっていて素晴らしい限りである。オーケストラもルーブル宮音楽隊の古楽器を用いた演奏でありながら、モダン・オーケストラに耳親しんでいる方でも違和感がないだろうと思う。この作品によって、オペラ改革を成し遂げたグルックであるが、このオペラのエンディングが華やかに終わることに異論を唱えて作品の価値を不当に低く見る音楽評論家が多いのは残念としか言いようがない。オペラの多くが悲劇で終わることが多いことが頭から離れず、喜劇的なエンディングを安っぽく見る傾向があるのは、日本ばかりではなく欧米でもあるようだが、グルックの『オルフェオとエウリディーチェ』の価値を良く理解して、今後も舞台上演,レコーディング、映像収録をし続けてもらいたい!そういう意味で、ミンコフスキ/ルーブル宮音楽隊とソロ歌手,合唱団は現在望みうる最高の演奏を繰り広げてくれたと思い、感謝の気持ちでいっぱいである。さらに付け加えるなら、同じ演奏者、歌手による映像収録をしたDVDを製作,販売してもらえたら、喜んで購入したいと思う。

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     2009/06/14

    デッカがボニングをこの録音の指揮者に起用していなければ、「イル・トロバトーレ」の名盤の1つに数えられていたかもしれない。ボニングの指揮はオペラ全曲を通して、強弱や緩急の変化に乏しく単調でつまらない。ザーランドはボニング夫人であり、デッカがボニングを、この全曲盤の指揮者に起用した段階でレオノーラ役に決まっていたのだと思う。サザーランドは可もなく不可もなくといった感じでレオノーラを歌っているる。この全曲盤の最大の売りは何と言っても、タイトル・ロールであるマンリーコ役をパヴァロッティが歌っていることだろう。最大の聴かせどころである第3幕第2場は、パヴァロッティの独壇場であり、マンリーコのロマンツァから幕切れのカヴァレッタまで一気に聴かせてしまう。正に「キング・オブ・ハイC」の別名を採るパヴァロッティならではの歌唱である。その一方で、アズチェーナ役のホーンやルーナ伯爵役のヴィクセルは役を生かし切れておらず、声の迫力といったものにも欠けているような感じである。第1幕第1場で兵士たちに魔女の昔語りを聴かせて、このオペラの前置きを説明する重要で、なおかつオペラ全体を縁の下の力持ちのごとく支える役割を担っているフェランド役は、ギャウロフが受け持っている。さすがに世界一のバスと言われただけあって声、テクニックともに素晴らしく、深々としたむらの感じられないベルカント・バスは非常にこのオペラにとって説得力が強い。このオペラ全曲盤の感想をまとめるなら、指揮ははっきり言ってつまらない。パヴァロッティ,ギャウロフは他の同全曲盤CDの同役以上の出来か、悪くても同等ぐらいの出来である。サザーランドは平均点で、ホーン,ヴィクセルはいま一つといったところだろう。もし、パヴァロッティのファンの方が見ているとするならば、迷わずにこのオペラ全曲盤CDの購入をお薦めしたい。おそらく、パヴァロッティの歌唱はファンの期待を裏切ることがないだろう。

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     2009/06/14

    ベルリオーズの幻想交響曲といえば、ちょとしたクラシック音楽ファンなら誰しもシャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団の演奏のCDを思い浮かべるに違いない。それだけパリ管の色彩豊かなオーケストラにミュンシュの熱っぽい指揮は有無を言わせないだけの強い説得力があった。かくいう私もLP時代からCD時代になってミュンシュ/パリ管の幻想交響曲のCDを購入して、気持ちを高揚させつつ聴きいったものだった。しかしながら、ベルリオーズの幻想交響曲は単なる標題付き交響曲ではなく全5楽章それぞれにベルリオーズが表現しようとした文章が記されている。このような音楽によって情景や感情を表現することにかけて、カラヤン/ベルリン・フィルの右に出る指揮者/オーケストラを探すのは難しいのではないだろうか?カラヤン/ベルリン・フィルがこの幻想交響曲を録音したのは、1974年でありカラヤンとベルリン・フィルが蜜月の状態にあり、カラヤン/ベルリン・フィルが全盛期を迎えていた時期である。カラヤンは交響曲に限らず、ベルリン・フィルから低音部を充実させた演奏を要求し、その上に各弦や木管,金管を華やかに鳴らさせていた。そういったこともあり、ミュンシュ/パリ管とカラヤン/ベルリン・フィルの演奏を比較した場合、オーケストラの迫力といったものは両者ともに素晴らしいとしか言いようがないが、カラヤン/ベルリン・フィルの方が重く聞こえるのは確かである。1つはっきりと言えるのは、フランスの音といった概念にとらわれなければ、カラヤン/ベルリン・フィルの作りだす音楽に抵抗感を感じることがないということである。私としてはカラヤン/ベルリン・フィルの演奏のCDもミュンシュ/パリ管の演奏のCDもその時の気分に合わせて聴いていきたいと思っている。

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     2009/06/13

    CD2枚だけではあるが、ジーリのベルカント唱法の確かさ,美しさを実感できるアルバムである。モーツァルトやドニゼッティのリリコ・レッジェーロからリリコの役のアリアから、ヴェルディの「イル・トロヴァトーレ」のマンリーコや「運命の力」のドン・アルヴァーロのリリコ・スピント以上のドラマティックな声を要求される役も発声法を乱すことなく歌いこなしている。ジーリは、メトの前任者であったカルーソーのようにベリズモ・オペラにおいて役にのめりこむ余り声帯を酷使してバリトナールな声を使ってドラマティックな表現をするような過ちを犯さず、基本的にリリコの声で出来る最大限のドラマティックな表現にとどめているのがCDの再生音からも伝わってくる。17人のオペラ作曲家の有名なアリアがCDに入っているので、聴き手を飽きさせることがないように思われる。ジーリの録音されたものを復刻したCDには、大全集のようなCDを何枚も集めたものが世の中には存在しているが、ジーリという偉大なテノール歌手を聴いてその音楽を楽しむにはこの2枚のCDで充分だと思う。録音はモノラルで確かに古いが、すでに電気式録音の時代だけに、ジーリの声を聴く妨げにはなっていない。このCDによって、ジーリという存在を再認識するきっかけになれば良いと思う。

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