シャルル・ミュンシュ/ ワーナー録音全集(13CD)
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Papachan | 北海道 | 不明 | 2019年04月27日
ミュンシュ/パリ管の一連の録音は、LP時代には廉価盤になってくれなかったので、世評が高い割には聴いていなかったものばかりでした。先に出たRCAの全集には、素晴らしい演奏が多数ありましたから、このセットは相当期待して待っていたのですが……。確かに名演ぞろいであることは間違いありません。しかし、ボストンとの旧録音を聴きなれた身には、どうもいまひとつの印象をぬぐい切れません。これらの世評の高い演奏は、優れた演奏だといえるにしても、あまりにもわたしの好みからずれてしまっているのです。「幻想」は明らかに、一気呵成に畳みかけた1954年の旧録音に軍配が上がります。ブラームスの第1にしても、どうしてこんな押し潰すような音響になってしまったのか。ボストンとの旧録音はこんなではなかったはずです。「ボレロ」に至っては、1956年の旧録音の快速演奏(13分台)こそわたしの最愛の演奏でしたから、この17分台の分厚い演奏は、止まっているようにさえ感じられます。もっとも、オネゲルの第2やルーセルの「組曲」などのすばらしい掘り出し物もあり、買って損をしたなどとは間違っても思いません。4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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