管弦楽作品集第5集〜劇音楽『アンタール』、歌曲集『シェエラザード』 レナード・スラトキン&リヨン国立管弦楽団、イサベル・ドゥルエ
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2017年09月07日
未出版の劇音楽が聴けるとは予想だにしなかった スラトキン&ONLのラヴェル録音が編曲ものも対象とした第3集にも意表を突かれたが 二つのオペラを取り上げて終了だとばかり思い込んでいたところへ この第5集が登場した そこに劇音楽”アンタール”とあり リムスキー=コルサコフと同じ題材に作曲していたのかと興味が湧き 覗いてみれば なんとあの ”アンタール”がそのまま使われていることに驚いた 順番は違うがリムスキー=コルサコフの交響曲の4つの楽章をつないでラヴェルが作編曲している 原曲の素材を用いているので補筆したことになるのか ただ劇のための音楽だから空白が随所にある そこを新たに加えられた物語の”朗読”が埋めている 実に美しい音楽物語になっている ラヴェルの筆は控えめで原曲を活かすことに傾注したことが伺える リムスキー=コルサコフを愉しむ意味で聴いてもいい ラヴェルのR=Kへの憧れの大きさが知れて面白い 同じ管弦楽法の達人である 余白で”シェエラザード”が聴ける ドゥルメの歌唱は若々しく伸びやかだ 清新な気が漂い揺れる思いを素直に歌って清々しい お聴きを2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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