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バッハ(1685-1750)

CD ゴルトベルク変奏曲 マハン・エスファハニ(チェンバロ)

ゴルトベルク変奏曲 マハン・エスファハニ(チェンバロ)

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    mimi  |  兵庫県  |  不明  |  2017年10月15日

    毎月毎月、次々に発売されるGoldberg変奏曲の、たぶん一部も把握できていないので全く偉そうなことは言えませんが、近年のGoldberg新録音中でも(特にチェンバロによるものの中で)最も新鮮なものの一つではないでしょうか。M.Esfahaniの録音中でも、おそらく初めてのJ.S.Bach本格的録音であり、そしてたぶん最も素晴らしい演奏の一つ(ラモーやC.P.E.Bachを未聴ですが)かも知れません。前作のW.Byrd, A.Scarlattiなど、ルネサンス・バロック作品における未だ食い足りない部分は、この録音においても、もちろん散見され、これまでの名匠達にみる時代的歴史的背景をしっかり踏まえた演奏には、まだまだ及んでいません。そもそも、Esfahani自身がチェンバロ演奏によって目指しているものが、現在に至る厳格で誠実な古楽演奏復興とは視点が違った、チェンバロによる過去から現在まですべての生きる音楽の演奏という要素が主眼である以上、当然ながら歴史的要素は希薄でしょうか。それでもこれだけ魅力的な演奏になるのは、M.Esfahaniの好演ももちろんですが、それ以上にGoldbergというとてつもない包容力を有した作品であることが大きいと思われます。J.MacGregorの演奏などでも強烈に感じましたが、この演奏ではGoldbergの各再現の向こうに、現代音楽から(ひょっとしたら)彼自身の生まれた非西洋世界、そして生まれ育った新大陸に及ぶ、非常に多様な音楽のルーツが見え隠れするような印象を持ちます。それは時とすると、バロック音楽としてのGoldberg再現には相応しくない要素もあるかも知れず、それが前々作の音楽の捧げ物などでは、ややマイナスに働いていたと思うのですが、ことGoldbergとなると、こういった異文化的な要素が加わることで、作品の魅力がさらに輝きをますように思われるのは、これまで幾度か経験したとは言え、改めて驚異的です。曲構造の再現、特に全体構造の再現において、未だに満足できない部分も皆無ではなく、今後も進化していくべき演奏、奏者であり、採点もやや甘いかと思いますが、それでも近年の新鮮なGoldberg好演として、Bachファンには一聴をお薦めしたいですね。

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